エアコンの寿命は何年?壊れる前兆と買い替えの基準を紹介
エアコンが調子悪い気がするのだけど、エアコンの寿命ってどれくらいなのだろうとお悩みではありませんか?
この記事ではエアコンの寿命について解説します。
故障の前兆や買い替えの基準、お得な買い替え方法まで紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。
【目次】
1. エアコンの平均的な寿命は13.6年
総務省の令和3年3月度の消費動向調査によると、エアコンの平均的な寿命は13.6年です。
なお故障を原因に買い替えたケースが58.1%ということで、すごく乱暴な言い方をすると13年ほど使った人の6割近くがエアコンの故障が原因で買い替えをしている、といえます。
13年という数字は「エアコンは5年で買い換えるべき」という人や「エアコンなんて20年くらい使える」という人がいるところからも、結構実感のわきやすい数字ではないでしょうか。
「最近エアコンの効きが悪いな」と思うエアコンが13年以上使っているのであれば、買い替えを検討するべきかもしれません。
1.1. エアコンの設計上の標準使用期間は10年
エアコンの「設計上の標準使用期間」は10年です。
設計上の標準使用期間とは、メーカー側があらかじめ定めている「安全に使用できることが定められた年数」のこと。修理するのに必要な消耗品のメーカー側の保有年数が、10年と決まっていることなどが年数の要因です。
とはいえ10年はあくまで目安であり、10年を待たずに買い換える人や、10年以上使っている人も実際多くいます。不具合などが見当たらない場合は「そろそろうちのエアコン10年になるから、買い換えるか」と思う必要はありません。
1.2. 「エアコンの寿命が5年」と言われる理由
それでも「エアコンは5年で買い換えるべき」と言われる理由は、以下の2つです。
- ・冷媒回路(圧縮機、冷却器、凝縮器、本体配管など)の保証期間が5年であることが多い
- ・5年を過ぎると中古エアコンとしての価値が下がる
つまり新車を3年で買い換える人と同じ心理で、エアコンを買い替えているのです。
たしかにお金に問題がないのであれば、エアコンの異臭や異音、「なんか効かなくなってきた気がする」などの悩みを感じることなく快適に生活が送れるので、5年で買い換えるメリットはあるといえるでしょう。
1.3. 20年前、30年前のエアコンは電気代で新型が買える
「エアコンは5年で買い換えるべき」とは反対に「エアコンの寿命は20年くらいならいける」「うちのエアコンは30年以上使えた」という意見もあります。
たしかに昔のエアコンは構造がシンプルで、単純な冷暖房機能が主。必然的に高寿命、長く使えることでしょう。
最長で40年以上を使って寿命を迎えた、という情報もあります。
ただ20年30年前のエアコンは電気代がかなり高い傾向にあります。
出典:家電Watch
ダイキンが2011年に発表した資料によると、1991年のエアコンでの年間の電気代は9万円ほどとなってしまいます(14畳向けのエアコン、電気代は27(円/kWh)にて計算)。
対して2011年のエアコンでは年間3万円少し。
30年前のエアコンを10年前のエアコンに買い替えるだけで、年間6万円も得するのです。
10年前のエアコンを最新のエアコンに買い替えると、さらに17%程度の節電になると言われているので、20年や30年間エアコンを使っている人は、素直に買い換えましょう。
数年分の電気代の差額で新しいエアコンが購入可能です。
関連記事:エアコンは年式が古いと電気代がものすごい?新型との電気代の差を詳しく比較
2. エアコンが壊れる前兆
エアコンが壊れる前兆は以下の5つです。
- ・冷暖房が以前より効かない
- ・エアコンからの風が臭い
- ・室内機から水漏れがする
- ・室内機から異音がする
- ・リモコンが効かない
2.1. 冷暖房が以前より効かない
冷暖房が以前より効きが悪くなってきた、と思ったときはエアコンが壊れる前兆です。
エアコンの冷暖房の効きが悪なる原因は次の3つ。
- ・フィルターが相当汚れている
- ・熱交換器が相当汚れている
- ・冷媒ガスの漏れ
この中でも絶対に買い替えが必要なのは「冷媒ガスの漏れ」のみ。フィルターの汚れは清掃できますし、熱交換器の汚れも業者の方に来てもらうことで、綺麗にはできます。
