「桜」酒提供、安倍氏ら告発 市民団体、東京地検に

2022.06.10
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by 時事通信


「桜を見る会」前夜祭の酒類無償提供で告発状提出後に記者会見する市民団体の代表者ら=10日、東京都千代田区

「桜を見る会」前夜祭の酒類無償提供で告発状提出後に記者会見する市民団体の代表者ら=10日、東京都千代田区

 安倍晋三元首相の後援会が主催した「桜を見る会」前夜祭で、サントリーホールディングス(HD)から過去3年間に酒類の無償提供を受けながら収支報告書に記載しなかったとして、市民団体が10日、政治資金規正法違反容疑で安倍氏や元秘書ら4人の告発状を東京地検特捜部に提出した。
 前夜祭をめぐっては2020年、安倍氏らが告発され、特捜部が捜査。元公設第1秘書(62)が費用穴埋めを含む4年分の計約3000万円を収支報告書に記載しなかった同法違反罪で略式起訴され、罰金刑が確定した。
 安倍氏事務所は「捜査機関に真摯(しんし)に協力した結果の処分と認識している。収支報告書は処分結果を踏まえ、適正に修正した」としている。
 告発状によると、後援会の会計責任者は17~19年の前夜祭で、サントリーHDからビールなど計約45万円相当の無償提供を受けながら収支報告書に記載せず、安倍氏と元第1秘書は監督を怠り、同社社員は寄付の制限違反だと指摘されている。
 同社によると、無償提供は16年にもあったが、担当社員が退社して詳細は不明という。同社は取材に「自社製品を知ってもらう良い機会と考え協賛した」と説明していた。(2022/06/10-18:13)

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