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続・みやぎ野球史再発掘
「試合前挨拶発祥の地」、聖地に
日本野球機構、全日本野球協会は、野球伝来150年の記念事業として、日本野球史で重要な役割を果たした場所・跡地から、「聖地・名所150選」を選出するという。
宮城県からは、どこが選ばれるであろうか。
1934(昭和9)年の日米野球で、ベーブ・ルースが来日初本塁打を放ち、ベーブ・ルース像が建立された八木山球場跡地(現・八木山動物公園フジサキの杜=仙台市太白区)は、有力だろう。開場以来、70年以上にわたって宮城球界の中心である楽天生命パーク宮城(宮城野区)もまた、ふさわしい。
だが筆者は、片平公園(青葉区)をぜひとも推薦したい。
この場所は、かつて旧制二高(後の東北大教養部)のグラウンドがあった。11(明治44)年にここで行われた旧制二高野球部主催の東北六県中学大会で、初めて、両チームの選手と審判団がホーム付近に集まって一礼をする挨拶(あいさつ)の礼式が行われた。
この「試合前挨拶」はその後、他国に類を見ない慣習として、球界に広く浸透してゆく。礼に始まり礼に終わる、武士道の美徳を取り入れることで、米国生まれのベースボールを、日本の「野球」に変えたといっていい。まさに聖地ではないか。
五色沼(青葉区)が、日本フィギュアスケート発祥の地と知られるように、片平公園も「試合前挨拶発祥の地」として、後世に伝え広める価値があるだろう。
「聖地・名所150選」は、各野球団体関係者、有識者らの意見を聞き、7月に発表される。関係各方面のご高配をお願いしたい。
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