暮らしのマーケットでは大方1万円以内で依頼できるので、一度試してみてもいいかもしれません。
ただエアコンのクリーニングで直る可能性も100%ではありません。
エアコンを買い換える人が多い5〜13年あたりであれば、買い替えを検討しましょう。
2.2. エアコンからの風が臭い
エアコンからの風が臭い場合にもエアコンの買い替えを検討される方が多い印象です。
エアコンから臭いがする原因は、エアコン内部のカビです。
冷房を使う際、エアコン内部には結露ができます。冷房運転後に「内部クリーン運転」機能がついているエアコンは、エアコン内部を乾燥させるのでカビの発生は抑制される傾向にあります。しかし内部クリーン運転は完全にカビを防ぐわけではなく、すでに発生したカビを取り除く機能もありません。
エアコンからの風が臭う場合は、ハウスクリーニング業者に依頼するのがおすすめ。
とはいえ平日は仕事があり土日も忙しいのでなかなか立ち合いの時間が取れない、という人はエアコンを買い替えてしまうケースが多いです。
2.3. 室内機から水が漏れる
室内機から水が漏れるケースもあります。
ただ室内機から水が漏れるケースは簡単に解決できるケースが多いので、エアコンを買い換えるのは少し待った方がいいかもしれません。
室内機からの水漏れは、エアコンのドレンホースの詰まりが原因です。
ドレンホースとはエアコンの室内機から室外に伸びているホースのようなもので、室内機に発生した結露を排出する役割があります。
ドレンホースが詰まることで室内機内部に発生した結露が排水できず、そのまま室内に溢れ出てきてしまうのです。
つまり室内機からの水漏れは故障ではなく、ドレンホースの詰まりを解消すれば解決します。
Amazonなどで便利な商品が販売されているので、一度試してみましょう。
2.4. 室内機から異音がする
室内機からの異音が気になってエアコンを買い換える、という方もいます。
実はエアコンからする音のすべてがダメではありません。
よくない音は次の3つです。
- ・ガラガラ
- ・ガタガタ
- ・ポコポコ
ガラガラやガタガタは内部が破損している可能性があります。使い続けずに修理に出すか、買い替えましょう。
ポコポコ音はドレンホースが詰まりかけている時の音です。
いずれ室内機の水漏れに発展するので、早めに詰まりを解消しておきましょう。
2.5. リモコンの操作が効かない
エアコンのリモコンの操作が効かない時も「いよいよか」と思うケースが多いようです。
リモコンが効かない時の原因は大きく分けて、次の3つです。
- ・リモコンの電池切れ
- ・リモコンの故障
- ・エアコン本体の故障
まずリモコンの電池切れを、新しい電池と交換することで確認しましょう。
もし新しい電池に交換してもリモコンが効かないのなら、次はエアコン本体がきちんと稼働するか確認しましょう。
エアコンの室内機本体の全面カバーを開けると、向かって右側か左にボタンがあるはずです。
ボタン周辺にボタンの操作方法も書いてあるはずなので、ボタンを操作してエアコンを起動してみましょう。
もしエアコンが無事起動すれば、リモコンに原因があります。
10年以内のエアコンであれば、一度エアコンメーカーに問い合わせてみましょう。
本体のボタンでもエアコンが起動しなかった場合は、エアコンの故障です。
ブレーカーやコンセントなど基本的な部分を確認した上で、買い替えを検討しましょう。
エアコン本体の場合修理する方が、費用が高くなるケースの方が多くなります。
3. エアコンの寿命を縮めずに長持ちさせるコツ
誤った使い方やお手入れ不足はエアコンの寿命を縮めることにつながります。
エアコンを長く使用するためには、以下の6つのコツを実践するようにしてください。
- ・フィルターの掃除をする
- ・室外機の掃除をする
- ・自分で掃除できない箇所はプロに任せる
- ・室外機の設置状況を見直す
- ・月に一度は慣らし運転をする
- ・室内温度と設定温度の差を5℃以内にする
3.1. フィルターの掃除をする
エアコンを長持ちさせるためには定期的なフィルター掃除は欠かせません。
フィルターがホコリで目詰まりを起こすと風量が落ちて効きが悪くなるうえに、水漏れを起こす原因にもなります。
夏・冬の時期であれば2週間ごとに掃除をし、日頃からのメンテナンスを心がけましょう。
