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- 2020年アメリカ大統領選挙を追って―短大で過ごした35年間
2020/11/17
2020年アメリカ大統領選挙を追って―短大で過ごした35年間
本学の英語コミュニケーション学科長、教務部長等を歴任されてきた大谷立美教授。来年3月で定年退職を迎えます。2019年度の後期にはアメリカ・デンバー大学にて長期滞在されるなど70歳の今も精力的に研究活動をされています。定年退職を前に、今回研究室を訪れ、デンバー大学でのことや先般行われた2020年アメリカ合衆国大統領選挙のこと、また本学の教員として開学以来、短大教育に携わられてきた大谷教授の思い出などを聞かせていただきました。
大谷 立美(おおたに たつみ) 教授
デンバー大学ではどのようなことを研究され、どのような一日を過ごしていましたか。
デンバー大学アメリカ研究所の客員教授として2020年大統領選挙の現地調査を行いました。共和党はトランプ大統領の二期目再選を予定しているため、他方の民主党の候補者選びをそれぞれの州の党大会、予備選挙を中心に観察してまいりました。民主党では最初は20人以上が立候補しました。その顔触れは白人、アフリカ系、アジア系、女性も5人、なかには同性愛結婚者もおり、アメリカの多様性をあらためて感じさせられました。合計10回にも及ぶテレビ討論会を経て、最終的にジョー・バイデン前副大統領が指名候補となりました。
現地では自分で昼食用のサンドウィッチを作り自宅と研究室、そして図書館で過ごす毎日でした。さらに大学では多種多様なセミナーや講演会がひんぱんに開催されており、それらにも積極的に出席いたしました。コロラド州知事、連邦上院議員、民主党の大統領候補者だったバニー・サンダース氏にもお会いすることができました。週末はデンバーのダウンタウンに行き、映画や演劇を楽しみ、すこしのんびりした時間も過ごすことができました。
現地では自分で昼食用のサンドウィッチを作り自宅と研究室、そして図書館で過ごす毎日でした。さらに大学では多種多様なセミナーや講演会がひんぱんに開催されており、それらにも積極的に出席いたしました。コロラド州知事、連邦上院議員、民主党の大統領候補者だったバニー・サンダース氏にもお会いすることができました。週末はデンバーのダウンタウンに行き、映画や演劇を楽しみ、すこしのんびりした時間も過ごすことができました。
現地での生活はいかがでしたか。何かエピソードがあれば、教えていただけますか。また今回のアメリカ大統領選挙の結果を受けて先生の感想をお聞かせいただけますか。
とにかく寒かったです。時には零下10~20度となりました。10月初旬には大雪となりあわててブーツを購入しました。研究所が法科大学院の校舎にあったため、毎日学生たちと交流することができました。研究所の先生たちにも親切にしていただき、ときどきご自宅に夕食のご招待もいただきました。感謝しています。
当選確実となり、勝利したバイデン氏を心から祝福します。同時にこれでやっと「トランプ時代」が終わってくれると安堵しています。この4年間アメリカはトランプ氏によって敵と味方に完全に分断されました。特にツィッターで政敵を下品なことばで激しく攻撃する姿には、合衆国大統領としての気品や風格はみじんもなく、本当に失望させられました。バイデン氏がかつての栄光あるアメリカに一日も早く引き戻してくれることを期待しています。
当選確実となり、勝利したバイデン氏を心から祝福します。同時にこれでやっと「トランプ時代」が終わってくれると安堵しています。この4年間アメリカはトランプ氏によって敵と味方に完全に分断されました。特にツィッターで政敵を下品なことばで激しく攻撃する姿には、合衆国大統領としての気品や風格はみじんもなく、本当に失望させられました。バイデン氏がかつての栄光あるアメリカに一日も早く引き戻してくれることを期待しています。
専門は国際関係学のようですが、専門にするに至った理由やきっかけがあれば教えてください。
きっかけは元アメリカ大統領、ジミー・カーター氏との出会いでした。南部ジョージア州の州知事で、当時全米的にはほぼ無名のカーター氏が突如現れ大統領となりました。そのときにアメリカの政治にとても興味を持ちました。勉強を始めるとやがてアメリカの外交政策が世界の国々と深くかかわっていること知り、国際関係を専門に研究するようになりました。その後カーター大統領が退任後来日され、通訳をする機会をいただきました。忘れられない思い出ですね。
本学教員としての思い出があれば教えてください。また今後の世界はどのようになっていくと思われますか。かつそれについて、本学はどのように貢献していけると思われますか。
1~11期生まで非常勤講師として1週間に1度短大にお伺いし、ご縁があって12期生から専任教員となりました。アメリカ研究、国際関係、英語通訳法などの科目を担当させていただきました。その間すばらしい短大生に巡り合えたことは、本当に幸せでした。特に大谷ゼミでは国際関係の視点から「創立者の平和思想」を短大生と共に学べたことが生涯の思い出です。ゼミ卒業生が国連職員、金融コンサルタント、日本語教師などで活躍していることを心から誇りに思っています。
「国際化」「グローバル化」といったことばが使われるようになってからもうしばらくたちます。これからの時代はますますそうなるでしょう。短大生には絶えず世界に目を向け、そこで起きているさまざまな出来事に関心をもっていただきたい。さらに英語をしっかりと勉強し、世界の人々と対話をしてほしいと心から願っています。
「国際化」「グローバル化」といったことばが使われるようになってからもうしばらくたちます。これからの時代はますますそうなるでしょう。短大生には絶えず世界に目を向け、そこで起きているさまざまな出来事に関心をもっていただきたい。さらに英語をしっかりと勉強し、世界の人々と対話をしてほしいと心から願っています。
本学を希望する高校生にメッセージをお願いいたします。
学生が卒業式を迎えたとき「私は短大にきて本当に良かった」とみんなが言います。短大のすばらしさはそのことばに凝縮していると私は思います。創立者、奥様にあたたかく見守られ、”姉妹の絆”によってしっかりと結ばれた友情は一生の宝物です。受験生の皆さん、どうか迷わず短大に来てください。
大谷 立美 教授
・座右の銘 「一期一会」
・好きな食べ物 「お寿司」
・好きな映画 「アクションムービー」
・好きな音楽 「ジャズ」
・好きな食べ物 「お寿司」
・好きな映画 「アクションムービー」
・好きな音楽 「ジャズ」
ページ公開日:2020/11/17