精選版 日本国語大辞典「餡パン」の解説
あん‐パン【餡パン】
〘名〙 (パンはpão)
① 中にあんを入れて作ったパン。形は丸く扁平(へんぺい)で、上部の中央に塩漬けにした桜の花や、ほしぶどう、けしの種などが添えられることがある。明治七年(一八七四)、東京銀座の木村屋がつくりだしたのが始まり。
※たけくらべ(1895‐96)〈樋口一葉〉一六「喰(た)べかけの餡(アン)パンを懐中(ふところ)に捻(ね)ぢ込んで」
② 平手(ひらて)で頬を打つことを軍隊などでいった語。〔隠語輯覧(1915)〕
※漫才読本(1936)〈横山エンタツ〉自序伝「アンパンの五つや十は覚悟しなければならない」
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