無人島 ~俺の10枚~ 【すばらしか:加藤寛之 編】

2017年07月10日 (月) 18:00

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今年2月にリリースした自主盤『灰になろう』が、超早耳の音楽リスナーの間で話題となり、現在は入手不可となっている3ピースバンド・すばらしか。その才能は、Car10の川田晋也、never young beach の松島皓、そしてキングブラザーズのケイゾウらが賛辞を贈る程だ。

言葉選び、泣けるメロディ、重厚なリズム、そしてヤバいグルーヴ。各所で日本語ロックの新たな金字塔と言われるのも納得の "すばらしか" がローチケHMVニュースの「無人島 ~俺の10枚~」に登場してくれた。連載形式で毎週1名のメンバーが10枚の作品を紹介してくれる。さて、彼らが選ぶ作品とは?

無人島 ~俺の10枚~ 【すばらしか:加藤寛之 編】
音楽好きには、超定番の企画“無人島 ~俺の10枚~”。なんとも潔いタイトルで、内容もそのまんま、無人島に持って行きたいCDを10枚チョイスしてもらい、それぞれの作品に込められた思い入れを思いっきり語ってもらう。ミュージシャンとしてルーツとなるもの、人生を変えた一枚、甘い記憶がよみがえる一枚、チョイスの理由にはそれぞれのアーティストごとに千差万別。今回のお客様は、すばらしか 加藤寛之(Ba)が登場。

Brenda Ray 『Walatta』
Brenda Ray の感覚がすごく好きです。アルバムに入っている曲のほとんどは70年代のルーツレゲエレジェンド達のトラックに自分で色んな楽器を足したり、歌を入れたりして構築しているらしいのですが、自分で入れたであろう楽器のチョイスや音色も本当に絶妙だし、なにより歌声がとても良いです。ぶっきらぼうな感じもするのですがとてもメロウです。無人島には、こういうパーソナルな感じのする作品を持っていった方が逆に寂しくなくなりそうだなと思って選びました。


Robert Lester Folsom 『Music And Dreams』
単純に全曲良い曲なので、お得だな~と思って選びました。無人島で孤独に生活していると、底抜けにポップで軽快な曲を聴きたくなる事もあれば、切ないスローな曲を聴きたい時もきっとあると思います。このアルバムには色んなタイプの良い曲が入っているので、すごく役に立つでしょう。何より、ジャケットの自画像(たぶん)が無人島感あって良いですよね。「無人島着いちゃった、、、どうしよ、、、、」みたいな感じがして最高です。


The Band 『Music from Bigpink』
絶対聴きたくなるだろうから持っていきます。The Band というバンドの真価を感じられるのは2ndだと思うのですが、自分の人生のなかでずっと輝き続けるのはこのアルバムだと思います。このアルバムの中での Richard Manuel の歌唱は、どうしようもなく切なく、いつ聴いても胸にくるのですが、それだけじゃない一筋の救いも見え隠れする点がとても好きです。
各メンバーが自分のひらめきに忠実な演奏をしているのに、まるで一つの生き物のようにうねり続けるバンドアンサンブルも最高です。いつの時代でも良いバンドってそういうものですよね。無人島で一人で聴いていたら、きっと誰かとバンドがやりたくなるんだろうな。


Fernand Oly 『Tempo Pra Tudo』
今年やっとCD化された作品。最初に通して聴いた時から、「このアルバムは一生聴くだろうな」と思いました。物凄くぼやっとした音像のアルバムです。でもメロディがすごく良くて最初から最後まで気持ちよく聴ける。僕は特に五曲目の「Para onde o vento a vela levar」という曲が好きです。日本語に訳すと「風が帆を導くところへ」という意味だそうです。最高の曲名ですね。


Dinosaur jr. 『Where you been』
J Mascis が弾くギターソロのなかで「Start Choppin’」のギターソロが一、二位を争うくらい好きなので持っていきたいです。聴くたびに一体どういうテンションで録音したのか気になってしまいます。他の曲も名曲ぞろいなので、無人島でオルタナっぽいものが聴きたくなったらこれ一枚で事足りそうです。


Marvin Gaye 『What’s going on』
『What’s going on』はきっと死ぬまでずっと聴き続けるだろうな、と心から思えるアルバムです。いわゆるソウルミュージックの名盤として有名ですが、このアルバムは全くキャッチーではないと思います。むしろ、ずっと聴いていると気持ち悪くなるだろうし、マーヴィンの狂気的な部分が色濃く反映されたアルバムです。でも、本当に美しくて素晴らしいアルバム。聴けば聴くほど不思議です。いつも新鮮な感動を与えてくれる、大好きな作品です


