皆様の中で「就労移行支援を利用しても意味がない」という気持ちを抱えている方はいらっしゃいますか?
また、「就労移行支援が合わないと感じるけど対処法がわからない」という方もいらっしゃるかと思います。
この記事では意味のある就労移行支援にするために必要なことや就労移行支援を利用する意味のある人はどんな人なのかについて解説します。
少しでも悩まれている方のご参考になれば幸いです。
就労移行支援とは?
就労移行支援とは病気・障がいのある方が就職するための学校のようなものです。
ただ就職先を紹介してもらう場所ではなく、基本的に事業所へ通い訓練を通して就職に必要なスキルを学習していく場所です。
そのため、自分の能力や適性・障がい特性に合った仕事を探すことができます。
ちなみにCONNECTでは学校の担任のように「担当支援員」がつき、週に1回の個別面談から職場体験実習のマッチング、就職活動のサポートまで一貫して就職まで同伴します。
就職後も職場定着支援として6ヶ月間、現場での悩みや問題解決のサポートをしています。
就労移行支援を利用するには障がいがあることを証明する必要があるため
- 自立支援医療の受給者証
- 診断書
- 障がい者手帳
のいずれかが必要です。
就労移行支援は意味ないと感じる理由?おかしい・向いていないと感じる原因と感じるケース
「就労移行支援のおかげで就職できたから通って良かった」と感じられたりする方もいます。
人によっては就労移行を受けても意味がないと感じるケースも存在します。
社会人経験のある方にとってビジネスマナーの基礎はもう知っていると感じる内容も多いと思います。
多人数で話し合うコミュニケーションの訓練も、就職とは程遠いイメージを持つ人もいるかもしれません。日々の就労移行支援の内容に意味が見出せないと、就労移行を受けても意味がないと感じてしまうことになります。
就労移行支援といっても事業所は全国に数え切れないほど存在し、それぞれの事業所によってプログラムの内容や雰囲気が異なります。
就労移行を受けても意味がないと感じるケースを上げていきます。
意味ないと感じる理由①サービスのレベルが低い
事業所で行われているプログラムが多く、一見すると充実しているように見えるが、就職に対しての課題が根本的に解決されていないケースが存在します。
例えば、ビジネスマナーやPCのスキルの講座は存在するが、一方的な座学ばかりで実務に対しての能力が身につかなければ、自分には意味がないと感じてしまいます。
意味ないと感じる理由②支援員のレベルが低い
就労支援員とは、利用者の相談に乗り、困りごとを一緒に改善していく立場の人です。
しかし、事業所や支援員との相性によっては、支援に対しての熱意がない、雑な対応をされる、コミュニケーションの量が少ないと感じることがあります。
また、話を聞いてくれる姿勢はあるが、就職をするために改善しなければならない問題を支援員が把握できない、解決策が提示できないというケースも存在します。
その結果、「あの人には相談したくない」という状態が続き、自分には意味がないと感じてしまうこと
就労移行支援は、病気や障がいにより就業が難しい方を対象に、安定した就労ができる水準まで支援することを基本的な目的としています。
そのため、キャリアアップを望んでいる方や年収アップを目指されているといったすでに就労が可能な方に対しては、スキルアップや就職活動の支援を望まれても対応できない場面が多いです。
また、就職したいといった気持ちが無いまま通所している場合は、就労移行支援の目的と本人の目的に相違があるため、意味がないと感じてしまうことになります。
就労移行支援は意味がないのではなく受ける意味
現状、就労移行支援は意味がないと思われている方もいらっしゃるかと思います。
しかし、意味がないとすべて決めつけてしまうのはNGです。
就労移行支援を受ける意味がある人の特徴について説明します。
受ける意味①:日々の生活リズムを整える
就労移行支援は週で約5日間の定められた時間に利用します。
そのため、朝の早くに起きることや、昼食を毎日同じ時間に食べるといった生活リズムが整いやすい環境です。
予定がない日は昼頃まで寝てしまう方や、ずっと家にいることにより夜型の生活になっている方であれば就労移行支援を利用する意味が大いにあります。
支援員が体調管理を気遣ってくれることに加え、日中に活動できる生活リズムも整えられるので安定した生活を目指すことができます。
受ける意味②:コミュニケーションの機会が増える
就労移行支援は、共通の悩みを抱える方と接することができるメリットも存在します。
同じ気持ちの方と一緒に就職活動が出来る環境であれば心強いと感じる方も多いと思います。
コミュニケーションに不安を感じる方にとっては、コミュニケーション能力を鍛えるプログラムも存在します。
仕事では家族や友人とは違ったコミュニケーションの取り方が必要になってくるため、仕事をする上で必要なコミュニケーション能力を向上させることが可能です。
また、支援員と面談を行うことで自身の悩みを吐き出しながら問題の解決策を模索することもできます。
受ける意味③:就職活動を成功させる
就労移行支援は、面接に同行する支援も行っております。
そのため、面接で障がい特性を上手く伝えることができなかった場合でも、同行した支援員が障がい特性を正確に企業へ伝えます。
