慶長小判後期江戸座

(1)後期江戸座の概要

・中期小判との区別は裏面花押が中期は花3型なのに対し、後期は花4型

・中期と同じく「金座人」極印「棟梁」極印の2個が打たれている。

・ゴザ目は超鋭角タガネで浅く打たれている。ゴザ目の間隔は広く、荒目と呼ばれている。

・中期は「扇極印」にシークレットマークのポッチ2個もしくは4つあるパターンか、裏面花押の上の袋の中に2つポッチがあるパターンのいずれかのパターン。後期にこのようなパターンはない。

・京座は中期に廃止され江戸座に吸収された。よって、後期江戸座慶長小判の棟梁印は、中期京座慶長小判、中期江戸座慶長小判の棟梁印の混ざったものである。中期の金座人は「佐」「さ」「大」「本」が後期にも残っている。

・1657年(明暦3年)明暦の大火が起こり、江戸の6割が焼けてしまったと言われている。江戸城にあった金銀も焼けてしまった。幕府は江戸の再建のため、大量の慶長小判を製造した。

これがここで紹介する慶長小判後期江戸座であると思われる。急ぎの仕事であったため、ゴザ目が荒目になったと思われる。

(2)後期江戸座の分類

①慶長小判後期江戸座タイプA

・慶長小判後期江戸座タイプA

・「光」の第6画が大きく跳ねていることから、「大跳光」と呼ぶことにする。

・中期江戸座小判と書体が似ていること、おもて面花押の右下の袋が閉じていることから、後期の中では最も古い書体であると思われる。

・大跳光の金座人(ふ、永、上、川、り、石、佐、谷、河、本、吉、大、西)

・大跳光の棟梁印(五、神、仁、亦、当、長、古)

・慶長一分判金後期江戸座タイプA

・「光次」の書体が「大跳光」と同じ

・「一分」の「分」の「刀」の部分が時計回りに45度回転している。「分」が大きく左に移動して、左の星のところにめり込んでいる。

・星3個、「一分」の「一」が右の外枠とつながっている(以後抜け星と呼ぶ)

②慶長小判後期江戸座タイプB

・慶長小判後期江戸座タイプB

・「光」の1~3画が非常に大きいことから、いわゆる「大頭光」と呼ばれている。

・おもて面花押の右下の袋が大きく上に空いている。

・慶長一分判金後期江戸座タイプAと同じおもて面極印を使用した慶長一分判金後期江戸座タイプBが現存する。よってタイプAとタイプBは連続している。裏面「光次」書体的にタイプAが先でタイプBが後だと思われる。

・「次」の第二画がまっすぐ(通常は第二画の下のほうが上に向かって跳ねている。)

・大頭光の金座人(九、勝、□大、与、茂、大、倉、当、糸、ち、上、吉、助、大、の、西、さ、た)

・大頭光の棟梁印(市、き、神、吉、当、亦、五、甚、仁、七、た)

・慶長一分判金後期江戸座タイプB

・「一分」の「分」の「ハ」部分が時計回りに30度、「刀」の部分が45度回転している。「分」が大きく左に移動して、左の星のところにめり込んでいる。

・「光次」の書体が「大頭光」

・抜け星

②慶長小判後期江戸座タイプC

・慶長小判後期江戸座タイプC

・「光」の1~3画が川の字になっていることから、いわゆる「川光」と呼ばれている。

・おもて面花押の右下の袋が少し上に空いている。

「一両」の「一」の第5画が下から引っ張ったみたいに伸びている。

・川光の金座人(大、平、さ)

・川光の棟梁印(き、甚、亦、仁)

・慶長一分判金後期江戸座タイプC

・「一分」の「分」の「ハ」部分が時計回りに30度、「刀」の部分が45度回転している。「分」が大きく左に移動して、左の星のところにめり込んでいる。

・「光次」の書体が「川光」

・抜け星

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