6月17日の深夜から翌朝にかけて、Twitterを中心に話題となったレノボのノートPC「ThinkPad」の安売り販売。同社は18日朝に注文をキャンセルすると案内していたが、19日には注文したユーザーに領収書がメールで届くなど動きがあった。確認したところ、同社は「領収書が届いていても注文はキャンセルになる」と答えた。キャンセルメールはすでに一部の購入者へ届き始めている。
このトラブルは、個人ブログなど、アフィリエイトプログラム参加者向けにレノボが配布したクーポンに起因する。週末限定として配布したクーポンの割引率が76%と大きく、ノートPC「ThinkPad E14 Gen3 AMD」と「ThinkPad E15 Gen3 AMD」の2モデルが、3万円台半ばから購入できることが判明。Twitterを中心にクーポンが拡散し、あまりの安さから“お祭り状態”となった。18日早朝には「ThinkPad」や「Lenovo」がトレンド入りした。
18日朝になり、アフィリエイトプログラム参加者に対し、レノボ・ジャパン(差出人はアフィリエイト運営会社のバリューコマース)からクーポン利用停止に関する通知が届いた。クーポンの割引率に誤りがあったとしており、該当クーポンを使ってすでに注文された商品についても、後日キャンセル処理するとしていた。
Twitterには、注文履歴から商品が消えたという報告も複数上がっていたが、19日には購入者に領収書のメールが届き、中には消えていた注文履歴が復活したというユーザーも出現。「購入できるかもしれない」といった声も聞かれた。
しかし、20日にレノボ・ジャパンへ確認したところ「(お客様には)大変ご迷惑をおかけした」と謝罪するも、「オーダーはキャンセルになる」と説明。該当のクーポンを使った注文は取り消されることになるという。すでに領収書が届いたユーザーも対象で、支払い済みの場合は返金するとしている。
クーポンについて同社は「アフィリエイターの方に拡散をお願いする形で出した。公になって構わないものと認識している」とした一方で、「割引率を間違えた。いわゆる通常の週末セールでご案内するレベルのもので、本来出るべき価格でのご案内ではなかった。チェックができてなかったというのがわれわれの不手際」と説明。アフィリエイトプログラム参加者向けのメールも誤った割引率で計算されていたものだったという。
支払いが完了して領収書が出ている以上、売買契約は成立しているように思えるが、同社は「盾にするつもりではない」としつつ、「私どものショッピングサイトの販売規約でも、今回の件はキャンセルになる」と説明している。
規約には「当サイトに記載された製品・サービスの価格、仕様等の表示に、表示上、作業上その他の理由による客観的に明白な誤りや記述漏れがあった場合、日本国外のお客様から注文があった場合、またはLenovoがご注文のキャンセルの必要を認めた場合、Lenovoがお客様のご注文に対して受注の意思表示を行ったとしてもお客様のご注文をキャンセルさせていただく場合があります」と記載されている。
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