選手紹介 - Skaters -

羽生 結弦※2016/3/24更新

プロフィール

パーソナルベスト

今季のプログラム

スポーツライター 野口美恵's EYE

ISU グランプリファイナル 2015

2015年NHK杯でショート106.33点、フリー216.07点、総合322.40点と、世界記録を打ち破り、“絶対王者”と呼ぶに相応しい記録を打ち立てました。
シニアに上がってから6年目。毎シーズン成長を果たしていく彼のスケートは、語り尽くせない魅力に溢れています。身体能力や表現力もさることながら、彼をここまで成長させた一番の要因は、“思考”でしょう。
すべての試合から、何かを経験し、振り返って考え、課題を見つける。その課題を次の試合で乗り越え、その解決方法を一つひとつ経験として蓄積する。この繰り返しを、あえて明確におこない、自らの戦いのメソッドを確立しているのです。
そのため練習の成果や、持っている実力を、余すところなく本番で発揮できるのです。その結実が、2015年NHK杯での世界記録と言えるでしょう。

今季のショートは、昨季からの継続でショパンの『バラード第1番』。繊細なピアノ曲で、静寂の中に強さが求められる一曲。
「ピアノソロだからこそ出てくる旋律、音楽のきれいさ、シンプルさを表現したい。物語がないので、その音色、バランス、に自分が溶け込んでいくようなイメージです。ピアノ曲の表現は、曲が引っ張ってくれないぶん難しく、表現力の勉強になる」

フリーは、映画『陰陽師』のテーマ曲から選び、自らタイトルを『SEIMEI』と名付けました。
「和風のプログラムが良いと思い選びました。タイトルは(主人公の)安倍晴明というだけでなく、色々な意味がある言葉なので、今シーズンに良いイメージ持たせるものにしました」と言います。生命、という意味も込めているとすれば、羽生の座右の銘「一生懸命」にも通ずるものがあります。

振り付けはシェイ=リーン・ボーンに依頼しました。「日本人が作ればもっと“和”になると思うが、海外の方から見て日本の素晴らしいところをピックアップしたかった」。
能や狂言を振付師と共に見て、日本の伝統的な動きを研究しながらの振り付けとなりました。重心を低く保ち、氷をなめるように滑る姿は重厚感があり、またイナバウアーなどの技は優美さを醸し出し、力強いジャンプが生命力を感じさせる一曲。可能性に溢れるプログラムへと仕上がりました。

今季はカナダ杯でパトリック・チャンに抑えられての2位となり、悔しいスタート。その後わずか3週間で、4回転ジャンプの確率を徹底的に上げ、NHK杯はショートで2本、フリーで3本の構成で挑みました。そして初挑戦にしてパーフェクトな演技を達成。伝説的な演技を見せたのです。

GPファイナルに向けては「自分が打ち立てた322点がこれからはプレッシャーになる。これに打ち勝つ精神力をつけたい」と話しています。

ISU 世界フィギュアスケート選手権 2016

羽生結弦にとっては、数々の困難と向き合いながらも、果敢に試合に出場するシーズンが続いています。2014年11月の中国杯での衝突事故で負傷し、12月のグランプファイナルは復活の演技で、金メダルを獲得。全日本選手権も三連覇を決めましたが、その直後に腹痛のため入院し、手術を経て、この3月の世界選手権に挑みます。その回復状況が心配されますが、実力ではまさに世界王者といえる彼の活躍には日本中からの期待がかかっています。

今季のシーズン始めは、「僕が五輪王者だとか世界選手権王者だとかは関係無い。自分に追いつき、追い抜くつもりで、挑戦者としてシーズンに臨みたい」と話していました。五輪翌年という、体力的にも精神的にも難しいシーズンでしたが、休養することなくGPシリーズから参戦したのです。

初戦の中国杯に入るまでは、「新たな挑戦」として4回転ジャンプを演技後半に跳ぶことを課題にしていました。後半は疲れが出るため、得点が1.1倍になるボーナスがあるためです。「疲れ方が違うので、タイミングや力の入れ具合が変わる。練習では単発の4回転は跳べても、曲の後半という条件を作って練習することが難しい」と感じながら調整を重ね、中国杯を迎えました。

ところが誰もが知る通り、中国杯フリーの本番直前練習で、閻涵(中国)と衝突し、負傷。シーズンの計画は一気に変わってしまいました。

中国杯後は、10日ほどの休養とわずか5日の練習でNHK杯に出場し、4位に終わりました。幸運なことに、GPシリーズで2位と4位ながら、上位6人によるグランプリファイナルに6枠目で進出するという強運を発揮。「6人のうちの最下位として出場を決めた。ジュニアから上がってきたばかりの頃のような挑戦者の気持ちで臨みたい」とチャンスを意識すると、強気な姿勢でグランプリファイナルに挑みました。フリーでは2種類の4回転を成功させ、自己ベストの194.08点をマークし、完全復活。見事な優勝でした。

現在は、全日本選手権後の入院・手術の影響が未知の状況。ぜひ今持てる力を発揮し、来季へ繋がる一戦を迎えて欲しいものです。

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