企業Top・経営陣に聞く経営ポリシー&見つめるビジョン
バルニバービ・スピリッツ&カンパニー(株)
代表取締役社長 松城 泰三
個性の響き合いで、自分たちらしさをつくりだしていく。
松城 泰三 – Taizo Matsushiro –
1974年、大阪生まれ。野球と食べることが大好きな少年時代を経て、一度はリフォーム会社に就職するも、知り合いと入った「ガーブ」に感動。入社後は「モノクローム」に配属。6年間多くを学ぶ。東京進出に伴い、「ガーブ ピンティーノ」でシェフへ昇格。2014年、バルニバービ・スピリッツ&カンパニー 株式会社社長に就任。
自分らしく、苦楽しむ日々!
隅田川のリバーサイド、東京スカイツリーが望める気持ちのいいロケーションにシエロ イ リオはある。元気なスタッフたちのかけ声や、運ばれる料理の香りが立ちこめる活気あふれる空間の中、松城氏はコックコート姿で登場した。
その風貌は、スタッフみんなと仕事をするのが大好きなひとりの料理人であり、サービスマンのようにみえる。松城氏は飲食業界未経験者として佐藤裕久社長のバルニバービに入社し料理人になり、シェフになり、そして東京の出店・店舗運営を手がけるバルニバービ・スピリッツ&カンパニーの代表取締役に抜擢された。
「入社当時はとにかく好奇心のみで突き進みました。キッチンで先輩達が作る料理の1つひとつに何故こんなに美味しくなるの!何故?何故?とね。当然、料理学校じゃないんで、手取り足取り教えてもらえるはずもなく、任される仕事を突き詰めながら常に新たなチャレンジを繰り返しました」
自身の若き行動力もさることながら、何より今になって気付くことがあると松城氏は言う。先輩達が事ある度に背中を押してくれていた。そして仲間でありライバルであるメンバー達がいた。そんな当時の環境があったからこそ、今があるし、変わらぬ気持ちでいられて、日々楽しい事が沢山ある!と。
代表に就任した今もなお、入社当時の気持ちを持ち続け、等身大の自分でチャレンジし続ける事が出来る。そんな仲間が沢山集まっている。
これこそが一切のチェーン展開を行わず、今や全国に40店舗を越える出店をしても尚、躍進を続けるBBBグループの有機的組織の一面だ。
本当の美味しさへの追求
「丁寧に育てられた農作物や新鮮な産地直送の魚介類など、全国を繋ぐ物流のネットワークも進化し続ける昨今、店としてお客様と共有したい大切な事があります。それは〝本当の美味しさ〟。職人としてガムシャラに調理に取り組んできた日々の中でも、常に自問する。自己満足になっていないか?自身が実感してきたこれまでの〝美味しさ〟を振り返った時、学生時代に友人達と野外キャンプで食べた『焼きそば』も、幼少時代に母親に買い物に連れられ、一緒に選んだカボチャで作ったスープも、最高に美味しかった」
食材と生産者の方々に感謝し、〝美味しい〟を生み出す事。それは料理だけで完結出来るものではなく、そのシーンを構成するあらゆる要素が作り出すものだと松城は言う。
先日もグループ代表であり、創業者でもある佐藤氏と、ディナーメニューの定番で出る白菜サラダの白菜のカットサイズ・形状で議論したと言う。
「時季的に白菜に甘みが乗ってきたので〝それが感じられるには〟〝またお客様のシーンでおつまみとしてオーダーされたシチュエーションに合わせるには〟〝肉厚の部分は〟〝葉の部分は〟と」
本当の美味しさをお客様と共に楽しみたい。このために、代表者同士であっても、当然他の仲間達とであっても共に生み出していくスタンスは一貫している。
飲食から東京のライフスタイルを提案
朝の光が差し込むゆったりとした空間で、しっかりと健康的な朝食メニューを提供している「グッドモーニングカフェ」は、時間を大切に使う現代人には欠かせないカフェとして親しまれている。また、スポーツ栄養学に基づいた「一汁一飯三主菜」メニューで、体質改善・健康志向の食生活を提案している「鹿屋アスリート食堂」も、〝食〟に敏感な幅広い層からの支持を得ている。このように、飲食を通して東京のライフスタイルをより豊かなものにしようという提案型の新業態も、同グループ内で展開されている。
「自分たちのやりたいことをやる。それが新業態を生み出す時のルールです。いかに自分達らしさが表現できるかを優先してきました。その上で、みんなで考えながら、結果的に新しいものがひとつずつ生み出されてきたと思っています」
そんなバルニバービにはデザイン、建築、設計、料理、サービス、オペレーションなど、〝やりたいことを表現するノウハウ〟をグループ企業で持っており、表現したいことを形にできる組織力は大きな強みだ。
なりたい自分になる
バルニバービグループでは「飲食を通してなりたい自分になる」という言葉をテーマにしている。
