« 八幡不知森は古墳か? | 記録帳TOP | 大久保古墳群は足立郡司の墓域か? »
2007年10月04日 太日川流域の古墳
« 八幡不知森は古墳か? | 記録帳TOP | 大久保古墳群は足立郡司の墓域か? »
今日は予てより千葉県内の客先を巡る予定になっていたのだが、午前中にどうしても都内に寄る用事が出来てしまった。江東区なので、まあ千葉へ行く途中みたいなものなのだが、いずれにしても千葉に入るのは午後になってしまう。早目にまわって早目に帰ってきたかったのだが仕方ない。 が、前向きに考えてみると江東区から市川は目と鼻の先。次の目的地である船橋へ向かう途中であり、丁度昼頃に通過する感じになるので、昨日触れた「八幡の薮知らず」を昼休みを利用して見学するには非常にタイムリーであるとも言える。これは今日行っとけという天啓ではないだろうか? と、いう訳で、天の啓示を強引に感じつつ、江東区から荒川&中川を渡って江戸川区に入り、千葉街道(国道14号)を進み市川を目指す。 移動中はいつもiPodをカーステレオに接続して音楽を聞いているのだが、私は音楽と言えばメタルしか聞かない。従ってiPodに入っている曲の90%は主にドイツのバンドを中心とするメタルナンバーである。 GRAVE DIGGERやACCEPT、SLAYERの曲を聞きながら、江戸川区役所前を通過し、古墳時代の集落遺構が眠る小岩をかすめ、「ああ、このあたりが大嶋郷戸籍の甲和里なんだなあ」等とオボロゲに考えつつ、千葉街道が市川方面に右折するあたりでSLAYERの神曲(俺的に)"DISCIPLE"の出だしのリフが鳴り響いた! ででーででんででん! べんべんべべべん べんべんべべべん べんべんべべべん べんべんべべべん べべべ べべべ べべべ! 市川を目前にし、嫌が応にも気分が盛り上がる。 曲の方もキングさんとハンネマンさんの2本のギターが唸り、ポスタフのドラムが轟きまくって、前半の山場に至る。 「ごーっ へいっつぁっそぉー!」(God Hates us All!) 「ごーっ へいっつぁっそぉー!」(God Hates us All!) 「ぐおーっ へいっっつぁそおぉーーー!」(God Hates us All!) 「ぐぉおーっっ へいっっつぁっそおぉぉぉぉおぉぉぉぉぉぉ!!!!!」 「いぇー ひぃふぁっきんへぃつみいぃぃぃぃ!!!」(He Fackin' Hates Me!) 左手には下総国府が所在した国府台の台地が見える。またここには何基かの前方後円墳が現存していることでも知られており、近々古墳巡りにトライしてみようと狙っているポイントである。 快調に飛ばすアラヤさんのシャウトにシビレながら、市川駅前を通過した所で"Disciple"終了。本八幡駅も近づいてきたので、そろそろ駐車場を探さねば...とか思っていると、カーステレオから不気味な声がっ! 「悪魔の森の奥深く...省略....」 「お前も蝋人形にしてやろうかっっ!!」 ヤバイ! デーモン閣下の「蝋人形の館'99」ではないか!! 入ったら二度と出られないとか、土偶人にされてしまうと評判の薮知らずを目前にして、「悪魔の森の奥深く...」とか「お前も蝋人形にしてやろうか!」とは何とタイムリー(笑)。危うく小便ちびってしまう所であった。 今は昼間で人も車もいっぱいいるから良いものの、もしこれが夜だったら、迷わずUターンしたと思う。 タイムリーな出来事の連続に、「今日はツイてるのかも?」と思い直し、蝋人形の館を聞きながら車を走らせると、本八幡駅入口交差点の前方に薮知らずと思われる森を発見。しかも交差点を渡ってスグの所に空いているコインパーキングも発見。本当に今日はツイているのかも知れない。 速攻で車を止め、薮知らずへと向かってみた。 |
一通り不知森を見学してみた感想としては、こうした塚状の地形の場所で埴輪が過去に出たらしいとなると、やはり古墳時代後期の古墳なのではないかという気がした。 立地としても、近くに古い神社(葛飾八幡宮)があり、『江戸名所図会』を見る限り古くから集落が営まれた場所のようだ。多分、昔の海岸線の砂州か何かの微高地上に位置しているものと思われ、古墳があってもおかしくない場所のように思えた。 中に入って観察すれば、或は埴輪片や土器片等を見つけられるのかも知れないし、禁足地とは言え、余裕で越えられる程度の高さの玉垣で囲われているだけなので、一瞬その誘惑に駆られそうになったのだが、何しろ立ち入った人間は土偶人にされた上に、雷落とされて砕け散ってしまうという最恐ミステリースポットである。入ったら問答無用で埴輪片である。 えっ、「水戸黄門は土偶人にならずに生きて出てこられたんじゃないのか?」だって? 確かに黄門様が埴輪片になってしまったという史実はないので、本当に不知森に入ったのだとしたら、無事に出てこられたことになる。なので一見、必ずしも入ったら土偶人化してしまう訳ではないようにも思えるのだが、さにあらず。 伝承によれば、不知森内に突然現れた謎の老人と女(上の錦絵に描かれた人物)に、 「お前は貴人だから特別に許してやるが、入っちゃいけないって言ってる所に入ったらダメだろ?」 と物凄い正論をもって説教されたのだそうである。 つまり黄門様は身分が高い人だったから許された訳で、逆に言えば、そうでない人は許して貰えないということだ。入ったのが黄門様だけで本当に良かったと思う。うっかり八兵衛や風車の弥七、陽炎お銀あたりがお供をしていたら、今頃埴輪片である。黄門様クラスでギリギリ許されたとなると助さん&角さんクラスでも許してもらえないに違いない。 従って、身分からすると、うっかり八兵衛と大差ない私が入ったとして、説教だけで済む筈がない。「貴人」が「奇人」の誤記というか、黄門様の思い違いだったというのなら話しは別だが...。 それに、さっきまで聞いていたデーモン閣下の声で、 「お前も土偶人にしてやろうかぁっっっ!」 というフレーズが脳内で自動再生されはじめたので、それはヤメにした。 昼休みで市役所の人も大勢往来しているし。 ついでに近くにある葛飾八幡宮にも寄ってみたが、特に古墳らしい地形は見られなかった。 |
投稿者 Toyofusa : 2007年10月04日 20:44
このエントリーのトラックバックURL:
http://paralleli.life.coocan.jp/kofunblog/mt-tb.cgi/32