3.2. 室外機の掃除をする
室外機は正面の吹き出し口と側面の熱交換器、ドレンホースの3ヶ所を掃除しましょう。
吹き出し口と熱交換器に溜まったホコリやゴミは結露による故障の原因にもなるため、古い歯ブラシで優しく取り除いてください。
ドレンホースにはゴミや昆虫の死骸が詰まりやすいです。
水漏れを防ぐためにも、割り箸のような先の細い棒かドレン詰まりポンプを使用して汚れを掻き出しましょう。
3.3. 自分で掃除できない箇所はプロに任せる
フィルターやドレンホースなどは自分でも掃除できますが、自分で掃除ができない機械の内部の掃除は専門業者クリーニングを依頼するようにしましょう。
エアコン内部の掃除は専門知識がないと難しいうえに、解体後に元通りに戻せなくなる可能性もあります。
業者によるエアコンクリーニングの相場は一般的な壁掛けエアコン一台でおおよそ1万円ほど。
日常的なメンテナンスができているならプロのクリーニングは2年に1回程度でよいでしょう。
3.4 室外機の設置状況を見直す
室外機の周りに障害物があると、空気の循環が悪くなり冷暖房効果が弱まります。
エアコンに負荷がかかることにより故障のリスクも高まるため、室外機の周りには物を置かずに四方にゆとりを持たせるようにしましょう。
また、室外機から伸びるドレンホースが植木鉢の下敷きになっている、ホースの先が下を向いていないといったケースも時折みられます。
ドレンホースのトラブルは水漏れに直結するため、室外機の様子をみるときはドレンホースもチェックするようにしてください。
3.5. 月に一度は慣らし運転をする
春や秋などエアコンを使わない時期でも、一ヶ月に一度は慣らし運転を行うことが推奨されています。
慣らし運転はエアコンの稼働を点検することに加え、ホコリが過度に溜まるのを防ぐ役割も担っています。
夏や冬になってから「エアコンが動かない!」と焦る前に、定期的な掃除と月に一度の慣らし運転でメンテナンスを心がけましょう。
3.6. 室内温度と設定温度の差を5℃以内にする
エアコンを使用する際は室内温度と設定温度の差を5℃以内にしましょう。
「夏場の設定温度が20℃以下」「冬場は30℃近い温度に設定している」など、無理な温度設定はエアコンに過剰に負担をかけてしまいます。
常にエアコンがフル稼働していると寿命が大幅に縮むため、冷房時で28℃、暖房時で20℃を目安に温度設定をしてください。
無理のない温度設定はエアコンを長持ちさせるだけでなく、1℃につき約10%の電気代の節約にもつながります。
4. エアコンが壊れたと判断する前に確認すべきこと
特に夏・冬の時期にエアコンに不具合があると焦ってしまいますよね。ただすぐに壊れたと判断する前に以下の5つを確認してみてください。
- ・フィルターは目詰まりを起こしていないか
- ・リモコンの電池が切れていないか
- ・霜取り運転中ではないか
- ・設定温度は適切か
- ・室外機が塞がれていないか
4.1. フィルターは目詰まりを起こしていないか
フィルターの目詰まりはエアコンの故障、水漏れ、電気代の増加などさまざまな不都合を引き起こします。
エアコンに問題が発生した場合、まずはフィルターの様子を確認するようにしましょう。
フィルター掃除は自分でも簡単にできるため、プロに依頼しなくても問題が解決する場合もあります。
4.2. リモコンの電池が切れていないか
「エアコンが作動しない!」というときに意外とあるのがリモコンの電池切れです。
リモコンの電池を交換して、本体が作動するか確認してみましょう。
電池切れ以外の原因としてはボタンに異物が詰まっている、赤外線部分が汚れていることも考えられます。
これらすべてを確認しても反応がない場合は、エアコン本体についている運転スイッチを操作して電源が入るか確認します。
本体のスイッチで電源がつく場合はリモコン側の問題、つかない場合は本体側の問題となります。ただ原因を突き止めるのは難しい場合は、専門業者やカスタマーサポートに連絡しましょう。
4.3. 霜取り運転中ではないか
暖房中に暖かい風が出なくなったときは霜取り運転中の可能性があります。
霜取り運転とは室外機についた霜を溶かす機能のこと。
霜がついていると十分に空気を吸い込めなくなるため、暖房を一時的に中断して霜取り運転を行っているのです。
