新社会人になって、給料をもらい始めると、使えるお金が増えたのがうれしく、いっぱい使ってしまう人がいます。それは悪いことではないですが、これからの人生のために貯金も大切です。
それと同時に新社会人でも投資を始めるべきだと思っています。貯金だけしていても、この低金利（年0.001%）の時代では、お金は増えません。最近は、老後資金、FIRE、NISAなど投資やお金のことについて世間の関心が高まってきています。
投資をすることで、世界の情勢が知れて、FIRE（早期リタイア）の可能性もあがり、使えるお金が増えていきます。その中でも、新社会人の方には、リスクが小さく、メリットが大きいNISAを紹介します。
NISAは社会人全員がやるべきとも思っています。初めての方にも、わかりやすく解説します。
NISAとは？
NISAとは、投資で得た利益に対して税金がかからない制度のことです。
通常の投資では、株式で利益を得ると、20％の税金がかかります。ですが、NISAを使うと利益が出ても税金はかかりません。
例えば、通常だと、1万円の株を買って1年後に10万円になると、利益の9万円に20％の税金1万8000円の税金がかかります。NISAだと利益の9万円が丸々受け取れます。
NISAには、2種類あります。一般NISAとつみたてNISAです。主な違いは、購入できる株の商品と金額、年数です。
| 種類 | 一般NISA | つみたてNISA |
|---|---|---|
| 年数 | 5年 | 20年 |
| 上限金額 | 年間120万円(合計600万円) | 年間40万円(合計800万円) |
| 商品 | 個別株・投資信託・ETF | 投資信託・ETF |
| 投資方法 | いつでも売買可能 | 定期積立のみ |
| メリット | ・個別株投資がいつでもできる ・1年間の上限金額が大きい | ・上限金額が多い ・手間がかからない ・運用期間が長い |
個別株とは、ソフトバンクやトヨタなどの会社の株のことで、投資信託とは、プロが運用してくれる個別株の詰め合わせのことです。ETFは、中～上級者向けなので知らなくても大丈夫です。
新社会人で1年間に120万円を投資に回せる人はなかなかいないと思います。つみたてNISAは年間投資上限額が40万円なので、月間に直すと33,333円です。しかも、投資期間が20年なので、ゆっくり着実に投資できます。
これなら投資できそうですよね。最初は、満額でなくても良いです。貯金と並行しながら行い、ある程度貯金が貯まったら、徐々に積み立て額を増やしていきましょう。
新社会人の方につみたてNISAをおすすめする理由を詳しく解説していきます。
新社会人でもつみたてNISAを始めるべき３つの理由
でも投資は怖い、損をするんじゃないの？お金持ちがやるものでしょ？
違います。昔はそうだったかもしれませんが、つみたてNISAなら毎月少額で大きな利益を上げられます。
投資は怖いし、お金持ちの人が行っているイメージもあると思います。
つみたてNISAは違います。新社会人こそ始めるべきだと思っています。大きな理由は、時間を味方に付けられるからです。他にも、老後資金の対策、投資や経済についての知識が身につくなどの理由もあります。
時間を味方につけられる
つみたてNISAは、20～30年のスパンで行う長期投資です。長期投資は、早く始めるほど、将来の利益は大きくなります。金融庁のシミュレーション結果をご覧ください。
月3万円を優良な投資信託（平均利回り5%）に20年投資した結果のグラフです。元本は720万円、最終利益が513万円で元本と合わせて合計1233万円となっています。
投資で得た利益（運用収益）の増え方が年数ごとに大きくなっているのがわかりますか。これが長期運用でしか得られない複利効果です。複利効果は、投資で得た利益を再投資することにより得られます。100万円を年利5%で運用すると、1年で5万円ずつ増えていくものだと思っている人がいますが、違います。
1年目は105万円ですが、2年目には、105×1.05(5%)=110.25万円、3年目には、115.725万円と、利益に対して5%の利益が得られるので、運用収益は右肩上がりに増えていきます。
投資年数が長ければ長いほど、複利効果は働くので、新社会人の若いうちから初めておくべきです。
老後資金対策になる
一時期老後2000万円問題で騒がれましたよね。年金制度が破綻して、年金をもらえなくなるのではないかという不安を持っている人も多いですよね。
