警備の種類によって
給料はこんなに違う

 まず、施設警備員(1号警備)は、年収240万~300万円程度が相場です。新人の多くは契約社員からのスタートになります。これ以上年収を上げたければ、資格を取って出世し、正社員の管理職を目指すしかありません。

 交通誘導員(2号警備)は年収200万円程度からのスタートです。日給8000~1万円程度が相場になります。日給8000円で月22日勤務の場合、月収17万6000円、年収211万2000円となります。もちろん、手取りはさらに少なくなります。

 対立しがちな1号・2号警備を給料面で比べると、残業手当が付きやすい施設警備(1号警備)がやや優勢といえますが、いずれにせよ時給1000円、日給8000円程度のアルバイトをしているのと変わりません。それが1号警備、2号警備の給料の実態です。

 現金輸送(3号警備)は、取得にお金がかかる「普通自動車免許」を持っていなければ採用されない仕事だけあって、1号や2号より待遇がいい傾向にあります。年収300万~400万円程度が相場です。正社員採用なら、月収30万円程度は確保できます。1号と2号では、共働きでなければ家庭を持つのは大変ですが、3号ならばなんとかなりそうですね。

 ボディーガード(4号警備)は警備界のエリートですから、さらに高収入です。会社によりますが、年収350万~500万円が相場といえます。1号や2号からすれば、信じられない大金です。ただ、海外映画などの「仕事ができる用心棒」のイメージからすると、意外と低いかもしれません。悔しいですが、クリント・イーストウッドになる夢は諦めましょう。

 これらを考慮すると、普通のビジネスパーソンが警備業界に転職するなら、やはり3号警備が狙い目です。3号警備には、現金輸送車に乗っている時間が長く、人にあまり会わないという魅力もあるからです。

 交通誘導やオフィスビルの現場で、かつての同僚や知人に遭遇して、「お前、今、警備員やっているのか……」とマウントを取られることもないでしょう。ぜひ、ご検討を。