その結果、「就労移行支援事業所が後ろについてくれるなら雇用しても大丈夫だろう」と企業が感じることで採用率も変わってきます。
また、履歴書や職務経歴書の添削、模擬面接も行っているため、自身の障がい特性や長所、短所についても整理することが可能です。
就職において足りていない能力を就労移行支援の訓練で補うことが、就職活動を成功させる鍵になります。
就労移行支援を意味がなくメリットに変える
就労移行支援事業所の多くは見学や体験利用が可能なため、事業所の説明をしっかりと受け
比較することで自分に合った事業所を見極めることができます。
下記では、自分に合った事業所を判断するためのポイントを紹介します。
「就労移行の見極め方がわからない」と感じている方の参考になれば幸いです。
就職実績を確認
就労移行支援事業所の多くはホームページやパンフレットにて就職実績が掲載されており、就職した人数や就職先の職種が公開されています。
そのため、自分に合った事業所を選ぶための目安になります。
また、開所まもない事業所では実績を公開していない場合も存在するため、見学や体験利用の際にしっかりと確認することが重要です。
体験受講
就労移行支援は事業所ごとにプログラムが異なっているため、体験受講を利用して自分にあった事業所を選ぶことが大切です。
体験受講では実際の利用と同じく、面談を行うことで体験利用者にあったプログラムを専門の支援員が相談しながら提案してくれます。
実際に体験受講を行うことで、事業所のプログラムが自分にあっているかを判断することができます。
また、体験受講の期間は事業所によって異なりますが、半日、1日、3日間と相談に応じることも可能なため、自身のペースや体調も考慮した体験受講も可能です。
雰囲気が自分に合っているか確認する
就労移行支援の体験受講を利用した際には、利用されている方々の年齢や雰囲気を拝見し、自分にあうかどうかを判断しましょう。
また、支援員とのコミュニケーションを取りやすいかどうかも重要です。
就労移行支援は支援員と相談した上で自身に合わせた支援の計画を組み立てていきます。
そのため、支援員とコミュニケーションのズレがあった場合、適切な支援を受けられないことに繋がり、「就労移行支援は意味がない」と感じてしまいます。
体験受講の際は、事業所の構造や雰囲気と共に支援員とのコミュニケーションについても確認してみましょう。
就労移行支援が向いていない時の対処
就労移行支援が合わないと感じている場合、就労移行支援ではなく事業所があっていない可能性があります。
例えば、厳しいのが苦手な方やまずは家から出るのが目標という方には、生活改善から見直し、訓練内容も比較的優しい事業所の方が合っています。
その反面、しっかりと勉強して社会復帰を目指したい方にとってはスキルアップの訓練やキャリアパスがきっちりしている事業所の方が合っています。
事業所ごとにプログラムや対象者も異なるため、就労移行支援が合わないと感じている方は、通所している事業所の内容が改めて自分に合っているかを確認しましょう。
事業所に相談する
就労移行支援や現在の事業所が合わないと感じている方は支援員に相談することも大切です。
支援員に現状を相談することにより、合わないと感じている原因の解決や改善ができる可能性もあります。
しかし、相談しても解決や改善ができない場合は、事業所の内容が合っていない可能性が高いため、事業所の変更を検討しましょう。
安定した就労を実現するためには、安心して通所できる事業所を探すことが重要です。
他の事業所にも問い合わせ
事業所の変更を考えている場合、まずは他の事業所に問い合わせをしてみましょう。
その後、プログラム説明や体験受講の案内をしっかりと把握し、自身に合った事業所を選びましょう。
また、面談の際に事業所の変更で悩んでいる旨を正直に相談しても良いと思います。
しっかりと相談に乗ってくれる事業所であれば、自身に合ったプログラムや適切なアドバイスをしてくれるため、積極的に他の事業所に問い合わせを行いましょう。
就労移行支援は向いている場所には継続が必要
就労移行支援は学校のように通いながら就労を目指すための支援を受けることができる場所です。
そのため、学校と同じで継続して通所しなければ、生活サイクルの改善や就職に役立つ知識やスキルを身につけることができません。
長く働くためには日常生活の管理や健康維持も重要であり、自身の変化にいち早く気づくことは就職先で活躍できる要素でもあります。
支援員に就職や体調に関する相談を継続して行い、自身の支援計画に沿って就労の準備を行うことが安定した就労には大切です。
まとめ
今回は就労移行支援制度について、そして本当に”労移行支援制度のサービス利用が意味ない、無駄である”という声が本当かということを検証してきました。
結果、記事を読んでいただいたらもう、お分かりいただいていると思いますが、就労移行支援事業所は決しておかしい、お金儲けだけのひどい場所ではありません。
きちんとした就労移行支援事業所であれば、障害を持つ方、難病を抱える方がどう社会参加や復帰をサポートできるかを考え、たくさんのスタッフが仕事をされています。
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