João Gilberto 『Amoroso』
このアルバム、既にかなり好きなのですが、これから聴いていくうちに更にズブズブと好きになっていきそうな気がすごくします。音楽を聴いているとき、時々そういう感情になりますよね。無人島では長い時間を過ごすと思うので、そういうアルバムも持っていきたいです。すごく美しくて、映像的なアルバムだと思っています。Claus Ogerma によるストリングスのアレンジとか、全体的な音の質感がそう感じさせているのだと思うんですが、ただ美しいだけじゃなくて、理解しきれない変な部分があるのがとても好きです。


Mice parade 『Bem-Vinde Vontage』
Adam Pierce のすごくフラットなボーカルと、やたら情熱的なバンドアンサンブルがとても良いです。Adam Pierce はソングライターでもありドラマーでもあるからか、すごくメロディっぽいドラムが沢山聴けるアルバムです。リズム楽器、メロディ楽器の境界を曖昧にしたアレンジ、ミックスもオリジナリティがあって好きです。 無人島で踊るとき用に持っていきます。


Judee Sill 『Judee Sill』
無人島で一人、死ぬ事がどうしようもなく怖くなったときに聴くと思います。Judee Sill 自身は誰かを救うために歌ってはいなくて、きっと自分自身のために音楽を作っているのだと思うのですが(というかほぼ全ての人がそうか)、このアルバムに何らかの形で救いを求める人は結構沢山いると思います。


渚にて 『夢のサウンズ』
日本語の曲もきっと聴きたくなると思うので持っていきます。渚にては本当に大好きで、全アルバムめちゃくちゃ良いのですが、なにか一枚持っていったら全て聴きたくなりそうなので、総集編感のあるこの EP にしました。竹田雅子さんの歌う「渚のわたし」を聴きながら誰もいない海を見続けたいです。



各メンバーが選んだ10枚はこちら

無人島 ~俺の10枚~ 【すばらしか 連載編】

言葉選び、泣けるメロディ、重厚なリズム、そしてヤバいグルーヴ。各所で日本語ロックの新たな金字塔と言われるのも納得の "すばらしか" がローチケHMVニュースの「無人島 ~俺の10枚~」に登場してくれた。連載形式で毎週1名のメンバーが10枚の作品を紹介してくれる。さて、彼らが選ぶ作品とは?

HMV&BOOKS online-邦楽・K-POP|2017年07月10日 (月) 18:00


アルバム詳細


すばらしか
EP『灰になろう』
2017年7月19日(水)発売

<収録内容>
1. 大雨のメロディ
2. 灰になろう
3. 紗のかかった白黒
4. 嘘と言え
5. 地獄が待っている
6. お元気ですか
7. 傘を差したままの心(Live)
8. 隠そうとしてるだけ!(Live)
「ただただ飽き飽きするような時間から彼らはハイな気分へと連れさってくれるのだ」― 川田晋也(Car10、suueat.)

「ある朝、私は布団の中で初めて『灰になろう』を聴き、その瞬間に泣いていました」― Sachiko(SaToA)

「再生ボタンを押したら知らない土地へ連れて行かれた。どこかはわからないけど、とても素晴らしい場所でした。すばらしか最高!」― 松島皓 (never young beach)

「彼らとの出会いは栃木の小さなライブハウスだった。ヤバいリズム&ブルースを鳴らし、ただ事ではないグルーヴを発する彼らがそこに居た。『ばりヤバい奴おる...』―俺はすぐさま彼らに連絡をして、その年のツアーのOAに呼んだ。ブルースからはじまるロックとソウルの精神を受け継いだバンド、すばらしかは、俺が今一番オススメする最高のバンドです」― キングブラザーズ代表 ケイゾウ

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灰になろう

CD

灰になろう

すばらしか

価格(税込) : ¥1,650

会員価格(税込) : ¥1,518

まとめ買い価格(税込) : ¥1,353

発売日: 2017年07月19日

すばらしか プロフィール

2015年末に、福田(Vo/Gt)、加藤(Ba)、中嶋(Dr)で結成。現在はサポートとして、林(Key)を迎えた4人で演奏している。

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