霜取り運転は通常5~15分ほどで終了しますが、それ以上長く暖房が機能しない場合は別の要因が考えられます。
4.4. 設定温度は適切か
室内温度とエアコンの設置温度の差が大きい場合、エアコンがフル稼働することでファンから出る音も大きくなります。
エアコンから大きな音が出る場合は設定温度を室温に近づけてみてください。
前述の通り、室温と設定温度は5℃以内にすることが推奨されています。
設定温度が適切にもかかわらずエアコンから異音がする場合は、ほかの原因が考えられます。
4.5. 室外機が塞がれていないか
エアコンの冷暖房が効かない場合や水漏れが起こる場合は室外機の状況を確認しましょう。
室外機の周りが物で塞がれていないこと、ドレンホースが潰されていないことを確認し、もし異常があった場合は速やかに障害物をどけてください。
モーターの故障や冷媒ガスの漏れの場合は専門業者の修理が必要ですが、障害物が原因であればものをどけるだけでエアコンの機能は復活します。
5. 賃貸のエアコンが寿命を迎えた場合の対処法
賃貸住宅のエアコンが寿命を迎えてしまったときは、必ず大家さんや管理会社に連絡しましょう。
賃貸住宅に設置されているエアコンはアパートやマンションの所有者が保有しているため、入居者が勝手に修理すると退去時にトラブルに発展することも考えられます。
修理にかかる費用をどちらが持つかはケースバイケースで、フィルターの目詰まりや乱雑な使用が故障の原因の場合は入居者が修理費用を負担する場合もあるようです。
修理費用をどちらが負担するかは事前に契約書で確認しておくと安心です。
6. エアコンは買い換えるべき?修理すべき?
不調がではじめたエアコンは買い換えるべきか、修理すべきかで悩みますよね。
10年以内なら修理、10年以上なら買い替えを推奨します。
理由は10年以内ならメーカー側に部品もまだありますし、修理してもそこまで多額にならないケースが多いからです。
もちろん見積もりを比較検討した結果、買い替えた方が得になるケースも多いので、事前に見積もりをもらうことは重要ですよ。
ただ10年以上使うと話は別。
メーカー側が部品を持っているかどうか不透明ですし、そもそも10年以上使っているのであれば内部が油や埃でドロドロになっているので、冷暖房の機能も大幅に落ちているはずなのです。
一度ドロドロになったエアコン内部は、もちろんエアコンクリーニングである程度は綺麗になります。しかし買った時同様の能力を取り戻そうと思うと、すべて分解して清掃するしかありません。
エアコンの分解清掃は、一般家庭にはかなりハードルが高く、また業者に依頼するのも非現実的。
そのため、10年で買い替えが推奨されているのです。
7. エアコンを買い換えるべき時期
エアコンを買い換えるべき時期は、2〜3月もしくは8月、10〜11月です。
この記事に新品のエアコンが家電量販店やネットなどで安く売られることが多いからです。
もし時期を選べるのであれば、この時期を狙うようにしましょう。
ただ「今は買い換えるべき時期に該当しないけど、今すぐに安いエアコンが欲しい」のであれば、エアコン販売王から中古エアコンを買うことをおすすめします。
エアコン販売王では専用の工場にて、買い取った中古エアコンを一台一台分解し修理・清掃しているので、新品同様の能力を発揮します。
また自社で作成したチェックリストをクリアしたエアコンのみを販売しているので、低価格ながら中古らしからぬ綺麗さで人気です。
エアコンの買い替えを検討の際は、一度は確認しておきましょう。
8. エアコンを買い換えるなら、古いエアコンは買い取ってもらおう
さらにエアコンを買い換えるなら、古いエアコンはエアコン買取王に買い取ってもらいましょう。
古いエアコンは有料で引きとてもらうのが当たり前、と思っている方も多いと思います。
しかしエアコン買取王であれば無料どころか、買い取りが可能です。
上記のとおり、自社で修理・清掃して販売までする経路を持っているため、中間マージンが発生しません。
そのため他の「リサイクル業者」や「不用品回収業者」とは違い、仕組みとして高額買取を実現しているのです。
さらに自社で修理・クリーニングできるため、13年以上使われた古いエアコンの買取も可能。
エアコンを買い換えるときは、ぜひエアコン買取王までご連絡ください。