まるっと肉厚、ホクホク食感で人気のカブは冬野菜の代表格。ところでみなさんは、カブをすりおろして生で食べたことがありますか? 生のカブには独特の辛味があります。辛味の正体は「イソチオシアネート」という成分です。“がんに打ち克つ”ための強力な栄養分で、発がん性物質の抑制や肝臓の働きを助ける解毒作用に、大きな効果が期待されています。
もうひとつ見逃せないのはカブの葉っぱの部分。白い根っこの部分に負けないくらいの解毒作用があると言われています。さらにビタミン、カルシウム、鉄分が豊富なのも特徴です。
今回はそんなカブをまるごと使った鶏団子のみぞれスープ。鶏ガラスープの中に、カブの葉っぱをたっぷり混ぜ込んだ鶏団子を入れ、その上にすりおろしたカブの根っこをこんもり雪のようにかぶせ入れます。
カブの持つ優秀な栄養素を壊すことなく、存分にまとったポカポカレシピ。スープに広がるほんのり刺激的な辛味成分が食欲と体温、免疫力を上昇させてくれます。冬の寒さにも負けない強い身体作りに備えましょう。
【材料】
2人分
鶏ひき肉 200g
長ねぎ 60g(1/2本)
しょうが 20g
かたくり粉 大さじ1
かぶ 2個
なめこ 100g(1袋)
水 600cc
鶏がらスープのもと 小さじ1
しょうゆ 小さじ1
ごま油 小さじ1/2
かぶの葉 50g
黒ゴマ 適量
【作り方】
1 長ねぎ、かぶの葉はみじん切りにし、しょうがはすりおろす。
2 鶏ひき肉に1とごま油とかたくり粉を加えてよく混ぜる。
3 鍋に水と鶏がらスープのもと、しょうゆを入れて、火にかけ、沸騰してきたら、なめこを加え、2をひとくち大に丸めて加える。(中火で5分ほど)
4 団子とスープを器に盛ったら、かぶをすりおろして盛り付け、好みで黒ゴマをふる。
■今坂佳美(いまさか・よしみ) 1975年生まれ。ボートレースリポーターを経て、現在は食育指導士、食空間コーディネーター、“超”時短調理研究家として活躍。ボートレースのトップ選手で胃がん闘病中の夫・今坂勝広を食でサポートしつつ、浜松市で「ラウラウキッチンスタジオ」を主宰。そのかたわら、オリジナル多機能お重「koquaコクア」も考案。3児の母。