独自ドメインのメールが届かない、その原因と対策はGmailに関係がありそうです

独自ドメインのメールが届かない独自ドメインメールを送っても返事がなかったり、いつも送信してくるメールの相手先からのメールが届かない...。ひょっとしたら、メールがうまく送受信されていないかもしれません。そしてその原因は「Gmail」に関係しているかもしれません。
実際にはいろんな要素が複雑にからみあってメールが届きにくくなっています。サイバー攻撃が急増していることから、インターネット上のセキュリティが強化されています。使っているインターネットサービスやレンタルサーバーの設定の状況などによっては、メールが届かなくなってしまっています。
そして、その背景にはGmailが関わっていることが多いです。

メールが届かなくなった原因を調べましょう

メールの送受信がうまくできなくなったり、メールが届かなくなった直接的な原因には以下のことがあげられます。

・メールのセキュリティ強化によりメールソフトの設定方法が変わったことでうまく送受信されていない(587や995などのポート番号設定が間違っているケースが多いです)
・メールソフトの迷惑メールフィルタにひっかかっている(迷惑メールフォルダやゴミ箱を確認してください)
・利用しているレンタルサーバーのセキュリティ強化により迷惑メール判定され、サーバ内の迷惑メールフォルダに隔離されている(すでに消失している可能性もあります)
・利用しているPCのセキュリティ対策ソフトの判定強化で特定のメール送受信がブロックされている
・メールをGmailに転送しているが、Gmailでメールが受信できていない(迷惑メール判定されている)
・最近のセキュリティ強化などによりメールがロスト(紛失)してしまっている

考えられる原因については対策をきちんとすれば解決できることもあります。

Gmail対策が重要です

gmailmailtodokanai924576s.jpg

まず、Gmail対策を考えましょう。

相手先のメールアドレスが独自ドメインでも、実際にはGmailで送受信していたり、Gmailに転送して受信していたりなど、ビジネスでもGmailを利用しているケースが増えています。最近の調査によると、メールを利用している人の57%はGmailを使っているそうです。

なので、自分でも自社の独自ドメインメールから自分のGmailあてにメールを送信したり、受信したりしてテストしてみることが大事です。

もしも、自分でテスト送信したメールが受信したGmailで警告(?や!)などが表示されていたり、迷惑メール判定されてまともに受信できていなかったとしたら、お客様も同様に受信できていないと思ったほうがいいです。

また、Gmailで受信できるように設定を変更したり対策したりした結果、相手にメールが届くようになったという事例もよく聞きます。

Gmailで迷惑メール判定されないためには転送をやめることです

gmailmondaizouka20220331.jpg

この警告マーク「!」もかなり増えています。この表示をされている場合は、対策を考えないと、いずれ迷惑メール判定されてしまう可能性もあります。

gmailmondaizoukasmp20220516.jpg

「?」の判定も迷惑メール予備軍です。

実際にGmailの迷惑メールフォルダを見ると「?」や「!」が並んでいます。さらに釣り針のようなアイコンの「フィッシングメール」も増えています。

このセキュリティ強化は、なりすましメールや詐欺メールが増えているためです。送信元のメールがなりすましの別人であるケースが増えているため、Gmailはその判定を厳格にしたようです。そのため、メール伝達経路で「転送」があった場合は送信元の安全が保証されないため警告表示に変わったようです。

この解説は

Gmailの受信トレイに「?」や「!」が並ぶようになりました
https://www.dm2.co.jp/2022/03/gmailbug.html

をご覧ください。

自社の独自ドメインメールからGmailに送信した際に、このような「?」や「!」などの危ないアイコンが表示されないように、いろんな設定を見直しましょう。

Gmailでの具体的な対策は転送をやめPOP3接続にすること

Gmailの利用方法として、独自ドメインメールに届いたメールをGmailに転送して、スマホのGmailアプリでチェックしているという例をよくみかけますが、この設定は見直したほうがいいです。

×:転送している
◯:POP3接続している

要は「転送」ではなく「POP3接続」に変更するのがおすすめです。もしも、独自ドメインメールからGmailに転送していた場合は、「POP3接続」に変更しましょう。

この解説と具体的な設定方法は

独自ドメインメールからGmailに転送すると警告表示されてしまうので、POP3接続に変更しましょう
https://www.dm2.co.jp/2022/04/gmailpop3.html

▼警告表示が少ない設定はPOP3接続してメールを取り込む方法
gmailsakuraintarnetmailpop3smtp640.jpg

にて紹介していますので該当する方はこの記事をご覧ください。

レンタルサーバのウイルス対策チェックを見直す

独自ドメインを運用しているレンタルサーバのウイルス対策も見直してください。通常、レンタルサーバではメールのウイルスチェックをしていますが、このチェックが原因でGmailが迷惑メール判定している例があります。

例えば、さくらインターネットでは、初期設定でウイルスチェックが有効になっています。しかし、このウイルスチェックをすると「fsav***.sakura.ne.jp」というような内容がメールヘッダに記入されます。これがGmailで迷惑メール判定をされる原因になっています。

