何かの道場を探している時に

正統な伝系の道場(先生)。」

と言ったことに目を向ける場合があります。

       

あるQ&Aサイトでの質問に

現在、XX流の稽古道場が沢山あってどれが正しいのか困惑しております。

どこが真のXX流を教えている所なのでしょうか。」

                    

気持ちはよくわかります。

そして、人は

「正統か”それ以外”」

で判断をしてしまいがちです。

            

時に同じ流儀・流派間で

「俺こそが、正統な流儀の継承者だ!

 他所の宗家は自称なんだ!!」

と言う事を良く耳に、あるいは目にします。

      

 

                                  

自身の学ぶ流儀の伝系を誇りに想い

また、それを信じて稽古を重ねる事は

何ら問題はありません。

それは非常に良い事です。

    

しかし

「他所は自称正当に過ぎない!」

と言う主張については疑問があります。

       

私の知る話では

「平成2ケタ代で、免状(皆伝免許)を偽造し、偽造免状を持った人物から

別の人物に免状を発行し、正統性を主張した人物・団体がいる。」

と言う話があります。

      

この伝系は“公的機関”にも提出され

流儀の権利を主張するという暴挙に出ています。

         

 

         

この例でも、他で活動をしている同じ流儀の伝系を

「他所は誤った伝系である。(他所は嘘)

と主張がなされております。

       

さて、剣術や伝統武道を本当に学びたいと思うなら

伝系や肩書に惑わされてはいけません。

      

その伝系や肩書が正しいかで判断をするよりも

「その先生が自分を、その流儀の目的地まで

ガイドをしてくれるかどうか。」

が重要です。

                 

有名な旅行代理店に「ハワイ」へのガイドを頼んだら

行先は、鳥取県羽合(はわい)町だった・・・

では目も当てられません。

      

     

          

スゴイ肩書を持つ先生の弟子・・・

   

これだと

「スゴイ人の知り合い止まり」

になり、自分の求めている流儀の本質にはたどり着きません。

そして、自分自身も同じような人格に育ちます。