【横浜市・山中竹春新市長に聞く】"日本一の教育都市"へ 複合機能を持つ図書館整備目指す | 建設通信新聞Digital

5月19日 木曜日

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【横浜市・山中竹春新市長に聞く】“日本一の教育都市”へ 複合機能を持つ図書館整備目指す

 8月22日の横浜市長選挙で初当選した元横浜市立大教授の山中竹春新市長は2日、日刊建設通信新聞社の単独インタビューに応じた。公約に掲げる新たな図書館の整備について、複合的に機能を組み合わせることも視野に入れ、「市民の意見を聞きながら検討していきたい」と話した。中学校給食の全員実施に向け、自校方式や親子方式、センター方式などの採用を検討していく考えも明かした。

 市内には各区に1館ずつ計18の図書館がある。しかし、「ほかの政令市と比べて人口比で図書館が少ない」ため、“日本一の教育都市”を目指す上で1つの課題と捉える。

 整備に当たっては、神奈川県大和市の図書館やホール、生涯学習センターからなる複合施設「大和市文化創造拠点シリウス」など、他市で複合的な機能を組み合わせた図書館が増えていることを例に挙げ、複合施設化を検討したいとした。

 今後の進め方として、「現状を良く確認し、どのような図書館であれば街の魅力を高め、喜んでもらえるか、市民の意見を聞きながら検討する」と強調した。

 現在、市内中学校の給食は選択制の配達弁当方式を採用している。これを転換し、「できるだけ早く、(校内すべての生徒が同じ給食を食べる)全員喫食方式を実現する」。今後、校内で調理する自校方式や自校方式の学校が調理室のない学校分もつくる親子方式、複数の学校の給食を一括して調理・配送するセンター方式など、「まずは手法と予算、達成に必要な時間を調査した上で、最適な手法を選ぶ」と語った。

 みなとみらい21地区の市有地60・61街区に計画する新たな劇場整備は中止する方向で検討を進める。 中止後の土地利用に当たっては、今後、隣接地に世界最大級の音楽アリーナやホテルが完成予定であることを踏まえ、 「立地として恵まれた土地にある。みなとみらいの今後に資するものを検討する」という。

 山下ふ頭で計画していたカジノを含む統合型リゾート施設(IR)の誘致中止に伴う代替策については、「どういったものが市民から愛されるか、ゼロベースで検討していきたい」と改めて強調した。

 建設業界に向けては「現在、コロナ禍で横浜の経済が冷え込んでいる。まずは新型コロナウイルス対策を速やかに実施する。その後、景気を回復させ、横浜の経済を底上げできる取り組みを積極的に進めていく」と述べた。



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