電話で話しながらスマホで情報をチェック
スマホと別にガラケーを持つ理由は、主に2つ。1つは電話で話しながらスマホで情報をチェックする機会が多々あるからです。もう1つは、どちらか電源が落ちた場合の危機管理です。
タブレットは、社内カメラを遠隔で見られるようにしていますので、作業指示を出す際に誰が社内にいるか確認し、然るべき人に的確なタイミングで情報を出すことができます。カメラ機能で社内を撮影し、視覚メモとして保存することもあります。
メモは文字だけでなく、音声や画像など様々な方法があることを意識するだけで、ずいぶん便利になるでしょう。
中でも、私が最も多用しているツールは、スマホのボイスメモです。入力した音声を文字に変換し、メール送信してくれるアプリ。資料類の修正や作業指示をする際は、テキスト入力より音声入力で文章にしてもらうほうが、作業が早く終わります。ひらめいたことや気づいたことの覚書も、ボイスメモを活用し、自分宛てに送信して保存します。
ただし、なんでもかんでもボイスメモにしてしまうと、どれが本当に必要な情報かわからなくなります。定期的に読み返して、100点満点中20点もないと思うメモは削除します。直接入力するより音声入力のほうが速い。些細な時間と思われるかもしれませんが、私の分給が約1000円であることを考えると、非常に効率的です。
私自身がデジタルメモを活用するようになったのを機に、社内の書類も可能な限りデジタルに移行しました。特に高頻度で年間1万回は下らない稟議書。これをデジタル化したことは、かなりの作業効率アップになりました。
紙の稟議書は、決裁を出す人が社にいて目を通さなければならず、場合によっては数日かかります。デジタルにすれば、出張先からでも決裁を出せます。現在は約50%が当日決裁できるようになりました。
とはいえ文書を新たに作成する場合はアナログでなければいけません。紙に書くことで紙面全体を俯瞰することができる一方で、デジタルは部分的でしか内容を見られないので、臨場感が出ません。
営業マンの実績表も同じ理屈でアナログです。デジタルの表はパソコンや端末を開いて確認する工程があるため、見る人が限定されてしまったり、ITスキルの差で人によっては閲覧できない人も出てきます。しかし、手書きのアナログ表を張りだしておけば、誰の目にも実績が一目瞭然です。
会社の仕組みは、能力が低い人に合わせて設計することが基本です。ITスキルの低い社員でも理解でき、最初からある程度の仕事をしてもらおうとするなら、誰でもわかるツールでなければいけません。「わかる」ことは、なかなか成績を上げられない社員のモチベーションアップにも繋がります。