株式会社 興和工業所

かつてめっきが公害の代表のような言い方をされた時代がありますが、それよりはるか以前から溶融亜鉛めっき事業を核としてきたのが当社。それだけにどこよりも早く「地域社会との共存」を基本理念として定め、環境対策に力を入れてきました。廃液は一切外に出さない。廃液を再利用する設備を自社で設計する。外部に出す場合でも費用をかけて業者に依頼する…といった現在ではどの企業も当たり前にやっている対策を他に先駆けて取り組んできたのです。時代がやっと当社に追いついてきました。おかげで売上げの６割を占めるめっき事業では日本でトップクラス。「継手」や「グレーチング」などのめっきでも日本トップクラスのシェアを持っています。

金属表面処理を中心に板金、プレス、熱処理、機械加工など、多様な技術を結集した「加工技術のデパート」的なメーカーになっているのが現在の当社です。そうなった理由ははっきりしています。お客さまから寄せられる「こんなことはできないか」「こんな加工もやってもらえないか」といった要望に決してノーと言わず、懸命に応えてきたからです。その結果、「興和に頼めば、全部やってくれる」という評価をいただくようになりました。その典型が大手建機メーカーに納入している油圧シリンダー用のピストンロッド。材料から仕上げまですべて当社がおこなっており、絶大な信頼を獲得。当社初の海外進出となった中国でもその生産を行っています。

「興和工業所が何をしている会社か」ではなく、興和工業所の職場環境についてご紹介します。人間関係が暖かく、働きやすい環境…そうは言っても目で見えにくいので、にわかには信じ難いでしょう。そういう人にはこんな事実をお知らせします。「たくさんの従業員が自分の家族も入社させたいと言っている」「産休を取った女性の大半が復帰する」。働きやすい職場環境づくりに全力で取り組んできた結果、こうした環境が生まれたのでしょう。また、工場のほとんどが愛知県に集中しているため、県外への転勤がほとんどないことも働きやすさの一つ。決して派手ではないけど、技術にこだわりと誇りを持っている人たちが団結し働いています。