1. ホーム
  2. ニュース
  3. 社会
  4. 「AV新法」対立を追う(上)「当事者の声に耳を」

「AV新法」対立を追う(上)「当事者の声に耳を」

社会 | 神奈川新聞 | 2022年6月11日(土) 11:00

 成人年齢の引き下げを機に提出された「AV(アダルトビデオ)出演被害防止・救済法(AV新法)案」を巡り、対立の議論が白熱している。AVを含めた性産業そのものを「性搾取・性暴力」とし、より強い規制を求める声がある一方で、これに対し、性産業で働く当事者たちが差別や偏見への抵抗のために声を上げた。平行線にもみえる議論を追った。

セックスワーカーへの差別に対する抗議で掲げられたプラカード=JR新宿駅東口駅前広場

 5月26日、衆議院第一議員会館で、AVに出演する女性がマイクを握った。

 「規制を強めると産業全体の待遇悪化につながり、地下に潜ることは想定しているのか。個人撮影のAV、違法なAVに流れてしまう」

 集会の翌日、現場で働く当事者たちの声が聞かれることのないまま、法案は衆院を通過した。

 働く女性たちの労働環境をよりよいものにしたいと、AV業界や性産業で働く当事者団体が議員を前に初めて集まった。

 彼女たちの懸念は、法案策定において被害者以外の当事者が不在だったことだけでない。政治家やメディア、被害者支援団体から性産業それ自体への「スティグマ」(負の烙印(らくいん)を強化する発信がなされたことで、業界全体の労働環境が悪化することに対する危機感があった。

自主規制

この記事は有料会員限定です。

月額980円で有料記事読み放題。詳しくはこちら

人権問題に関するその他のニュース

社会に関するその他のニュース

新型コロナ21日神奈川 815人感染、川崎で3回接種の女性死亡 

覚醒剤使用アルバイトに執行猶予判決 転落事故で4人負傷

「ハロウィーン暴走」集団で一般車妨害 43歳を略式起訴

神奈川県所管域で115人感染 高齢者施設でクラスター

22日朝に神奈川で激しい雷雨の恐れ 気象台が注意喚起

新型コロナ川崎で172人感染 3回接種の90代女性死亡