今着けている下着、実は合っていないかもーー?
ぴったりの下着をつけて、今よりもっと生きることを楽しんでほしいーー。
そう願い、Twitterで下着や女性のバストについて発信している女性がいます。
下着販売員として5年間働いた経験を活かし、知識を伝えているのです。
名前はちーちょろすさん。三度の飯よりも、下着がその人に合っているか確かめる「フィッティング」が好きで、ブラジャーの基本的な情報を誰もが知っていてほしいといいます。そんな彼女に話を聞きました。
多くの人にフィッティングを常識にしてもらいたい。
下着のことを積極的に発信している人はあまり見かけません。
そんな中、どうして発信しようと思い立ったのか尋ねてみました。
「自分の体に合ったブラジャーって、入店されて採寸して、試着をしていただいてフィッティングをされて、それで初めて正しいサイズがわかるんですよね」
採寸結果とフィッティング後のサイズは変わることがほとんどにもかかわらず、このことを知っているお客さんがものすごく少なかったといいます。
「こちらが採寸したくても、『3年前に測ったんで大丈夫です』とか、『サイズ変わってないと思うので平気です』とか……。たとえ、採寸をさせてもらっても、試着やフィッティングまではさせてもらえないことがすごく多かったです」
下着業界としては、お客さんの入店後に、販売員が採寸、フィッティングをするというところまでが常識だと語ります。
「お客様にとっても、フィッティングまでするということが当たり前になればより多くの方がフィッティングの機会をもてると思いました」
自分の思い描く洋服のデザインが着られなくても、下着なら。
もともと下着業界に入ったきっかけを「下着」というアイテムのデザインに惹かれていたからだという、ちーちょろすさん。昔から「ピンク」や「フリル」といったかわいらしいものも好きだった、と明かします。
「ずっと田舎に住んでいたので、フリフリしたかわいいデザインのものや、ロリータファッションを着たくても周りの目が気になって。でも下着だったら気にせずに身に着けられます」
メイクや洋服にも熱をあげていたと話しますが、中でも一番心が踊るファッションアイテムは、やはり下着でした。
「スカートが好きとか、パンツが好きとかって結構分かれるじゃないですか。そんな感じで私は下着が好きで、ずっと下着に魅力を感じていました」
そこでアルバイトの募集をしていたお店で販売員として働くことに。
「2014年の1月のことです。なので、もう6年ぐらい前ですね」
お母さんへ、娘の下着を勝手に買わないでください。
(Twitterで共感を集めるツイートの一部)
店頭に立ち始めてから、一番衝撃を受けたことは、自分を含め一般の方に下着の知識が根付いていなかったことだと話します。
「私は中学2年生の時に、初めて下着を買おうと思い至って、採寸をして、結果と同じサイズを購入したんです」
「そのまま自分に合わない小さいサイズをつけたまま、大学生になってアルバイトをスタートしてから、フィッティングまで必要だったと知りました。しかも、お客様のほとんどが私と同じ知識レベルのようでした」
自分のサイズや購入までの過程を疑わなかったことには、母親と一緒に暮らしていなかったことが関係していると思っていたといいます。
「当時、身近に下着や生理などの体のことを教えてくれる人がいなかったんです。だから自分は知らないのだと思っていたんですが、お母さんと暮らしている方でも、実は知らないことなのかも、と思いました」
接客を通して気がついたことは、胸のサイズは基本、本人とフィッティングした人にしかわからないというのに、母親が勝手に娘の下着を買いにくること。
「『だいたいサイズこれぐらいだと思うから今安いし買っとくわ』と言われていたんですが、『お嬢様と一緒にもう一度来ていただけませんか』とお願いしてお帰りいただくこともありました」
広告のように谷間ができない理由は体型の違い。
下着のCMや広告に出ているほとんどのモデルさんにできている谷間。
美しく見える一方で、着用イメージが湧かないことに疑問を感じているといいます。
「日本には、平胴さんが多いようなのです。でも起用されているモデルさんは丸胴さんが多い。平胴さんは横から見ると薄く見える体型でボリュームが出にくく、前から見ても横から見ても厚みがあってボリュームも出やすい丸胴さんのモデルさんだと、着用イメージがわきにくいんです」
「谷間ができやすいとか、商品を綺麗に見せられるような体型の方がすごく多いので、モデルさんと違う見え方になることで『自分の体って普通じゃないな』って思ってしまう方もいます」
「モデルさんみたいにボリュームがないからこのブラジャーは合わないみたいな心理もあるかと思うんです。なのでこういった点は、自分の自信をなくす、大きな原因なのではないかと感じています」
下着の知識を備えているからこそ、フィッティングの大切さをこのように話します。
「例えが合ってるのかどうかわからないんですけど、靴は多くの方が試着してから買うと思うんです。でも下着って靴よりも合う、合わないが激しいのにも関わらず、靴よりも試着されていないのではないかと感じています」
「サイズが変わるかもしれないとか、本当は履いているうちに足が痛くなるかもしれないとか、試着せずに買って履いてみたら一瞬で靴ずれしてしまったみたいなアイテムって買ったらすごく損じゃないですか」
失敗や怪我をすることが怖いことから、靴は試着するけれども、下着はそれぞれが「これくらいのサイズで合っているだろう」という憶測をもとに購入される方も少なくありません。
フィッティングをせずに買うことは「リスキー」だと警鐘を鳴らします。
記事を通して自分のなかの常識や体型を、少しだけでも見つめ直してほしいと話します。
「人の体型を判断しようとする人は、誰かを理想とする型だと思い込み、当てはめようとしていると思います」
「下着のフィッティングは、自分の体と改めて向き合うきっかけになるのでは」とちーちょろすさんは話します。
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誰にとっても他人事ではないけれど、どこか話しづらい「性」。BuzzFeed Japanは、10月29日(木)から11月4日(水)までの1週間を「性教育ウィーク」として、性にまつわる様々な記事を集中的に配信します。
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