渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

プールルーム

2022年06月21日 | open



プールルームを作るならば、
プレハブ建築とかだと安く
あがるのかも。
最近のカフェの店舗などに
多い建て方の。


こんな感じで。


室内はこんな雰囲気にして。


こういう感じの室内が理想だが、
こうなると本格的なので、相当
な予算が必要になる。


結論。
向こう20年店のプールホールに
通っても、そちらのほうが安い(笑)。
コンビニ程度の建築物でも、新た
にしっかりした広いプールルーム
を一棟造ろうとしたら、
上物だけ
で最低2000万程必要だからだ。
一番ぎりぎりの狭い部屋でも12坪
必要。坪単価100万として1200万。
付帯工事やなんやらで結局2000万。
年間20万円店で撞くとして20年で
400万円。
400万円ではプールルームは建築
できない。
結果、店に行くほうが良い。

とかいって、私の20代後半の頃の
ように、月の玉代だけで17万円、
年間200万円程をすべて玉代に
使っていた頃ならば建物を買った
ほうがましだが、都内では高額
すぎて無理(笑)。
20代の頃のペースで5年撞いたら
ビリヤード代が1千万円になる。
実際それくらい撞いていたのだが。
給与のうち、家賃光熱費、車両
維持費以外、すべて玉屋にぶっ
こんでいた。朝は駅の立ち食い、
昼は職場の近所で同僚と外食、
夜は玉屋で出前か店で出る食事
だ。それが数年続いた。
昭和末期~90年代初期の頃は
プレー代金は安くはなかった。
場所にもよるが1987年で1時間が
600円~1000円。
今はこれも場所によるが3時間で
980円だ(笑)。35年後の今が。
本式ビリヤード場だと、この料金
で売り場占有面積からすると利益
は出ないどころか大赤字だろう。
アミューズメントは、カラオケや
他の部門で利益を上げられるから
広い場所を取る玉台も置ける。
ダーツがべらぼうに増えたのは、
経営困難だからだ。玉屋が。
ダーツ6台分の広さでビリヤード
台は1台分しか置けない。
玉台1台30平米。野球程ではないが、
場所を広く取り過ぎる。
一番広く場所を取るのはサーキット
だろう。その次がゴルフ場か。
海と山のスポーツを除けば。

ビリヤード場は1台一人600円/時と
して、常に二人使うとして、営業
10時間に対して1台が1万2千円/日。
5台あれば6万円/日の売り上げ。
だが、実際には、待ち時間3時間
~8時間というバブル時代と違い、
今の時代、開店時間フルで台が
使われる事は無い。ほんの数時間
だろう。
広い空間なので光熱費が月額で
とんでもなくかかるので、ビリヤ
ード場は最低でも6台設置店でな
いとギリギリとしてもやっていけ
ない。
実情は6台店でも経営は困難で、
どんどん閉店して行く。経営者は
大きな負債を抱えたまま。
夜逃げ店舗もいくつか知っている。
数千万の負債をかかえてバックレ
るのだ。
世の中の店で一番儲からない営業
店舗がビリヤード場ではなかろう
か。
まして物件の家賃が高いと即赤字
だ。
私がよく知っている都内一等地の
ビリヤード場は月額赤字が300万円
を毎月マイナス計上していた。
ワンフロアの5台店でそれだった。
ビリヤード場は、この先もどんどん
全国的に閉店が続くだろう。
これは日本だけでなく、本場アメ
リカでも同様の状態のようだ。
有名な老舗店舗が相次いで閉店
している。
そうした中でコロナ禍だ。
玉屋、お先まっくら。

老舗だけでなく、大型店舗もここ
20年でどんどん消滅している。
ビリヤード場は経済的に経営が
成り立つ要素が無いからだ。
ビリヤード場経営で蔵を建てた
人というのは聞いた事が無い。

私の知っている人に、広い自宅
敷地に賃貸マンションを建築し
て、ワンフロアを広めのビリヤ
ード場にした人がいる。地方都市
だ。家賃収益で建築物の借り入
れ返済を計算し、その上でワン
フロアをビリヤード場にして、
玉屋の収益赤字でも運営ができ
る計上で計画的に建築した。
こうしたパターンの例以外は玉屋
の経営は難しいのではなかろうか。
一般的に物件を賃借しての開店
営業持続は、そうとうな工夫を
しても、専有面積比率と収益の
アンバランスという構造的な
欠点がビリヤード場経営には
あるので、難しいと思われる。
また、ビルのオーナーが各階を
テナント貸ししながら、最上階
のみワンフロアをビリヤード場
にしている友人の店もある。
こうした別収益を見越した抱き
合わせでの開業計画でないと、
単独での玉屋経営は構造的な不
利益性からして長く続ける事は
困難だろう。
どんどこボコボコ開店しては潰れ
ているビリヤード場の現実が、
その真相を冷たく物語っている
ように思える。


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