難易度・合格率

賃貸不動産経営管理士の難易度・合格率は?取得しやすい不動産資格なのか解説

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難易度

賃貸不動産経営管理士になるには、まずは年に一度実施される賃貸不動産経営管理士試験に合格しなければなりません。

このコラムでは、「試験って、どのくらい難しいのかな」「難易度は高いの?」「私も受かるかな」などと、試験を受ける際に必ずといっていいほど気になる難易度についてお話していきます。

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賃貸不動産経営管理士の難易度はそこまで高くない

結論から言うと、現時点では賃貸不動産経営管理士試験の難易度は、そこまで高いものではありません。

しっかりと準備をしていただければ、誰もが合格を勝ち取ることは可能です。

また、賃貸不動産経営管理士試験には「賃貸不動産経営管理士講習」という講習制度があり、これを修了すると、試験の一部(5問)が免除されるという仕組みもあります。

関連コラム:賃貸不動産経営管理士試験の5問免除は活用すべき?合格率への影響は?

賃貸不動産経営管理士の合格率

近年の賃貸不動産経営管理士試験の合格率の推移を見てみると、平成30(2018)年度までは50%以上で推移していました。受験された方の2人に1人以上が合格しているという計算です。

試験年度申込者数受験者数合格者数合格点
(合計40点満点)
合格率
平成25年4,106名3,946名3,386名28点85.80%
平成26年4,367名4,188名3,219名21点76.86%
平成27年5,118名4,908名2,679名25点54.58%
平成28年13,862名13,149名7,350名28点55.89%
平成29年17,532名16,624名8,033名27点48.32%
平成30年19,654名18,488名9,379名29点50.73%
令和元年25,032名23,605名8,698名29点36.8%
令和2年29,591名27,338名8146名34点29.8%
令和3年35,553名32,459名10,240名40点31.5%

ただし、令和元年度(2019年度)の試験結果を見てみると、合格率が36.8%と減少しています。さらに令和2年度(2020年度)からは30%程度となっています。

令和元年度に合格率が下がったのは、賃貸不動産管理業務が登録制になるのに伴い、申込者数が上昇したことが主な要因であると思われます。(申込者数が約6,000名ほど増えているにも関わらず、合格者数が前年度に比べ700名程度しか変化していません)。

申込者数が増加した要因は、賃貸不動産経営管理士の国家資格化に向けて試験制度の変更等が令和2年度(2020年度)から行われることに伴う、いわゆる“駆け込み受験”です。

合格率は下がっていますが、試験問題そのものにはそれほど大きな変更は見られず、他の国家試験と比べると、まだ高い合格率を維持しています。

例えば、同じ不動産業に分類される宅建試験の合格率は15%程度です。
また、アパート・マンションという賃貸住宅に関わる資格に「マンション管理士」や「管理業務主任者」がありますが、マンション管理士試験の場合は合格率が8%程度、管理業務主任者試験の場合は合格率が23%程度です。

これら不動産系の資格試験と比べてみても、賃貸不動産経営管理士試験はまだまだ合格しやすい資格といえます。

もちろん、一時期に比べ合格率が減少していることを踏まえれば、試験に向けてしっかりとした準備をしていく必要があるのは間違いありません。

関連コラム:賃貸不動産経営管理士の難易度ランキング|合格率・勉強時間を他資格と比較

賃貸不動産経営管理士の難易度がそこまで高くない理由

次に、賃貸不動産経営管理士試験の難易度がそこまで高くない理由について、出題形式などについて触れながらお話していきます。

賃貸不動産経営管理士試験には、筆記の解答が求められる問題(記述式)は出題されず、マークシート形式による解答が求められる問題(択一式)のみ出題されます。

試験の形式を見る限り、比較的取り組みやすい試験ですよね。

また試験問題の内容も、公式テキストが発売されることからも明らかなように、出題範囲もはっきりとしています。

試験で問われることも、賃貸不動産管理業務を行うにあたって知っておくべき基本的な事項が中心です。

もっとも、基本的な事項と言っても専門知識であることは間違いありませんから、ちょっと勉強したくらいですぐに自分のものになるほど易しくはありません

それに、合否判定基準も試験全体の約70%強とされているため、ケアレスミス等の取りこぼしが許されません。

以上から、問題自体はそれほど難しくはないものの、基本的な事項の取りこぼしは許されない試験であるというのが、賃貸不動産経営管理士試験の特徴と言えるでしょう。

油断大敵、合格に向けてしっかりと準備を進めていきましょう。

合格するために抑えておきたいポイント

賃貸不動産経営管理士試験に合格するために、これから受験される皆さんに知っておいていただきたいポイントを簡単にご紹介しておきたいと思います。

それぞれの詳しいご説明は、他の記事でお話させていただきますが、抑えておきたいのは以下のポイントです。

  • テキストに出てくる様々な専門用語の意味を理解しながら記憶していくようにしましょう。
  • 過去の試験問題(過去問)を用いて、問題を解く機会(問題演習)を積極的に設けましょう。
  • 最初からすぐにできるようにはなりません。粘り強く1つ1つの事柄を、じっくりしっかりと学んでいきましょう。

また、賃貸不動産経営管理士に必要な勉強時間は最低100時間と言われています。勉強時間を把握し計画的に学習をすすめていくことも重要です。

関連コラム:賃貸不動産経営管理士の勉強時間!合格に必要な時間から内訳まで詳しく解説

国家資格化し、今後はさらに難易度が上がる可能性が高い

賃貸不動産経営管理士は令和3年(2021年)4月、国土交通省令にて国家資格となりました。

「賃貸不動産経営管理士」という資格を有している=国により能力が保証された専門家ということですから、試験に求められる役割はより一層高まります。

ご紹介した通り令和元年度から試験の合格率は下がっていますが、国家資格となったことなどを考慮すると、賃貸不動産経営管理士試験は、今後難易度が上昇してくる可能性を高いでしょう。

難易度が上昇することによって、以下のようなことが起きる可能性があります。

  • 個数問題(各選択肢すべての正誤を判断しないと正解にたどり着けない問題のこと)が出題され、全体的に正解しづらくなる
  • これまでの試験では問われてこなかったような内容が問われるようになり、より一層公式テキストの内容を熟知しておく必要がある(ちなみに、公式テキストは約1,000ページあります。専門知識の解説書が1,000ページあるということです。)

難易度が上昇するのに伴い、合格のための準備もまた難しくなっていく可能性が高いです。

比較的取り組みやすい段階で、しっかりとした準備を行ったうえで、早々に合格しておきたいですね。

まとめ

賃貸不動産経営管理士試験の難易度に関するご紹介は以上です。

賃貸住宅管理業者登録制度が導入されたこと、賃貸不動産経営管理士が国家されたことなどに伴い、賃貸住宅管理業も、これまで以上に整備されていることが予想されます。

専門知識を有する人の存在や質の高いサービスの提供が、これからの賃貸住宅管理業のポイントとなるかと思われます。

現在不動産業に携わっている方のみならず、例えばこれから不動産業に就職・転職することをお考えの方や、賃貸住宅を用いた資産運用をお考えの方は、国家資格化に伴う試験の本格的な難易度上昇が現実に起こる前に取得することも検討するといいでしょう。

令和3年度の合格率70.25%(全国平均の2.23倍)

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