22年前に妊娠中の主婦が殺害された事件で、中国に逃亡し、現地の裁判所から「執行猶予付きの死刑判決」を言い渡され「代理処罰」を受けた容疑者の女を警視庁が書類送検しました。
殺人の疑いで警視庁が書類送検したのは中国籍の李富春容疑者(48)で、2000年2月、東京・大田区で妊娠中の主婦・宇野純子さん(当時23)を刃物で刺して殺害した疑いがもたれています。
この事件では宇野さんの親族4人が逮捕され、実行犯の李容疑者は母国に逃亡していました。
日本政府は2006年4月、中国政府に対し現地の法律に基づく李容疑者の「代理処罰」を要請。
翌2007年、李容疑者は中国国内で逮捕され、その後、現地の裁判所から「執行猶予2年の死刑判決」を言い渡されていました。
去年12月に中国の裁判所から国際刑事警察機構を通じ日本に届いた判決文によると、李容疑者は「金づちで動かなくなるまで宇野さんを殴り続けた。台所にあった包丁で首を何回も刺した」と罪を認めているということです。
この事件はこれまで警視庁の未解決事件とされてきましたが、小林仁捜査1課長は「かなりの時間を要し、もっと早く解決したかったが、遺族の心の一区切りになれば」と話しています。
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