不明から4日...いまだ見つからず
山梨・道志村の「椿荘オートキャンプ場」で、千葉・成田市の小学1年生、小倉美咲ちゃん(7)が行方不明になって4日目。24日も午前6時30分から、警察や消防など約70人態勢で捜索が続けられたが、いまだ発見に至っていない。
この記事の画像(8枚)美咲ちゃんが行方不明になった、山梨・道志村は全国有数のキャンプ地。
21日、美咲ちゃんの家族を含む7家族が、2泊3日の予定でやってきた。
子どもたちは21日午後3時すぎには、テント場でおやつを食べていたというが、午後3時40分ごろ、先におやつを食べ終えた子どもたちが、テント場から150メートルほど離れた沢の近くに移動。美咲ちゃんはそのあとを追い、森の中に歩いていったという。
母親がテント場近くの丁字路を左に曲がった美咲ちゃんを確認したのが、午後3時45分ごろ。これを最後に行方不明となり、午後4時ごろ、いなくなっていることに気付いた。美咲ちゃんの身長は125cmで、黒の長袖のTシャツに青いジーンズ姿だという。
美咲ちゃんの最後の目撃現場には分かれ道が
美咲ちゃんが向かったとみられる山の方向には、険しい道が点在。最後に目撃された場所から100メートルほどそのまま歩くと、沢を越えて険しい山道へと続いている。目の前に続く山道を20分ほど登ると、かなり足場も悪く、大人でも体力を削られてしまう。
大きな倒木もあり、低学年の子どもが1人で歩くにはかなり危険な場所のように思われる。
美咲ちゃんが途中で引き返すなどして、丁字路を反対方向に向かったとすると...キャンプ場から歩いて15分ほど下った山のふもと付近には、民家が数軒点在している。近隣住民によると、普段は小さな子どもは見かけないため、1人で歩いていると黙って見過ごすことはないという。
現場周辺では、警察や消防に加え、ボランティアも参加しての捜索が続いているが、発見につながる手がかりはつかめていない。24日も警察や消防などは約70人態勢で捜索を続け、ヘリコプターやドローンで上空からも捜したが、いまだ見つかっていないという。
美咲ちゃんの親族によると、美咲ちゃんの両親はほぼ寝ずに捜しているという。美咲ちゃんについては、優しさと強さを兼ね備えている子で、普段は「親に迷惑をかけないように自分でなんとかしなきゃ」と歯を食いしばって我慢する子だともいい、「今もきっと木のそばなんかでずっと待っているんじゃないか、一刻も早く見つけてほしい」と涙ながらに語っていた。
現場周辺では雨や冷え込みの心配も
加藤綾子キャスター:
現場付近は、朝晩の冷え込みがきついということで、4日間の天気をまとめてみました。気温なんですが、近くの山中湖村で言いますと、22日の最低気温は10.6度と低くなっていますので本当に心配です。現場の天気も心配なところで、行方不明になった21日は弱い雨。22日の夕方から24日の昼ごろにかけては本格的な雨ということなんですね。24日も一時雨と連日の雨ということになるんです。美咲ちゃんは薄着ということで本当に心配なんですが、佐々木さん、専門家はどう見ていますか。
佐々木恭子キャスター:
東京未来大学・出口保行こども心理学部長に、7歳の児童の行動特性を伺ってみました。7歳という年齢は「判断力がつき、行動力が高まる年齢だが、混乱状態に陥ると正しい判断ができない。来た道を戻るという判断ができないまま、前に進めば解決すると思って歩き続けているかも」ということなんです。
体力を消耗している可能性も
過去に子どもが行方不明になった例を見ると、2016年5月北海道・七飯町で、美咲ちゃんと同年齢の当時7歳の男の子が山中で行方不明になった。このケースは6日後、4キロメートルほど離れた自衛隊の宿舎で発見されている。
佐々木恭子キャスター:
出口さんによりますと、このケースの場合は「7歳という年齢は自分で雨宿りの場所を探す判断はできる」と。今回も雨が降っていますので、「なんとか雨宿りができる場所にとどまってくれていれば」と語っています。
また、2018年8月には山口・周防大島で、当時2歳の男の子が行方不明になった。
佐々木京子キャスター:
この件は発生から3日後、スーパーボランティアの尾畠春夫さんが発見をしたんですが、出口さんは「美咲ちゃんは7歳。当時助かった男の子は2歳であまり行動しない。7歳になると歩いている可能性があり、体力の消耗が非常に心配」と語っています。
加藤綾子キャスター:
本当、心配ですよね。歩き続けてしまうことがあるかもしれませんもんね。
風間晋解説委員:
雨がしのげるところでとどまってくれたらいいなと思いますけどね。
加藤綾子キャスター:
一刻も早い発見が待たれます。
(「Live News it!」9月24日放送分より)