そこで、このチェックを無効に変更します。

mailvchmukou.jpg

サーバのウイルスチェックはF-Secure(エフセキュア)アンチウイルス Linuxゲートウェイというソフトウェアの挙動ですが、これがGmailで警告表示される理由のひとつになっています。いずれ改善されるかもしれませんが、現状ではこのウイルスチェックを外すのが無難です。

サーバのSPF設定を見直す

SPFは、なりすましメールを排除するために有効なしくみで、かなり前からインターネットサービスには組み込まれています。ドメインを管理しているホストにSPFレコードを設定しておくことで、そのドメインからメールを送信したさいに情報が一致しているかどうかをチェックすることで信用を確保するという技術です。SPFに関しては以前にも紹介したことがありますが伝統的なスパム判定の手法です。(導入コストが安いので一般の方や中小企業者向き、9割のドメインで設定済みだといわれています)

しかし、サーバのウイルス対策ソフトが駆動すると、メールのヘッダ内容にその挙動が書き込まれるため、SPFテキストの内容を編集しないと、Gmailで迷惑メール判定されていまいます。

Gmailから送信されたメールを当方もGmailで受信した場合、そのメールの「元のメッセージ」を見るとメールヘッダの内容の一部をみることができます。

SPF: PASS(IP: 0.0.0.0)。詳細
DKIM: 'PASS'(ドメイン: gmail.com)詳細

GmailはSPFよりDKIM(電子署名)を重視してメールの正当性を認証しているようです。

今のところ、エックスサーバーやロリポップでは、SPFテキストを編集することでGmailの迷惑メール判定を逃れられるようです。

しかし、SPFの記述は間違えるとたいへんで、まったくメールが届かなくなってしまう可能性もあるので要注意です。ITの専門家に相談したほうがいいと思います。

PCのウイルス対策の設定を見直す

PCで利用しているウイルス対策ソフトの設定を見直しましょう。ウイルス対策ソフトでは送信するメールを送信直前にスキャンし、スキャン済みであることをメールのヘッダに書き込むという挙動をします。この書き込まれた情報が、Gmailからなりすましと判定されて迷惑メール判定されています。

例えば、AVASTというウイルス対策ソフトでは以下のように設定を変更したら、Gmailの迷惑メール判定がでなくなりました。

smtpmailscnon.jpg

メールシールドの欄を見ると、受信メールをスキャンと送信メールをスキャンにチェックが入っています。

smtpmailscnng.jpg

このチェックを外しました。

この内容の詳細は

ウイルス対策ソフトの送信メールスキャンなどがGmailで迷惑メール判定された原因でした
https://www.dm2.co.jp/2022/04/virusmail.html

にて紹介していますので、気になる方は上記の記事をご覧ください。

インターネットの通信環境変化に対応しましょう

インターネットの環境が急激に変化しています。昨日まで通信できていたのに今日は通信がうまくいかないというようなことが頻繁に起きるようになってきました。

通信環境の見直しや、運用スキルのブラッシュアップは欠かせませんね。

以下には関連がありそうな記事を紹介しておきます。

ウイルス対策ソフトの送信メールスキャンなどがGmailで迷惑メール判定された原因でした
https://www.dm2.co.jp/2022/04/virusmail.html

Gmailの迷惑メール判定されてしまう対策としてメールソフトの送信SMTPをGmailにしてみました
https://www.dm2.co.jp/2022/04/gmailsmtphidemaru.html

Gmailのスパム判定は「SPF」の設定がされていないか間違っている場合に迷惑メール判定をだすようです
https://www.dm2.co.jp/2022/04/gmail-spf.html

まだ解決していなかったGmailの警告表示問題、当面はGmailでのやりとりでしのぐことにします
https://www.dm2.co.jp/2022/04/gmailspfdkim.html

Gmailで迷惑メール判定されないようにする方法
https://www.dm2.co.jp/2022/04/gmailmaga.html

当面、メールのやりとりには注意深く取り組んでいきたいと思います。


この記事を書いた遠田幹雄は中小企業診断士です

中小企業診断士:遠田幹雄の顔写真遠田 幹雄(とおだ みきお)
 
経営コンサルティング企業の株式会社ドモドモコーポレーション代表取締役。石川県かほく市に本社があり金沢市を中心とした北陸三県を主な活動エリアとする経営コンサルタントです。
小規模事業者や中小企業を対象として、経営戦略立案とその後の実行支援、商品開発、販路拡大、マーケティング、ブランド構築等に係る総合的なコンサルティング活動を展開しています。実際にはWEBマーケティングやIT系のご依頼が多いです。
民民での直接契約を中心としていますが、商工三団体などの支援機関が主催するセミナー講師を年間数十回担当したり、支援機関の専門家派遣中小企業基盤整備機構の経営窓口相談に対応したりもしています。
保有資格:中小企業診断士、情報処理技術者
 
会社概要およびプロフィールは株式会社ドモドモコーポレーションの会社案内にて紹介していますので興味ある方はご覧ください。
なお、お問い合わせは電話ではなくお問い合わせフォームからメールにておねがいします。新規の電話番号からの電話は受信しないことにしていますのでご了承ください。

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