・慶長小判前期江戸座の次に江戸座で作られた小判
・ゴザ目は超鋭角タガネで浅く打たれている。
・前期は「小判師」極印1個のみであったが、中期は「金座人」極印「棟梁」極印の2個になった。よって前期との区別は容易である。
金座内の職制の変更であるので、変更年度は古文書の記載が発見されない限り難しいと思われる。よって中期の開始年度は不明である。
・慶長小判中期江戸座は「扇極印」にシークレットマークのポッチ2個あるパターンか、裏面花押の上の袋の中に2つポッチがあるパターンのいずれかのパターン。
これは、後期との区別で重要になる。※ただし「本」の字が打たれた中期江戸座修復小判は、「扇極印」「裏面花押」ともにポッチがない。
・慶長小判中期江戸座は「光」が横長であること、「次」の第一画が、右上を向いているという2つの特徴を持つ(以後「横長光」と呼ぶ)。それ以外の中期小判は慶長小判中期京座である。
・金座人(い、佐、小、古、つ、本、谷、さ)
・棟梁印(当、井、吉、五)
・慶長小判中期江戸座と慶長小判中期京座は金座人は完全に分かれているが、棟梁印が「当」「吉」のようにかぶっている。このころ江戸座と京座間で棟梁の行き来があったものと思われる。
・裏面花押の上の袋の中に2つポッチがあるパターン
・中期京座と同じ法則で、タイプAのほうがタイプB-1より早く作られた。
・星3個、「一分」の「一」が右の外枠とつながっている(以後抜け星と呼ぶ)、「分」の第二画がはねている。。という3つの特徴から前期と区別できる。
・「光次」の書体から慶長一分判金中期江戸座と判断できる。
・扇内の右上と左下にポッチがあるパターン
・星3個、抜け星、「分」の第二画がはねている。。という3つの特徴から前期と区別できる。
・「光次」の書体から慶長一分判金中期江戸座と判断できる。
・扇内の右上と左下にポッチがあるパターン
・タイプCの「光次」の「次」の字の横幅が狭く、中央より右に寄っている。
・タイプA,タイプB-1と連続しているので論理的にはA、B-1、B-2もしくはB-2、A、B-1という順番になるはずである。
裏面花押の上の袋の中に2つポッチがあるパターンのほうが、扇内の右上と左下にポッチがあるパターンより古いので結論的にはA、B-1、B-2という順となる。
・星3個、抜け星、「分」の第二画がはねている。。という3つの特徴から前期と区別できる。
・「光次」の書体から慶長一分判金中期江戸座と判断できる。