今回は、第1回コラムとして金の地上鉱山(都市鉱山)と地下鉱山についてご紹介いたします。
お買取には直接関係はありませんが私どもが取り扱っている「金」の別の一面もご紹介できればと思います。
最近、耳にする機会がふえた都市鉱山をご存知でしょうか?身の回りにある電子製品には、多くのレアメタルなどの資源が使われています。廃棄された電子製品には多くの資源が眠っていることから相称して都市鉱山と呼ばれています。
実際の金鉱山を発掘した場合、1tの鉱石から約3〜5グラム程度しか金を取ることはできません。しかし、都市鉱山であれば、もっと効率的に金を採取ることができます。たとえば。パソコンや携帯に入っている基板。30枚(約15kg)程度の基板を集めてくれば、金を約2g取ることができます。つまり、「鉱石1t」と「基板15kg」の金の含有量は同じなのです。
独立行政法人物質・材料研究機構では、都市鉱山(地上資源)として、日本に金がどれだけ存在するのか、推計する研究が行われています。その推計結果によれば、日本に蓄積されている金の量は、金6,800トンとなっています。これを、世界全体の現埋蔵量に占める割合で考えると、16.36%となります。世界の2-3年相当の消費量に匹敵する蓄積が日本の都市鉱山にあります。資源化が可能であれば世界有数の鉱山資源になりえます。
そして現在、世界情勢の影響による金需要、貴金属価格の高騰しています。
現在金価格がK24(スクラップ)の場合、1gあたり4,400円前後(2016年1月時点)になります。
都市鉱山の金資源が6,800トン、1トンが1,000,000gになるので
4,400円 x 6,800,000,000g = 29,920,000,000,000円
29兆9200億円!!
驚きの金額ですね。額が大きすぎて想像がつきにくいと思います。ちなみに普段使っている携帯電話1台には、1台100グラムとして、金0.028グラムのほか、銀0.189グラム、銅13.7グラム、パラジウム0.014グラムが入っているといわれます。もちろん製品によりその量は前後します。
4,400円 x 0.028g で1台あたり約123円になります。
あくまでに使われているグラムですので、ここから製錬などの費用が別途かかってきます。
日本の携帯の普及率は国勢調査・2010年国勢調査における日本の総人口1億2805万7352人に対して138.5%。
乳幼児は所持していないため100%を超えるのは、仕事関係での2台使用などがあるからでしょう。
1台123円 x 1億2805万7352人 x 138.5% = 21,815,210,200円
総重量 約4966kg
金総額 約218億1521万円!
日本の携帯だけでもこれだけの金が使用されています。
人類がこれまでに掘り出した「ゴールド」の総量は14万~15万トン程度だといわれ、今後掘り出し得る金の地下埋蔵量は、6~7万トン程度(競技用オリンピックプール1杯分)といわれています。金の供給量は、ここ数年、年間2500~3000トン程度なので、あと20~25年ぐらいしか持たないとの意見もあります。その為、貴金属のリサイクルが重要視されています。
世界屈指の日本の金鉱山
都市鉱山以外にも日本には金鉱山があります。
現在、日本の金鉱山としては住友グループが管理採掘している菱刈鉱山が有名です。
菱刈鉱山は鉱石1トン中に含まれる平均金量が約40グラムという高品位(世界の主要金鉱山の平均品位は約3〜5グラム)を誇っており、現在も1年間に約7トンの金を産出しています。過去には日本国内にも多数の金属鉱山が存在していましたが、これまでに閉山が相次いだため、今日では商業規模で操業が行われている国内の金属鉱山は、菱刈が唯一の存在となっています。
また、すでに閉山した「石見銀山」も日本が世界に誇る鉱山です。最盛期に日本は世界の銀の約3分の1を産出したとも言われています。現在では世界遺産に登録され観光地となっています。
個人が基盤などをリサイクルをしても大きなお金になることはないですが、限りある資源です。塵も積もれば山となりますのでリサイクルの機会があれば是非ご検討するきっかけになればと思います。
ゴールド110番では、基盤や携帯などのスクラップの買取は行っておりませんがジュエリーや、貴金属製品の買取りを受け付けております。一般のお客様の当日発表される業者価格にてお買取りしております。金プラチナ相場高騰中ですので、不要な貴金属・ジュエリーなどございましたら当店をご利用下さい。