「レストラン自体はただの箱であり、それを生き物のように動かすのは人の魅力なんです。食べることが好きなこと。お客様の笑顔が見たいと思う気持ちがあること。このふたつが僕達の仲間になることの最低条件として、そこにもうひとつ個性という要素を求めています。ケーキ作りが非常にうまい、肉の焼き加減においては最高のタイミングを見極められる。洋酒を語らせたらとまらないなど(笑)」
アートや音楽、インテリアについて造詣が深い、何故かそこにいるだけで周囲の人を和ませる不思議な魅力がある、これらは全てその人の魅力であり、個性である。
「もちろん仕事として、仲間としての約束事もあります。ただ、誰にも得意な分野と不得意な分野ってあるじゃないですか。不得意なことを補うよりも、得意な分野をさらに伸ばす方がいいと思うんですよね。私たちの最大のテーマでもある『なりたい自分になる!』ということ。自分の個性を探求し、それを仕事に活かす。そうやって懸命に働いていると仲間の大切さに必ず気付きます。仲間の個性にも気付き、何これ?めっちゃオモロい!っていうチームになっていきます。その先に何をイメージし、進んでいるか。そうして努力することによってその個性が『誇り』や『輝き』に変わっていく。そんなメンバーと毎日切磋琢磨できる会社を目指しています。やる気さえあれば、チャンスはあるし、ステップアップも出来る。頑張った分だけ、さらにやりたいことが出来る。『マニュアルがない中で創り上げていく』バルニバービのその想いが、スタッフの様々な個性を開花させ、進化させていく」
松城氏はそんな一人ひとりの個性、オリジナルの資質を、スタッフ達自らが誇りに感じる事を重要視する。それを目指すプロセスでのサポートや、もっともっと輝いていける為のステージを仲間達に用意していきたいといつも考えているのだ。
今春には神田、品川、原宿、両国に出店が決まっているバルニバービ。その中でも神田の店舗は「料理人 松城」が主体のお店だ。
「『日常にある最高の美味しい』がこれまで以上に形になって発揮されるステージになると思います。」
そう語る松城氏の視線の先には、自らが用意するステージで輝くスタッフたちの姿が見えている――。
【取材店舗】
Riverside Café Cielo y Rio
バルニバービ・スピリッツ&カンパニー 株式会社
─ 店舗情報 ─
AOI NAPOLI(アオイ ナポリ)
住所/東京都文京区小石川3-32-1 2F
電話:03-5805-1605
鹿児島 本家 かのや
住所/東京都渋谷区千駄ヶ谷5-24-3 NTTドコモアネックス1・3F
電話/03-5788-6212
Pizzeria e Trattoria AD’ACCHIO
住所/東京都足立区千住東1-29-12
電話/03-3888-8276
Riverside Café Cielo y Rio(リバーサイドカフェ シエロ イ リオ)
住所/東京都台東区蔵前2-15-5 1~3F
電話/03-5820-8121
GOOD MORNING CAFE 中野セントラルパーク
住所/東京都中野区中野4-10-2 中野セントラルパークサウス1F
電話/03-5318-3222
L’Antica Pizzeria da Michele (アンティーカ ピッツェリア ダ ミケーレ)
住所/東京都渋谷区恵比寿4-4-7
電話/03-5447-3800
現在10店舗展開中
文:高木 正人 写真:ボクダ 茂
2015年01月08日 掲載
関連記事
カテゴリー
- 海外店舗を運営する飲食企業 (10)
- 2~5店舗を運営する飲食企業 (35)
- 6~10店舗を運営する飲食企業 (39)
- 11~30店舗を運営する飲食企業 (53)
- 31~50店舗を運営する飲食企業 (13)
- 51~100店舗を運営する飲食企業 (16)
- 101店舗以上を運営する企業 (9)
- 和食 (79)
- 居酒屋 (98)
- 中華料理 (18)
- 焼鳥・鳥料理 (33)
- ホテル・旅館 (8)
- ラーメン (18)
- 焼肉・肉料理 (49)
- ステーキ・鉄板焼 (26)
- バル (53)
- うどん・蕎麦 (15)
- イタリアン (78)
- スペイン料理 (13)
- アジアン・エスニック (8)
- BAR (23)
- 専門店(各国料理) (16)
- 惣菜・DELI・仕出し・弁当 (6)
- 精肉・鮮魚 (5)
- 給食・社員食堂・集団料理 (1)
- その他 (16)
- カフェ (41)
- 日本料理・懐石 (26)
- フレンチ (33)
- パティスリー・製菓 (15)
- 寿司 (28)
- ウエディング (7)
- ベーカリー・製パン (13)
- 洋食・西洋料理 (58)