海外でビジネスを展開されている企業、これから海外進出を予定している企業のご支援を、国内の支店の法人渉外担当および現地の支店、提携金融機関、駐在員事務所と連携しておこなっています。お客さまからのご相談内容は、海外取引(ローン、融資、送金)や、税務・法務に関する課題解決が中心。海外進出に関しては、製造業に代わって第3次産業(金融、サービス、飲食、情報通信など)のお客さまからのご相談が増えていることが近年の傾向と言えますね。
海外では口座開設の手続きひとつを取っても国内の金融機関とは違うので、お客さまからは「困りました。助けてください」と頼りにされます。多くの日本企業が進出している東南アジアでも、タイとベトナムでは金融や雇用に関する法律はまるで違い、私たちも調査に時間を費やすことになります。そこに難しさを感じますが、オーダーメイドでソリューションを作り上げ、お客さまに感謝されたときは、この仕事をしていて本当によかったと思いますね。
印象に残っているのは五反田駅前支店で法人渉外を担当していたときのこと。海外進出が決まっていたサービス業のお客さまに対し、サブバンクの担当として会社の設立や税務処理について、できる限りのアドバイスをおこなったのです。すると、海外でビジネスをスタートされて間もなく「きみに現地法人への送金業務を任せたい」と連絡があったのです。融資シェアに関係なく、仕事のスピードと情報の深さを評価していただいたことが嬉しかったです。
手を挙げて意思表明すればチャンスを与えてくれるところです。それを実感したのは、入行5年目に公募制度で語学研修生(トレーニー)に応募した私にタイへ留学するチャンスをくれたとき。現地では月曜から金曜まで学校へ通い、実費でプライベートスクールにも通ったのでまさに“勉強漬け”でしたが、言葉と文化を理解できたのは大きかったです。研修期間終了後はバンコクの駐在員事務所で勤務し、今もこうして海外ビジネスにかかわっているので、公募制度が人生を変えるターニングポイントになったと言えますね。
いずれはまた海外へ出て、バンコクの駐在員事務所では経験できなかった法人渉外の仕事に就きたいと思っています。タイで仕事をしてみて語学力だけが重要ではないと感じたので、家族と一緒に生活できる国ならどこでも行きますし、現地のお客さまにとって有益になることは何でもやるつもりです。