新社会人のうちからつみたてNISAをしておけば、老後2000万円問題も解決できます。上の理由と関わってきますが、積み立て運用の期間が長いからです。
先ほどと同様に金融庁のツールを使用し、シミュレーションしてみました。月3万円を優良な投資信託（平均利回り5%）に30年投資した場合、投資元本と利益の合計は2496万円になりました。
老後2000万円問題解決ですね。このように、投資期間が長ければ長いほど、複利効果が働くので、利益は大きくなっていきます。
つみたてNISAは20年だけじゃないの？
つみたてNISAは20年ですが、その後は通常の証券口座に移行できるので、投資は続けられます。
金融庁のシミュレーションツールのリンクを貼っておくので、目標額を設定し、それには何年かかるのか、月何円投資するべきかなど考えてみてください。
投資の知識が身につく
つみたてNISAも立派な投資です。投資をしていると、
- 自分の証券口座残高の上下を気にする
- 株価が上下している要因が気になる
- 経済ニュースを見る
- 投資に詳しくなる
のような流れで、どんどん投資に詳しくなっていきます。
そうなると、個別株や仮想通貨、コモディティなど、様々な商品に投資できるようになり、選択肢も広がっていきます。
経済の動向をつかめるようになると、新しいビジネスチャンスも増えてきます。ですので、最初はつみたてNISAから始めてみましょう。
インデックス投資を行う
インデックス投資とは、S&P500 やNYダウ、日経平均といった、指数に連動して動く投資信託（インデックスファンド）をつみたて投資することです。最初は、よくわからないと思うので、おすすめの投資信託を二つ紹介しておきます。
投資は損をするイメージがある人もいると思いますが、これからおすすめするインデックスファンドは、20年間の長期積み立て投資を前提とすると、これまでに一度も損をしなかった投資信託です。
平均利回りは、年約3～7%です。
おすすめ商品1:eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
これは、アメリカの代表的な企業500社を加重平均し、指数化したものです。加重平均とは、時価総額の大きい企業の割合を高くすることです。
この商品を買うと、アメリカの有名な企業GAFAM(Google、Apple、Facebook、Amazon、Microsoft)などに投資できます。
アメリカは、現在も人口が増加しており、世界一の経済大国ですので、この商品に投資しておくと、将来利益を得られる可能性は高いです。
おすすめ商品2:eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
二つ目は、全世界の株式に投資できる投資信託です。名前の通り、全世界に幅広く投資できる商品ですが、中身を見ると、以下のようになっています。
- 約60％・・・アメリカ株
- 約28％・・・先進国株
- 約12％・・・新興国株
この商品一つで世界中の株式に投資できると考えたら驚きですよね。ここでもやはり経済大国であるアメリカ株の比率が高くなっていますが、全世界に分散されている分、リスクも分散されています。
全世界株式には日本株も含まれていますので、日本株にも投資したい人は、こちらを選ぶと良いです。
自動つみたてだからほったらかしで運用できる
一度購入設定をすると、毎月の決まった日に自動で投資信託を購入してくれるので、忙しい新社会人でもほったらかし運用ができます。
しかも、これから紹介する証券口座は、ネット証券なのでスマホ1台で完結します。
つみたてNISAのお得な始め方解説記事で口座開設方法やお得なつみたて方法を紹介しています。。
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まとめ
S&P500か全世界株かは、プロの投資家の中でも議論されているほど、答えのないものです。ですので、どちらを選んでも大丈夫です。アメリカ1強だと思えば、S&P500、アメリカに何かがあった時に備えたい人は、全世界株式を選ぶと良いです。
大切なのは、とにかく早く始めることです。上のグラフでも示したように、つみたて投資は、早く始めるほど、複利効果が効いてきて利益が大きくなります。
つみたてNISAは、自動つみたてでチャートを見る必要がないので、ほったらかしで運用できます。時間を味方につけて、老後資金や遊ぶための資金を一緒に増やしましょう！
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