日本映画界に波紋が広がっている。映画監督の榊英雄、俳優の木下ほうかによる“性暴力”が明るみに出たのだ。
「『週刊文春』で複数の女優が榊監督から性行為を強要されたと告発。彼は事実を一部認め、公開直前だった映画『蜜月』と『ハザードランプ』は公開が中止になりました。木下さんも複数の若手女優に性行為を強要していた過去が報じられ、放送前のドラマから降板。芸能活動も無期限休止することになりました」(スポーツ紙記者)
一連の報道を受けて、西川美和、是枝裕和などの映画監督有志らが、
《加害行為は、最近になって突然増えたわけではありません。残念ながらはるか以前から繰り返されてきました》
と声明を発表。その一方で、井筒和幸監督は、
《日本映画の業界全体が色眼鏡で見られてしまうことが問題。監督はみんなこんなことしてるんちゃうか、と思われるのは心外だ》
と、夕刊紙のインタビューで語った。
出演予定の女優を呼び出して……
「確かに、すべての監督がそうでないにせよ、少なからず現実に起こっている“異常”な実態があるんです」
そう話すのは、さる映画配給会社の幹部だ。話を続ける。
「今も平気で“俺とヤッたら仕事をやる”と言う映画監督がいます。彼の作る映画は評価が高く、作品に出たがる女優はたくさんいます。それを利用して、彼は当たり前のように女優たちに手を出している。それが、園子温です」
園はカルト的な人気を持つ映画監督で、海外作品にも進出している。
「注目を集めたのが'09年に公開された西島隆弘さん主演の映画『愛のむきだし』です。これはベルリン国際映画祭で、カリガリ賞と国際批評家連盟賞をW受賞しました」(映画ライター)
ここから園の快進撃が始まっていく。
「'10年には『冷たい熱帯魚』、'11年には『ヒミズ』、'13年には『地獄でなぜ悪い』の3作品を、ベネチア国際映画祭に出品。'21年にはハリウッド進出を果たすなど、世界的に評価されています」(同・映画ライター)
私生活では'11年に園の映画に出演していた女優の神楽坂恵と結婚。'19年に脳梗塞で緊急搬送され、生死の境をさまよった末に回復。入院した2日後には長女が誕生している。そんな園の悪評が、業界内で後を絶たないというのだ。前出の映画配給会社の幹部が明かす。
「出演予定の女優を園監督が自分の事務所に呼び出して、性行為を迫ったけれど、彼女は断った。すると園監督は前の作品に出ていた別の女優を呼び出して、目の前で性行為を始めたというんです。それを見せられた女優が驚いて固まっていたら、一緒にいた助監督が外に連れ出してくれて。助かった……と思っていたら、今度はその助監督が彼女をラブホテルに連れ込もうとしたというのです……」