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(房子)暢子さん。あなたに シェフ代行をお願いします。
(暢子)はあ?(矢作)はあ?
まさかやー!
(房子)なんとか明日とあさっての土日を乗り切って。
月曜日は どうするんですか?
月曜は 臨時休業。私は 明日だけは外せない用事がありますから夜までいません。
味付け 盛りつけの判断は 全て暢子さんを中心に確認してください。
来週からのコースメニューの確認もお願いします。
はい!何か 質問は?
じゃあ ご苦労さま。
皆さん ご協力よろしくお願いします。
結局 親戚だもんな。
世の中 コネには かなわねえや。
(桃木)結局 身内か~。(玉島)何だ それ。
(長山)バカバカしい…。
♪~
♪「陽の光纏う朝」
♪「開く窓 願う姿」
♪「忘れない 机の前 あなたの場所」
♪「また会えたら話をしよう」
♪「あの日の続きを聴かせてよ」
♪「届いて この歌あなたが」
♪「信じてくれたように」
♪「どんな日々もどんな意味も」
♪「繋がっている」
♪「響いて この歌あなたへ」
♪「降り注ぐ順光線」
♪「照らす背には永久の願い」
♪「『大丈夫ほら 見ていて』」
(優子)仕事に復帰?
(良子)山原小学校が臨時教員を探してて今なら 採用してもらえるって。
昔 お世話になった先生が連絡をくれて。
それで その…晴海と一緒に ここに住んでここから 学校に通いたい。
(優子)うちらは 大丈夫だけど博夫さんは?
(歌子)名護の博夫さんのアパートからでも通えるさ。
(石川)良子。 はあ はあ…。
帰ろう 良子。お義母さんいつものことで すみません。
いつものことじゃない!
仕事復帰を反対してるわけじゃない。
ただ もうしばらく待ってほしい。
しばらくって どのくらい?3年? 5年?
待ってくれ 待ってくれってもう ずっと同じケンカの繰り返しさ。
那覇のご両親が 反対してるからでしょ?
いつになったら 説得できるの?
前にも言ったさ。
うちは 封建的な家でおまけに 俺は長男で話し合うには 時間がかかるって。
うちは 人として成長したいわけ。
それは 分かってるけど…晴海が。
家事や育児は おろそかにしない。しっかり両立して働いてみせる。
うちが どれだけ夜 泣いたと思ってる?
えっ…?
♪~
こんなもの 出さないでくれ。
出したくて出してるわけじゃないから。
うちが 働くことをご両親に認めさせて。
それまでうちは帰らないから。
(石川)分かった。
そこまで言うなら俺も腹をくくる。
那覇の両親にはもう 反対させない!
必ず説得して 迎えに来るから。
♪~
(歌子)よかったね。
(優子)博夫さん早く迎えに来てくれるといいね。
(良子)無理だと思う。
(歌子)どうして?(優子)「俺も腹をくくる」って。
外面はいいけど石川の家に帰ると…。
理想主義者って案外 しんが弱いんだよね。
(優子)ならしばらく ここにいたらいいさぁ。
ありがとう。
アルデンテ これでいいか?
ん~ もう少しだけゆでた方が…。
はっ? これ以上?
すいません!じゃあ とりあえず そのままで。
とりあえず?もう お客に出すんだぞ。
あっ そうですよね。ごめんなさい!
盛りつけ こんな感じ?
う~ん 何か もう一つ違うような…。
違う?どこが違うか指示してやれよ。ったく もう…。
(山辺)暢子ちゃん1番様のお料理 まだですか?
えっ?
アイヤー! すいません!
1番様 後の用事があって急がれてる件伝えてある?
そうでした!
邪魔!すいません!
あの 1番様のパスタを先にお願いします。
はっ? 3番優先って言ったろ?
すいませんお客様のご都合があって。
聞いてねえよ。すいません。
それじゃ仕事になんねえよな。
すいません!
♪~
(笹森)入社5年目の若造が編集局長に説教か?
(和彦)説教ではありません。意見を述べているだけです。
(笹森)へ理屈をこねるな。
おい… おい 田良島。
お前んとこの学芸部っつうのは あれだ。
ヒラの兵隊が 指揮官に説教垂れるのを認めてるのか? ん?
(田良島)笹森さん最後まで 話 聞いてくださいよ。
暢子ちゃん!ん?
ちょっと…。
(和彦)局長 何してるんですか!(愛)やめてください!
何するんですか!放してください!
(食器が落ちる音)(悲鳴)
(笹森)貴様…どういうことになるか分かってんだろ…。
大丈夫ですか?
何だ お前は?
この店の 責任者です。
生意気な…。
(田良島)笹森さん… 局長!
別の店 行こう。あっ 申し訳ございません。
すぐ ご用意しますから…。いや もういいです。行こう。
申し訳ございません。
おい 明日の注文変更分も済んでるよな?
やっておきます。(矢作)うん。
あっ 仕込みの段取り 一緒に確認をお願いしたいんですけど…。
何か やる気出ねえなぁ。
(ドアの開閉音)
今日は 本当に いろいろとすいませんでした。
やっぱり うちがシェフ代行なんて荷が重すぎるというか…。
最初から完璧にできる人なんていない。
叱らないんですか?
今夜は 何も考えない。早く帰って寝なさい。
(和彦)お帰り。暢子 今日は悪かった。
(愛)暢子ちゃん今日は 本当にごめんなさい。
どうして あんなことに…。何があったわけ?
これ。ん?
「おふくろの味 子どもの笑顔おいしいごはんを作るのはお母さんの仕事」。
1週間前に載った食品会社の広告なんだけど…。
回想 (和彦)料理を作るのは女と決めつける表現は男女の役割分担を固定化するものです。
読者からも批判の声が寄せられています。
これに対する我々の見解をはっきり 打ち出すべきじゃないでしょうか。
(田良島)全く お前は…。
青臭い 生意気ばっかり言いやがって…。
分かった。思ったとおり 書いてみろ。
俺が 上に当てる。
ありがとうございます。
ところが 和彦が書いた原稿を読んだ営業部長が どなり込んできて…。
(営業部長)おい この記事は何だ田良島!
東風食品は 大事な広告主。
あそこの会長はうちの社長の親戚筋だ!こんな記事を出してみろ。
お前を飛ばすだけじゃ済まさないからな。
そんな…。
僕らと同じ思いの社員も多いはずなのに上の顔色うかがって誰も 力になってくれない。
田良島さんが 編集局長に 直接話し合う機会を作ってくれたんだけど…。
回想 広告は広告 記事は記事。
目先の広告料のために自由に記事を書けなくなったら新聞社として終わり。
あの広告を批判する記事も載せるべきです。
お前らと話すことはない。
何だよ。笹森さん…編集局長 それは横暴でしょう。
議論することをやめたら 新聞は…。放せ!
何するんだ!お前 誰に向かって物言ってんだ こら。
局長! 何するんですか!放してください!
(食器が落ちる音)(悲鳴)
そういうことだったわけね。
明日 編集局長に一緒に おわびに行こう。
おわび? 何で 俺が。
ジャーナリストである前にサラリーマン。
悔しいけどね。
俺は サラリーマンである前に一人の人間だ。
(戸が開く音)(賢秀)おう! 労働者諸君! ん?
ニーニー。どうした?
どいつもこいつもお通夜みたいな面してからに。
悩み事なら 話してみー。
沖縄の一番星が全部 解決すんどー! ん?
ハハッ。