商品の説明

Grassland GL-50が入荷いたしました！！
1976年、JUMBOギター解散後、田原良平氏率いる田原楽器は鷲見英一氏を含む少人数のスタッフで都内某有名楽器店のショップブランド「Grassland（グラスランド）」（フラットマンドリン、アーチトップギターなど）の開発、製造を始めます。しばらくしてから関西の老舗楽器店の製作材料の提供を受けOEMで「Fields（フィールズ）」ブランドのマンドリンの製造も始めます。当時の雑誌に掲載された広告によりますとGrasslandはＡタイプマンドリン【GL-35,GL-50（ロングネック、スネイクヘッド）】とＦタイプマンドリン【F5タイプ：GL-75,GL-85,GL-130,　後にGL-100,GL-180,GL-LL、F4丸穴タイプ：GL-90（GL-35以外は全てオール単板）】がラインナップされBluegrass Musicファンを中心に人気に。これらの楽器が後にアメリカ、サンフランシスコの某楽器店の目にとまり1983年Kentucky Mandolinが創設され、その上位機種の製造を田原楽器が引き受ける事に。（下位のスタンダードモデルは春日楽器が担当。1986年田原楽器解散後は上位モデルも春日楽器が引き継ぎますが、これも1996年頃までで、それ以降の製造は主に中国に移ります。）このように、当時の田原楽器はGrassland, Fields, Kentuckyの３つのブランドを並行して製作していました。
　本器は1980年頃に製作されたGrassland GL-50です。Grassland研究開発の段階では楽器店の所蔵する「Gibson F5 Lloyd Loar」などの貴重な楽器が提供されました。この楽器はロングネック（15フレット接合）、スネークヘッド仕様となっており「Gibon A5 Lloyd Loar」マンドリンを基に研究開発されています。（Loar A5の29フレットに対し指板の先端が実用的な24フレットに短縮されている）Gibson A50等のショートネック（12フレット接合）に対し、ロングネック、15フレット接合であるためハイポジションまで弾きやすいのがこのモデルの特徴です。この後、このモデルを基にして「Kentucky KM-600（AモデルFホール、当時定価135,000円）」が製造されます。（GL-50からの主な変更点は次の通り：・ヘッド先端部およびＦホールの形状・ワンピースメイプルネック・リバースタイプペグ・サイド、バック材のグレードアップなど）
　ヘッドの左サイドに見てわかる傷がございます。バインディング部が経年変化により歪みが入りはじめ、ざらついた部分も見られます。トラスロッドは可動いたします。（現在、コンディションは適性のためロッド調整等は不要となります）バック下側のセンター部に割れ補修が行われております。ローフレットに若干の減りも見られますが、問題のない範疇です。Gotoh 製のペグも問題なく動作しチューニングも安定しています。後半からブリッジがローズウッドに変更されますが、こちらは貴重なエボニー（黒檀）仕様となります。
　当工房で、各部点検、調整済みですので現状問題なく、ご使用いただけます。
　当時Grasslandでは生産の中心がＦタイプで、Ａタイプは製作本数が大変少なく、とても希少です。Aタイプとは思えぬほどのしっかりした箱鳴り感とキレ、シャープで気持ちの良いサウンドで、弾き手側にも、聴く側にも、とても心地よく響きます！！Bluegrass、フォークソングなど様々な分野での活躍が期待できる、今となっては入手困難なお勧めの一本です！！

トップ：ソリッドスプルース、　サイド・バック：ソリッドメイプル、　ネック：メイプル３ピース、　指板：ローズウッド、　ブリッジ：エボニー ペグ：Gotoh カラー：ビンテージサンバースト

弦高12フレット 1弦：2.0mm 4弦：2.1mm
ナット幅：30mm
ナット弦間：23.5mm
ブリッジ弦間：40.5mm
スケール：349mm
重量：0.97Kg

付属ケース：ハードケース

保証期間：ご購入日より1ヶ月
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