賃貸不動産経営管理士とは

賃貸不動産経営管理士の平均年収550万円は一般的なサラリーマンよりも高い?

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賃貸不動産経営管理士という資格をご存じでしょうか。宅地建物取引士はよく知られていますが、賃貸不動産経営管理士はまだまだ認知度が低いかもしれません。

しかし、賃貸不動産経営管理士は、賃貸住宅管理業を行ううえで設置が義務付けられている「業務管理者」の要件を満たす資格。令和3年度より国家資格になったことでも話題となりました。

このコラムでは、賃貸不動産経営管理士の年収について解説します。

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賃貸不動産経営管理士の平均年収

厚生労働省が実施した、令和2年賃金構造基本統計調査を見てみましょう。以下の表は、全産業と不動産業の統計を参考に年収を計算したものです。

この表を見ると、全産業の平均年収が487.3万円であるのに対し、不動産業の平均年収は533.4万円となっています。

不動産業の内訳を見ると、宅地建物取引士資格保有者には月平均2万円前後の手当が支給されています。賃貸不動産経営管理士もこれに準ずると考えると、資格手当込みの年収は557.4万円前後だと考えられます。

宅地建物取引士の登録者が全国で100万人に対して、賃貸不動産経営管理士は現時点で約5万人ほど。賃貸不動産経営管理士資格の歴史は浅いものの、希少価値が高い分、今後は資格手当が上がる可能性もあるでしょう。

男女による平均年収の差

賃貸不動産経営管理士の年収を男女で比較すると、男性が598.4万円、女性が411.6万円となっています。

企業規模や業績などにもよるため一概にはいえませんが、月2万円の手当をプラスした場合の平均年収は、男性が622.4万円、女性が435.6万円前後です。

賃貸不動産経営管理士の年収が平均よりも高い理由

賃貸不動産経営管理士の年収が一般的なサラリーマンよりも高い理由として、以下の3つが考えられます。

  1. 不動産業界の年収が平均より高い
  2. 賃貸不動産経営管理士は国家資格である
  3. 賃貸不動産経営管理士にしかできない業務がある。

 (1)(2)については、先ほどもお話しした通り国家資格であることが大きく関係しているでしょう。

ここでは、(3)について詳しく解説します。

「賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律」により、賃貸住宅管理業者が業務の管理・監督を行うためには、賃貸不動産経営管理士を営業所または事務所ごとに一人以上設置しなければなりません。

そして、以下が賃貸不動産経営管理士の専門業務となっています。

・重要事項説明・重要事項説明
・重要事項説明のための書面への記名押印
・契約書面への記名押印

これらの重要事項に関する業務、および契約に関する業務を管理事務に精通した賃貸不動産経営管理士に任せることで、賃貸借契約における不用なトラブルの防止、信頼の確保につながります。

また、賃貸不動産経営管理士は、住宅宿泊事業法(民泊新法)における役割も担っています。

住宅宿泊管理業者として登録する際の契約サポートや宿泊者への対応業務や建物の清掃・衛生業務、住宅や設備管理および安全を確保することも重要な業務です。

このように、賃貸不動産経営管理士は、今後の賃貸不動産の活用に関して必要な人材であることが、平均年収が高い理由ではないでしょうか。

独立・勤務による年収の違い

賃貸不動産経営管理士の代表的なキャリアは、大きくわけて2パターンあります。賃貸不動産経営管理士として独立開業した場合と、不動産関連会社に勤務したケースです。

ここからは、キャリアによる年収の違いについても見てみましょう。

結論からいうと、独立開業と会社勤務どちらの年収が多いとは一概にはいえません

不動産業は全産業のなかでも年収が高い傾向です。さらに、賃貸不動産経営管理士の資格を持っていると資格手当が付きます。会社勤務の場合、一般企業に勤める会社員よりも収入が安定しているといえるでしょう。

賃貸不動産経営管理士として独立し、個人で多くの賃貸不動産を取り扱うことはあまり現実的ではないかもしれません。

しかし、複数の不動産関連資格を保有し不動産コンサルタントとしての立ち位置での仕事であれば、高収入を狙えるでしょう。

例えば、空き家の対応で悩んでいる貸主へのアドバイスや貸主・借主双方からのトラブル相談業務に携わることも可能です。

まとめ

賃貸不動産経営管理士の年収は高いといえるでしょう。

「会社員として働く」もしくは「独立して個人事務所を持つ」というキャリアの選択は、人生の大きなターニングポイントとなります。年収の良し悪しは、キャリアを考える重要な判断材料のひとつです。

年収だけでなく、5年先10年先のなりたい姿を考えたうえで本当に必要だと思う資格を取得してみてはどうでしょうか。

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