まして台湾の各種長射程ミサイルは国産であり、他国から抵抗用の兵器を供給されることを当然のように振る舞っている“異常な状態”のウクライナとは、国防に対する姿勢が根本的に異なっているといえよう。

 参考までに台湾軍が運用している長射程ミサイルを列挙すると、以下の表の通りである。

台湾軍が運用している長射程ミサイル

日本も強固な国防意思を示すべき

 日本においても、中国やロシアそれに北朝鮮が日本に軍事攻撃を仕掛けてくると本気で考えているのであるならば、アメリカの歓心を買うためにアメリカから超高額兵器類を気前よく買いまくったり、アメリカ軍の駐留関係費用などに貴重な国防費を投入する、といった姿勢を即刻中止せねばならない。そのようにして“日米同盟を強化(!?)”しても、万が一にも中国やロシアや北朝鮮が日本にミサイルを連射してきた場合には、日本は「やられっぱなし」の状態に過ぎないことを、いい加減に再認識すべきである。

 アメリカにすがりつくよりも、国産の長射程ミサイル(準中距離弾道ミサイルと超音速長距離巡航ミサイルならびに亜音速長距離巡航ミサイル、もし可能であるならば極超音速飛翔体)の開発・量産に努力を傾注し、最小限の抑止力でも良いから、自ら「一矢を報いる」能力を手にして強固な国防意思を示す必要がある。