2019/10/25
杉並区議会と、そこに議員を送った杉並区民全体へのヘイトスピーチについて。
去る15日、杉並区議会第3回定例会が終了しました。
さて、この定例会の開催中から終了後にかけて、何人かの区民の方から、
「議会でずいぶんひどい発言とその取り消しがあったようだが、何があったのか?」
といったお声を頂いています。そこで、不本意ながら、本件について一言したためなければなりません。
今回の定例会では、2名の議員(松本みつひろ氏・佐々木千夏氏)から、「本会議一般質問における自身の発言の一部を取り消したい」旨の申し出が議長(井口かづ子氏)に対してなされ、議会がその申し出を許可した経緯がありました。
両氏の発言取り消しについては、すでに区議会HPに録画映像がアップされています。
松本氏の発言取り消し:http://suginami.gijiroku.com/voices/g07_Video_View.asp?SrchID=5965
佐々木氏の発言取り消し:
http://suginami.gijiroku.com/voices/g07_Video_View.asp?SrchID=5975
佐々木千夏氏の、戦後の歴史認識等に関する発言の一部取り消しについては、議長から2分あまりにわたる批判的なコメントが議場で付され、マスコミでも連日報じられて来ました。
一方、松本みつひろ氏(日本維新の会)の発言の一部取り消しについては、なぜか議長のコメントもなく、マスコミで報じられたという話も聞きません。
これはおかしいと思います。同じ発言取り消しで、なぜ一方は制裁を受け、他方は不問に処されるのか?
松本氏は、以下のように発言したのです。
「杉並区議会議員の構成を確認すると、20代の議員が男性1名、30代の議員は男性6名、女性3名です。男性7名中5名が子育て中ですが、現時点では女性は全員子育てをしていません。区民全体では40代以上が55%の中、議会では約80%を占めている、そして育児真っただ中の女性が一人も議会に参加できていないといういびつさを持っている。これが杉並区議会の現状です。」
松本氏は何を根拠にそう断言したのか?
実際に育児中の母親議員を、私は複数存じ上げています。育児中であることを表に掲げて選挙に当選した彼女たちは、経歴詐称ということになるのでしょうか?
また、家族などプライベートなことは公表していない母親議員もおられるかも知れません。そうした可能性は抹殺されて良いのか?
そもそも、母親でない議員が母親の声を代弁してはいけないのでしょうか?
何より、これは子供がいない男性・女性に対する悪質なハラスメントではありませんか。
何らかの事情で子供を持たなかった・持てなかった方を理不尽に貶めることは、まさに差別主義そのものであり、言語道断です。
こうした数々の事実誤認やハラスメントの上に、松本氏は杉並区議会を「いびつ」とまで言い切られた。
これは、杉並区議会と、そこに議員を送った杉並区民全体へのヘイトスピーチです。
氏の方がよほど「いびつ」であると反論されても致し方ありません。
自らの発言を自らの手で取り消すことほど、議員として恥ずかしいことはありません。
その議員を支援した有権者に恥をかかせることはもちろんのこと、杉並区議会それ自体のレベルも問われることになります。
2名とも新人議員とはいえ迷惑千万な話で、当人たちには猛省を促したいと思います。
写真は今月18日付の都政新報より。
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