渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

タイムトリップ

2022年06月13日 | open


夢を見た。
何れの御時にか、私はまだ若き士
だった。
今度の江戸勤番で江戸表住まいに
なる際の話を同輩としながら城内
の通りを歩いていた。私は霞ヶ関
の上屋敷詰めと命じられていた。
同輩は江戸詰から国許に帰国した
時、いろいろ江戸土産話を聞かせ
てくれた剣術仲間でもあった。
家は近所で幼い頃からの馴染みだ。
私は江戸詰はこの度が初めてとな
る。
季節は紫陽花の咲く夏なのだが、
その日は雨の気配さえなく、陽が
まるで晩夏のように照りつけてい
た。
つい先日、正月の挨拶周りで春を
感じていたのに、と歩きながら
思った。
私は所用で御典医の真田殿の屋敷
に向かっていた。
日差しが眩しい。
城内大手門の手前まで来た所で目
覚めた。

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