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祝祭の陰で 2020-2021 コロナ禍と五輪の列島を歩く
岩波書店/1,800円+税(2022年3月25日発売)
「オリンピックどころじゃない」
震災直後のままホットスポットが残る福島・双葉町、台風被害にコロナ禍の重なる千葉・南房総、閑古鳥の鳴く沖縄・国際通り
コロナ禍で止まった日本を歩き、取りこぼされた人々の声を聞く、あの2年間の記録
華々しく開催されるはずだった「復興五輪」に襲いかかったコロナ禍。一年後、収束しないパンデミックの下、無観客で開催された平和の祭典の陰にあった人々の生とは一一一。
オリンピック準備のために公園を追い出された野宿女性、電話相談に届いたタクシー運転手からの「臓器を売りたい」という声。「コロナの発生源」と集中砲火を浴びた屋形船。聖火リレーが通る予定だった福島では、震災から九年後も当時のままの光景が無残に残されていた。
未知のウイルスによって止まった日本を歩き、各地の現場から見た、あの二年間の記録。
本書の目次を表示
はじめに 「平和の祭典」の裏側で
プロローグ 幻の五輪出場を追憶する(久江雅彦)
第I部二〇二〇年 未知のウイルス、延期された五輪と止まった日本
- 野宿していた公園を、オリンピックによって追い出された女性
- 長野県・千曲川台風被害 二度失ったふるさと
- 出陣学徒壮行の地 戦場の扉だった競技場
- 3・11から九年 今も震災直後の光景が残る福島
- 所持金一三円、緊急事態宣言下のネットカフェ生活者
- 千葉・南房総 三度の台風被害、続くコロナ禍の二重苦
- 「原爆の子」の弟 聖火ランナーを目指して
- コロナ禍の沖縄 那覇の子ども食堂
- 住民票のないホームレスには届かない特別定額給付金
- パラリンピックを目指す全盲のランナー
- 北海道・釧路 自主夜間中学から見えるオリンピックの姿
- 「消滅可能性が最も高い」群馬県南牧村
- 宮城県・気仙沼 二人残った親子のバッティングセンター
- コロナ禍に追い詰められるクルド人家族
- ヴィジュアル系バンドから歌舞伎町ホストへ
第II部二〇二一年 コロナ禍で強行された東京五輪
- 遠隔操作ロボット OriHimeが開く世界
- 陸前高田 逸品の牡蠣にコロナが襲いかかる
- 福島県浪江町津島 ふるさとを失って一期間困難区域の今
- 埼玉県三郷市 コロナ重点医療機関から見えたもの
- なぜ五輪ボランティアを辞退したのか
- 千葉県いすみ市・サーフィン会場周辺 近くて遠いオリンピック
- 広島名物・もみじ饅頭「にしき堂」 今が一番の危機
- 東京・品川 「コロナの発生源」と集中砲火を浴びた屋形船
- 東京・浅草 幻の五輪マラソン折り返し地点
- 電話相談に届いた「臓器を売りたい」
- 東京・三河島 外国製に押され廃業したブリキ工場の誇り
- 北九州市 三三年間ホームレス支援を続ける牧師
- 川崎市 ヒジャブ姿で定時制高校の教壇に立つムスリム女性
- 東京・高円寺 コロナ禍でなぜか儲かるリサイクルショップ
- 島根県・石見銀山 パラリンピックを支える義肢装具会社
- 神奈川県・やまゆり園 障害者大量殺傷の現場と聖火
座談会 日本社会が取りこぼしてきたものと向き合う旅
(雨宮処凛 久江雅彦 掘誠)
書籍情報
