【ウクライナ危機】ペットおよびペット同伴家族への緊急支援を開始

皆様から多くの応援をいただいておりますポメラニアンのレイくんが、6月3日(金)、成田空港の検疫施設から羽田空港の検疫施設に移動しましたのでご報告いたします。

 

※写真①「成田空港の検疫施設で、久し振りにレイくんに再会したタチアナさんと娘のサンドラさん」

 

世界でも数少ない狂犬病清浄国である日本では、検疫において非常に慎重な対応が求められ、ウクライナからの避難民の方が帯同されるペットの入国の是非についても、国内で大きな議論を呼びました。これを受け、農林水産省は「ウクライナ避難民の犬の輸入に係る対応について（令和4年4月20日）」を発表しました。

これは、①マイクロチップ、②狂犬病ワクチン2回接種、③十分な抗体価が確認された場合であって、動物検疫所の検疫施設と同等の構造、同等の厳格な管理が確保できると判断された場合に既定の180日間の検疫期間を空港等の検疫施設外で行うことを認めるものです。自宅で一緒に住むとしても、所定の期間は「検疫期間中」であることに変わりはなく、飼い主による適切かつ厳格な隔離管理が求められています。

 

ポメラニアンのレイくんについては、飼い主のタチアナさんから、近く隔離が解除される（動物検疫所の検疫施設での検疫から自宅での検疫への切り替え）との連絡を受けたことを前回報告しましたが、

（参照：https://readyfor.jp/projects/pwjUkraine_for_animals/announcements/213492）その後も自宅で残りの検疫期間を過ごすための準備が整うまで、引き続き動物検疫所での生活が続いています。

 

その間、タチアナさんの心は揺れ続けていました。

突然、戦火で母国を追われてまずはポーランドへ、そこから日本へ。４月半ばに大々的に報道されたことにより、いろんな人がタチアナさんにサポートを申し出てくれましたが、日本語も英語も分からないため戸惑うことが多く、レイくんとも会えない日がしばらく続きました。

一時は、「少なくともポーランドにいたときはレイくんと一緒にいられたから」と日本を出ることも考えたタチアナさんですが、農林水産省、成田・羽田の動物検疫所の皆さんの、心からレイくんを思う温かい気持ちに触れ、都内の住まいからより通いやすい羽田空港にレイくんに移ってもらうことを決めました。

様々な意見があったにも関わらず、「ここにいるのはみんな動物が大好きな人たちばかりです。精一杯レイくんの日常の健康確認を行うので、安心してください」との検疫スタッフの言葉に、私たちも胸が熱くなる思いでした。

 

※写真②「レイくんの好きなごはんをたくさん届けました」

 

※写真③「農水省・検疫の皆さまと、官民一体のサポートを①」

 

※写真④「農水省・検疫の皆さまと、官民一体のサポートを②」

 

ピースウィンズ・ジャパンは、ご寄付を託してくださったお一人お一人のお気持ちと、こんなにも多くの日本の皆さんが応援してくださっていることをタチアナさんたちにお伝えし、日々寄り添ってサポートを続けています。

これからしばらくの間は、定期的にレイくんに会いに行きながら、仕事のこと、住まいのことなどを、タチアナさんや他の支援者の皆さんと一緒に考えていきます。

皆さまにも、引き続き一緒に見守っていただけたら幸いです。

 

※写真⑤「羽田空港のレイくんのお部屋で ※羽田空港動物検疫所提供①」

 

※写真⑥「羽田空港のレイくんのお部屋で ※羽田空港動物検疫所提供②」