東海テレビの不適切テロップ問題に対する抗議の輪が広がる一方だ。同局に寄せられた抗議の電話とメールは既に計1万件を突破。農林中央金庫、ミキハウス、フジパンらが番組やCM提供を取りやめるなど、スポンサーが次々と降板している。
問題が起こったのは4日放送の情報番組『ぴーかんテレビ』で、岩手県産米のプレゼント当選者を「怪しいお米 セシウムさん」とするテロップが20秒以上に渡って流れた。これは「当選者が決定される前に作成したリハーサル用のダミーテロップが、操作ミスで送出された」(東海テレビ)もので、番組中に慌てて出演者が謝罪。東海テレビは翌日から同番組の放送を休止したが、東北の被災者を馬鹿にするようなひどい内容に視聴者の怒りは収まっていない。
ただ、一方では「いつか問題になると思っていた」という声が東海テレビのみならず、民放各局の制作スタッフから聞こえている。
「ダミーのテロップはどこでも制作していますが、画面に映ることはない前提なのでふざけた内容で作ることが多い。先日、ウチの局でも菅直人首相の出すコメントを前もってテロップにしたとき、セリフの欄に"日本は韓国にあげます。まずは孫社長に"なんて書いたものがありました。もし間違って放送されていたら、少なくともソフトバンクはCM撤退したでしょう」(在京キー局関係者)
別の局のディレクターも「先月、視聴者プレゼントの商品欄に"核燃料棒チーズ味"と書かれたテロップを見た」と話す。