宇佐崎 予知夢系のマンガでしたよね。キャラがいいなと思ったんです。女の子が主人公で。
マツキ もともと、僕は女性を主人公にしがちなんですが、宇佐崎さんが描く女の子の表情がすごく好きだった。いいな、動かしやすそうだなって。
村越 宇佐崎さんのことは僕も知っていて。前に担当していた『左門くんはサモナー』という作品のファンアートを彼女が描いていて、エゴサーチしているときに「この子、絵、上手いな」って、チェックしていた。
宇佐崎 村越さんから突然メールが来たときは、めっちゃ怖かったです。
村越 『左門くん』の公式Twitterのアカウントから送って、マウントを取りにいきました(笑)。
宇佐崎 版権問題とかで「絶対怒られる!」って。
――そうしてコンビを組んで、絵をつけた『阿佐ヶ谷...』を『週刊少年ジャンプ』本誌に掲載。このときから、連載を視野に入れていた?
村越 いや、全然。そもそも宇佐崎さん、マンガを描いたことがなかったので。
宇佐崎 描きたいな、とは思っていたけど、話がまったく作れない。だから作画のお話をいただいたときも「やります!」と言ったものの、何もわからない状態でした。
村越 『阿佐ヶ谷...』に絵をつけるときも、とりあえず地元の奈良から東京に一回来てもらって、連載中の先生方の生原稿を見せるところから始めました。『僕のヒーローアカデミア』の担当に原稿を少しだけ見せてもらったりして。
宇佐崎 生原稿、すごかったです。