【ロック、アイドルと絶縁、大人のラジオ局へ】 反共保守路線への転換と同時にロックやアイドルポップスを「音楽と無縁の騒音」と断じ、「このような音楽から絶縁することもラジオ局の責任」と主張。アイドル歌手、ロックミュージシャンを排除し、若者におもねらない大人のラジオ局を目指した。

【会長を電撃解任】 93年暮れの定例取締役会で、遠山景久会長は「国民の電波を預かる放送会社の代表者としてふさわしくない」として解任された。江戸時代の名奉行「遠山の金さん」の子孫とされる遠山会長は67年、社長に就任。独特の経営手腕で巨人戦の独占中継を獲得、大幅増益をもたらす一方、反共保守路線を進めてリスナー、スポンサーの離反、反発を招いた。この年のシーズン前に巨人主催試合の独占中継権を失った。

【「長嶋番」の岩田暁美さんが注目浴びる】 硬派なオピニオン路線から転換を図った90年代、ラジオ日本を全国に知らしめたのは、ソバージュヘアに健康的な日焼けが印象的な岩田暁美ディレクター。巨人・長嶋茂雄監督の番記者として常に隣に寄り添う姿が注目を浴び、さまざまなメディアに採り上げられた。

【ラジオ界のテレ東目指す】 日本テレビのグループ会社となった現在は、どんな番組作りをしているのか。高橋充・編成部長は「少し前のテレビ東京のようなイメージの局を目指したい」と話す。「人気タレントの起用は、経営体力的に難しいので無名でも個性的なパーソナリティーで、ちょっと変わっているが、マニアックでおもしろい番組作りを大切にしたい」という。

土曜深夜にアイドルの番組を集中的に編成する一方、週末の夜は洋邦の名盤を放送する大人向けの時間帯を作った。プロ野球は21年シーズンから中継数を減らし、今季は31試合の予定だが、売り物の競馬中継は、週末の午前9時半から午後4時半まで放送している。高橋部長は「出力は他局の半分で、以前は聞こえづらい地域もあったが、ラジコの登場で全国で聴いてもらえるようになった。個性的でおもしろい番組をそろえているので、ぜひ聴いてほしい」と話している。

■演歌と懐メロ流しまくって23年 夏木ゆたかに聞く

平日午後、2時間50分の生放送。ひたすら演歌と懐メロを流しまくって23年。「夏木ゆたかのホッと歌謡曲」は、ラジオ日本の看板番組だ。演歌は同局の売り物の1つ。なぜ今、演歌なの? パーソナリティー、夏木ゆたかに聞いた。