司法書士試験は、「筆記試験」と「口述試験」で成り立っています。
この記事では、司法書士試験のうち口述試験についてお話したいと思います。
勉強を始める前に、口述試験の概要を掴んでおきましょう!
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目次
司法書士の口述試験の概要
口述試験の概要を解説していきます。
日程
口述試験は例年10月中旬頃に実施されるのですが、例年平日が指定されます。(令和3年度(2021年度)の場合、10月25日(月曜日)に行われました)。
そのため社会人の受験生の方は、有休を申し出ておく等しておく必要があるでしょうから、この点は注意しておきましょう。
なお、試験は「午前」と「午後」の組に分かれて実施されます。
どちらの組に入ることになるかは、口述試験の案内の際に指定されることとなります(受験生自身が選ぶことはできません)。
受験資格
口述試験は、筆記試験の合格者のみ受験することができます。
筆記試験の合格発表があった約2週間後に実施されますので、結構あわただしく準備をすることになります。
形式
口述試験は、面接形式によって実施されます。
受験生1人に対して、面接官が2人おり、それぞれが受験生に質問する方式で実施されます。
また試験時間は15分程度です。
始まると、面接官の方からの質問に夢中になって答えることになりますから、終わるまであっという間です。
司法書士口述試験当日の服装・持ち物は?
口述試験当日の服装について、特に指定はありません。
口述試験を受験するにあたり、「服装はどうしよう?」と尋ねてこられる方がいらっしゃいますが、常識の範囲であればラフな服装で臨んでも、合格する時は合格します。
心配だという方は、企業の面接等のようにスーツで受験するのが無難でしょう。
口述試験当日の持ち物は、口述試験受験票と筆記用具です。筆記用具は、黒インクのボールペン、または万年筆が費用です。
落ちる人はいないのか?落ちる場合の原因
気になる口述試験の合格率は、ほぼ100%と言われています。
口述試験は、面接官2人からの質問に口頭で答える形式で、実務家としての知識があるかを確かめるためのものとされています。
そのためか、口述試験の最中に、答えに詰まってしまった受験生には、面接官から“助け舟”と呼べるような誘導がある等しており、問われたことに正面から答えることを心がけていれば、不合格となることはまずないかと思われます。
それでも、当然のことですが、受験しなければ不合格となってしまいます。
そのため、筆記試験に合格した後は、口述試験を確実に受験することができるように、予定を空けたり、体調管理に努めたりするようにしましょう。
口述試験の面接ではどんなことを聞かれる?突破する方法
気になる口述試験の出題範囲ですが、基本的には
「不動産登記法」
「商業登記法」
の3科目のなかから出題されます。
これらの科目は筆記試験でも勉強するものですから、口述試験の対策は、基本的には筆記試験の内容と大きく重なることになります。
面接で聞かれる質問の例
例えば、不動産登記法であれば「『登記識別情報』がなくても、登記することができる場合には、どんなことがありますか?」という質問、
商業登記法であれば「募集株式を発行する場合に、登記を申請するときには、どんな添付書面が必要ですか?」という質問、
司法書士法であれば「『司法書士法』の目的はなんですか?」という質問があったそうです。
いずれの内容も、筆記試験の対策において必ず勉強する内容で、口述試験は筆記試験を突破した方が受験するものだと考えると、決して難しいことを尋ねられるわけではないということが伺えます。
口述試験は落ち着いて答えれば合格できる
司法書士の口述試験は、面接官の質問に答えられないとしても、“助け舟”を出してくれることがあります。
なので、口述試験の場合、面接官からの質問をしっかりと聞くことを意識しましょう。
面接官から尋ねられていることが何かをしっかりと聞き取り、落ち着いてどんな内容だったかを思い出すことです。
また、一度は声に出して練習してみましょう。
例えば、不動産登記法について「『登記識別情報』がなくても、登記することができる場合には、どんなことがありますか?」という質問に対して答える場合、
「はい、『事前通知による方法』と『資格者代理人による本人確認情報の提供による方法』、『公証人による認証による方法』があります。」と実際に声に出してみることです。
頭のなかで分かっていることであっても、いざ口に出そうとすると言葉に詰まるということはよくあることです。
すでに勉強していて当たり前の知識になっているとしても、一度こういったことをやってみていただければ、当日もきちんと対応することができるでしょう。
最後に、口述試験は筆記試験に合格された方であれば確実に合格していただける試験です。
慌てず落ち着いて答えていただければ合格することが可能ですので、本コラムでお話した内容・ポイントを参考に臨んでみてください。
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