沖縄県議会(赤嶺昇議長)は30日、玉城デニー知事の「ゼレンスキーです」発言について各派代表者会を開き、対応を協議した。

(資料写真)沖縄県議会

 発言を問題視した野党の沖縄・自民が、議会としても議論すべきだとして開催を求めた。自民の島袋大代表は、議会と行政は車の両輪だと訴え「(知事の)発言は大変恥ずかしい話で、県議会としてもわびる必要がある」と主張。与党各会派も発言を問題視したが、謝罪の必要性には「議会としてなじまない」との立場を示した。中立会派は知事への抗議を求めた。各会派へ議論を持ち帰り、今後の対応を検討する。

 県議会は2月定例会で、ロシアのウクライナ侵攻を非難し、早期の停戦とロシア軍の撤退を求める決議を全会一致で可決している。

 自民の島袋氏は、全会一致の決議は重いと強調。「県のトップの発言は大変失礼で申し訳ないと、われわれも感じないといけない」と主張。謝罪に消極的な与党に対し「県民に『知事の発言はなんだ』と聞かれても、知事は議会とは別だから知りませんと答えるのか」と指摘した。

 与党は、各会派の代表が27日、知事に厳重注意したと説明。知事も公に謝罪していると主張した。立憲おきなわの仲村未央代表は「議会と知事は機関が違い、権能や役割をそれぞれ持つ。知事発言で県議会がわびるのは違う」と強調した。

 中立会派も知事を批判。公明の上原章氏は「議会として知事に強く抗議すべきだ」と指摘。無所属の会の當間盛夫代表は「知事に抗議文を出すくらいの取り組みが必要では」と提案した。(政経部・山城響)