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2022年02月28日

【自己啓発】『FRIDAY FORWARD フライデー・フォワードあなたの可能性を引き出す52のヒント』ロバート・グレイザー


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FRIDAY FORWARD フライデー・フォワードあなたの可能性を引き出す52のヒント


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、昨日の記事でも触れた「冬のKindle本ポイントキャンペーン」からの1冊。

すでに土井英司さんがメルマガでプッシュしているので、読まれた方もいらっしゃるかもしれませんが、めげずにまいりたいと思います。

アマゾンの内容紹介から一部引用。
USAトゥデイ、ウォール・ストリート・ジャーナルでランキング入りしたベストセラー作家の最新作!
「人生が変わる」と話題!世界60カ国20万人が心待ちにする 金曜配信のニュースレター待望の書籍化!
目標達成×時間術×やり抜く力×伝え方
読めば今日から始めたくなる ひらめきと気づきに満ちた新習慣!

中古価格が定価を上回っていますから、このKindle版が900円以上お買い得です!






Self Development / StuartWebster


【ポイント】

■1.不得意なことへの罪悪感を捨てる
 イケア社は創業時に、新たな潜在顧客層の開拓を狙って、組み立て、品質、店舗の場所とアクセスは同社の弱点にすることを決めました。その代わり、価格と流通システム、狭い空間を想定した垢抜けたデザインに主眼を置きました。後者を求める消費者にターゲットを絞り、前者にこだわる消費者には重きを置かなかったのです。その結果、2019年には売上高400億ドルを超える巨大企業に成長しました。
 私たちは、仕事でもプライベートでも、これと似たような決断を迫られることがあります。よくある間違いは、何でも上手にやろうとしてしまうこと。それよりも、自分が得意とすることや最も大切なことなど、片手で数えられる程度の項目に絞ったほうがいいのです。厳選した項目を確立してしまえば、選抜からもれた項目については言い訳をする必要もありません。
 すべての面で優等生になろうなんて無理です。
 

■2.幸運は、準備が機会に遭遇したところで起こるもの
 確かに、ときには、単純に運が良かったり悪かったりすることはあります。たまたま100ドル札が地面に落ちているのを見つけるとか、矢が的の真ん中に当たることはあるでしょう。けれども、もしすべての出来事を運不運で片づけて、自分の決断や行動を顧みないと、結局は自分の損になります。そして、失敗から学ぶことがないばかりか、逆に、うまくいったときも、どうしてなのか自分でもわからない、ということになってしまいます。
 私がインタビューで受けた質問に話を戻すと、実際、私の事業がさまざまな状況で幸運に恵まれたことは確かです。しかし同時に、機会が到来した折にはそれをつかめるポジションにいられるように、作戦を練ってもいたのです。
 私たちはもっと自分の力で、幸運を生み出せるはずです。


■3.「忙しい」は禁句
 何年も前になりますが、私の会社のミーティングで、経営チームのメンバーの1人が、「とにかく時間がないんです!」とファシリテーターに向かって言ったことがあります。
 そのとき、ファシリテーターは彼女のほうを見てから私たち全員に向き直って言いました。「リーダーとして、『時間がない』という言い訳は、皆さんの辞書から削除してください。もし皆さんが、自由自在に使える時間が訪れるのを待っているのだとしたら、はっきり言ってそんな時間は来ません。要は、何を優先するか、時間をどう使うか、ということです。有能なリーダーは、優先順位のつけ方と、何がいちばん重要かということを把握しているものです」
 この人の言葉がずっと耳に残っています。誰かに「最近どう?」と聞かれると、今でも「いやあ、忙しくて」という言葉が口をついて出そうになることがありますが、言わないように意識しています。そして、社員にも、同じように注意を促しています。


■4.目標達成のための8つのヒント
(1)将来の大きな報酬のため、目先の小さな報酬を我慢する
(2)ゴールは怖いくらいのほうがいい
(3)具体的な日を決める
(4) コーチ(ないしメンター) の存在は大きい
(5)自分に合った方法に絞る。ほかの人のやり方は気にしない
(6)状況に合わせて視線を変える
(7)本番の舞台で予行演習する
(8)始めたことは終わらせる

(詳細は本書を)


■5.効果的な伝え方を考える
 1つ例を挙げましょう。私は今までに、管理職に就いている人が、「戦略思考ができない部下がいる」と嘆くのを何度も聞きました。よくあるのが、「もっと戦略的に考えてくれないと」という指導のしかた。この言い方だと、相手に好意的に受けとめてもらえません。言われたほうは、自分の行動ではなくて人格が否定されたような気がしてしまうのです。
 問題があるときは、具体的な例を示して説明すると、もっと効果的に伝わります。右の例で言えば、上司は、ほかのプロジェクトの企画書を例にとって、「これは各部分の詳細はよく工夫されているが、大きな視野ではどう段階的に進めていくかという戦略に欠けている」などと教えればいいのです。
 微妙なようですが、部下に向かって君は「戦略的でない」と言うのと、「戦略的な思考方法を活用していない」と指摘するのでは、大きく違います。たいていの人は、自分の性格は変えられないと思いがちな反面、仕事のやり方を変えることには、それほど抵抗がないからです。


【感想】

◆いかにも「自己啓発書の王道まっしぐら」な作品でした。

そもそも本書は、冒頭でも触れたように20万人もの読者がいるニュースレターを書籍化したもの。

内容としては
成長するための能力(キャパシティ・ビルディング)は「精神」「知性」「身体」「感情」の4つに分けられるとし、1週間に1話ずつ読めば1年分となる52のヒントを、4つの能力別に紹介。
という形式になっています。

