くら寿司で“障がい者いじめ” 被害者が退職に追い込まれていた

文春オンライン2022年06月01日16時00分

〈言動の一部分を意図的に切り出して歪曲されたもの〉

〈貴誌からのご照会事項のうち「シャリに異物を混入させた」とのご指摘につきましては、シャリ成型の前段階に用いる機器のトラブルを指しているものと存じます。

 機器トラブルが発生したことは事実ですが、「シャリに異物を混入させた」との事実は存在しませんので、当社の食の安全に対する信頼を損なうような表現を行うことのないように申し入れます。

 また、当社は障碍者の方の雇用については、当然のことながら、障碍者であることを理由とした不当な差別的取扱いを禁止しており、また障碍者の方の能力発揮にも積極的に取り組ませていただいております。貴誌からのご照会事項には、当社があたかも障碍者の方に対して差別的な対応を行ったかのような内容が含まれていますが、いずれも言動の一部分を意図的に切り出して歪曲されたものであり、事実ではありません。

 これまでの当社からの申入れを無視し、一方の当事者からの断片的な情報がさも真実であるかのように執拗に繰り返し報じられたことに対しては、公平であるべき報道機関としての姿勢が感じられませんので、今後の貴誌からの取材にはご回答を差し控えさせていただきます〉

 くら寿司を巡っては、山梨県甲府市の店舗の現役店長が上司のパワハラを苦に焼身自殺していたこと、亡くなった店長の遺族を社員が「文春に喋ったら訴える」と恫喝していたこと、現役従業員が社会保険への加入を拒否されたことを理由に会社を提訴する意向を示していること、店長が自腹でアルバイトの給与を支払う“自爆雇用”が複数の店舗で行われていたこと、従業員の有給休暇取得“拒絶”が横行している疑惑などを小誌が5号にわたり報じている。

 6月1日(水)12時配信の「 週刊文春 電子版 」および6月2日(木)発売の「週刊文春」では、店長による“障がい者いじめ”の内容、吉田さんが退職する決め手となった障がい者雇用担当のY氏の一言などを報じている。

(「週刊文春」編集部/週刊文春 2022年6月9日号)

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