筋子(読み)すじこ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「筋子」の解説

筋子
すじこ

さけ,ますなどの腹子の蔵品をいう。皮膜におおわれたままの腹子を筋子,分離した卵粒をイクラと呼ぶ。筋子の製造には散塩漬と塩水漬の2つの方法がとられており,前者は腹子にその重さの約 12%の食塩をふり,1週間ぐらい塩蔵してからさらに3%の食塩を加える。後者は飽和食塩水に短時間漬けて水を切り,さらに3%の食塩を加えたもので,最近ではこの方法がおもに行われている。製品の食塩含量は7%程度が適当で,食塩含量が低いと製品の質が軟らかで腐りやすく,また,食塩含量が高いと硬くなって味が落ちるといわれている。

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百科事典マイペディア「筋子」の解説

筋子【すじこ】

サケ,マスの卵巣の塩蔵品。卵巣膜に包まれたまま塩漬にする。卵粒を分離したものをイクラという。弾力性があり,朱色で大粒のものが良品。ビタミンAに富み,栄養価が高い。そのまま食べるか,ダイコンおろしとあえたり,汁に入れたりする。
→関連項目サケ(鮭)

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精選版 日本国語大辞典「筋子」の解説

すじ‐こ すぢ‥【筋子】

〘名〙 (さけ)の腹から取り出した卵を、卵巣膜に包まれた状態で塩づけにしたもの。すずこ。すじひき。《季・秋》
親元日記‐寛正六年(1465)七月二五日「甲斐備中守久衡蚫百盃鯛十筋子五并五百疋進之」

すず‐こ【筋子】

〘名〙 =すじこ(筋子)《季・秋》
※我羊独語(1929)〈品川義介〉アイヌ頽敗の原因「ニシンやスズコをかけて食うて居るのものだ」

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