JR宇都宮線=2022年2月15日午後0時38分、宇都宮市

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 JR宇都宮線の車内で男子高校生を殴り大けがをさせたとして、傷害や強要、公務執行妨害の罪で起訴された宇都宮市の宮本一馬被告(28)の初公判が16日、宇都宮地裁栃木支部(片山憲一裁判長)であった。

 宮本被告は起訴内容に間違いがないか問われ、「ありません」と述べた。検察側は「(犯行は)極めて悪質で、身勝手すぎる」などとして懲役3年を求刑した。

 起訴状や検察側の冒頭陳述などによると、宇都宮市のホストクラブで働いていた宮本被告は1月23日正午ごろ、JR宇都宮線の車内で加熱式たばこを吸ったり靴を脱いで優先席に寝そべったりしていて、小児ぜんそくの持病がある高校生から「たばこをやめてもらえませんか」と注意され、言い合いになったという。

 宮本被告は高校生を土下座させて頭を踏みつけて顔を蹴り、自治医大駅(栃木県下野市)で高校生を車内から蹴り出し、ホームでも顔を殴るなどしたとされる。高校生は、右のほおの骨が折れるなど約4カ月のけが。宮本被告は鼻血を出した高校生の姿を携帯電話で写真に撮り、知人にLINEで送ったという。