連続テレビ小説「ちむどんどん」で、竜星涼さんが演じるのは、ヒロイン比嘉のぶの兄・賢秀。「ひよっこ」に続き、2度目の“朝ドラ”出演となる。最低だけど、なんとなく許してしまいたくなるような人間味あふれる賢秀の役どころについてお聞きしました。

情に厚いが、典型的なダメなニーニーなんです笑

僕が演じる賢秀ですが…、最低な長男だと思いますね(笑)。家族をかき乱すだけかき乱して、その後どっかへ行ってしまうという、典型的なダメなニーニー。本当にどうしようもないんだけれど、まっすぐで情に厚く、人に対しての愛情、優しさも持っています。だから、どこか許せてしまうような人でもあるんですよね。

そんな賢秀ですが、僕は「ちむどんどん」のスパイス的な存在になれたらと思って演じています。なごやかな空気が続く中、何か事件を起こしてしまう……。物語に刺激を与える存在は必要で、大事なキャラクターだと思っています。ダメ男ではありますが、賢秀の今後の成長過程も、ぜひ温かく見守っていただけたらうれしいです。

また賢秀は、「だからよ~(=肯定・否定どちらでも使える相づち)」という沖縄ことばをすごく使いますよね。話を肯定するときと、否定するときの、口調の使い分けがすごく難しいんですよ。ようやく慣れた今は、僕も口ぐせになっていますね(笑)。

「家族っていいな」と思ってくれたら

僕は一人っ子なので、撮影していて、多くの兄弟がいるのっていいな、と強く感じます。家族との撮影は楽しくて、温かみがあるんですよ。演じていると、自然と明るくなる、安心する空気感があります。撮影以外の時間でも和気あいあいとしていて、本当に心地よく演じさせてもらっています。なにより家族の結束力がすごくありますよね。「家族っていいな」と思ってくれたら、本当にうれしいです。

ヒロインを演じる黒島さんは、ヒロイン・暢子にぴったりですよね。暢子の素直な感情も魅力的に表現されていて。僕がアドリブを仕掛けたりすることもあるんですが、それにもちゃんと応えてくださって。一緒にお芝居をやっていて、僕自身もいろいろ発見させられることがあって、楽しいですね。

賢秀は、特にお母さん(優子/仲間由紀恵)からすごく愛情を注がれていますよね。甘やかされているという見方もできますが、温かく育てられたからこそ、屈折せずに、まっすぐに素直に育ったんだと思います。もちろん賢秀も「家族に迷惑かけてばかりいてはだめだ…いつかは恩返しを」と思っていますが、そのたびに壁にぶつかってしまう…。ただそれでもがむしゃらに前を向き、一歩を踏み出すのが賢秀の魅力だと思います。賢秀、そして比嘉家を最後まで応援していただけたらうれしいです。

スペシャルクエスチョン
竜星さんが“ちむどんどん”することは?

休みの日が急きょできたときは“ちむどんどん”しますね(笑)。当日で行けるところはないか、今上映されている映画は何があるだろうとか、やれることをいろいろと探しますね。