ちなみにこの「精神」「知性」「身体」「感情」という4つの能力の「キャパシティを広げる」というのが、そのまま各章の章題に(下記目次をご参照のこと)。

さらには、私は読んでいないのですが、著者であるロバート・グレイザーの前作のサブタイトルにある「4つの力」というのが、そのままこの4つであり、それらをエピソードも踏まえて「52のヒント」として掘り下げている感じです(「気力」だけ違うのですが原書だと「Emotional」なので、普通に考えたら「感情」)。

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ELEVATE (エレベート) 自分を高める4つの力の磨き方 ELEVATE 自分を高める4つの力の磨き方

……一応この本も、今回の「冬のKindle本ポイントキャンペーン」の対象なので、併せてご検討ください。


◆実際、これらのエピソードは、内容紹介の割愛した部分にもあるように「読む人が元気になるだけでなく、一歩突っ込んで考えさせられるものばかり」であり、「成長の足がかりになるような問いや、行動を促すアイディアが添えられている」というもの。

たとえ言わんとする「教え」自体は、王道的なものでも、そのエピソードで差別化しているとも言えるでしょう。

まず第1章のテーマは「精神」で、「人生に何を求めているか」が大本にあるとのこと。

道徳観や生きがい、といった内容が続く中、個人的に興味深かったのが、上記ポイントの1番目の「不得意なことへの罪悪感を捨てる」でした。

ここではイケアのお話が紹介されていますが、これはもちろん個人についても同じこと。

たとえば働く親を対象とした調査の結果、幸福感を持てずストレスを感じていたのは、毎日の生活をすべて抜かりなくこなそうとした人たちだったのだそうです。


◆続く第2章から抜き出したのが、上記ポイントの2番目と3番目。

まず2番目にある「インタビュー」というのは、著者の事業のこれまでの成功には、運も一役買っていると思うか、というものでした(結構失礼な気もしますが)。

この件に関する著者の見解は、小見出しの「幸運は、準備が機会に遭遇したところで起こるもの」が、そのものずばりとのこと。

ちなみにここで強調されている「準備」は、割愛した他の項目でも何度か出てきましたから、著者の中においてはかなり重要なものだと思います。

また、ポイントの3番目の「忙しい」は、私自身もつい口にしてしまいがちなので、気をつけなければ。
重要なタスクが一向にはかどらないときは、実はあまり重要ではないほかのことに時間を費やしている事実を認めて自省するのが鍵です。
……ごもっとも。


◆一方、第3章の「身体」では、「この章には、身体の健康と認知能力がなぜ密接な相互関係にあるのかを掘り下げるエピソードを集めました」と言われているだけあって、フィジカルなエピソードが多々。

そんな中、引用したのが上記ポイントの4番目の「目標達成のための8つのヒント」なのですが、実はこれは著者が「オリンピックディスタンスのトライアスロンを初めて完走」した際、長いトレーニングの過程で学んだことなのだそうです。

実際ここでは「8つのヒント」を挙げているだけですが、本書ではその1つひとつに、著者のトライアスロンに関するエピソードが付されている次第。

たとえば(4)の「コーチ(ないしメンター) の存在は大きい」だったら
初めてのトライアスロン参加に備え、優れたコーチにトレーニングメニューを作ってもらい、毎週、彼に経過報告することを義務づけ、怠けないように協力してもらった。
といった具合です。


◆そして最後の第4章のテーマは「感情」に関するのもの。

実はこの章では、多くのお話がコミュニケーションに関するものでした。

上記ポイントの5番目の「伝え方」や、「ものの言い方」は、それ単独で本になるくらいですから、非常に重要なのはもちろんのこと。

たとえば子育てにおいても、「頭がいいね」と言うのではなく、その子がやったことについて、「いいアイディアだね」と言ってあげるほうが良いのだそうです。

また、「見知らぬ人に親切にする」という節では、著者の子どもが、知らない男の子に親切にしてもらった(クレーンゲームで取れなかったおもちゃをもらった)際、
「今の嬉しい気持ちを忘れないで、ほかの人にも同じようにしてあげようね」
と諭したお話は、ただ「良かったね」で済ませない点を、切に見習いたいと思いました。


自己啓発書がお好きな方なら一読の価値がある作品です!

B09GFJ9R3B
FRIDAY FORWARD フライデー・フォワードあなたの可能性を引き出す52のヒント
第1章 精神のキャパシティを広げる
第2章 知性のキャパシティを広げる
第3章 身体のキャパシティを広げる
第4章 感情のキャパシティを広げる


【関連記事】

参考記事:【オススメ!】『習慣の力 The Power of Habit』チャールズ・デュヒッグ(2013年04月26日)

【グリット?】『やり抜く力――人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける』アンジェラ・ダックワース(2016年09月12日)

【パフォーマンス向上!】『PEAK PERFORMANCE 最強の成長術』ブラッド・スタルバーグ,スティーブ・マグネス(2017年11月30日)

【オススメ!】『マインドセット: 「やればできる!」の研究』キャロル・S. ドゥエック(2016年01月18日)

【習慣】『天才たちの日課』メイソン・カリー(2017年06月28日)


【編集後記】

◆一昨日の「Kindle本コンピュータ・ITキャンペーン」の記事で人気が高かったのは、この辺の作品でした(順不同)。

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デジタルマネー戦争 Forest2545新書

B07ZSGSN9S
Python実践データ分析100本ノック

B08CDH8Q5F
配色アイデア手帖 世界を彩る色と文化 めくって旅する新しいデザインの本[完全保存版]

B08GR25TPH
TOOLs and WEAPONs――テクノロジーの暴走を止めるのは誰か

日頃見かけない作品ばかりですが、よろしければご参考まで!


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Posted by smoothfoxxx at 08:00
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