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「発言」の内容が変えられていた

 ところが、事件はこれで終わりではなかった。立憲民主党の枝野幸男代表(当時)は本件を党の「ハラスメント防止対策委員会」に付託。本来は党内でのパワハラやセクハラを扱う機関が、なぜか本多氏の調査を行うことになったのだ。オンラインで行われた聴き取り調査の結果を見て、本多氏はさらに愕然とする。

〈私について、「認知の歪み」だの、「『小児性愛者的』な性的な視線のありよう」などと、人間の本質にかかわる事実無根の決めつけを行ったことだ。(中略)この報告書こそ、私へのハラスメントそのものだ。〉

 それに加えて、肝心の「発言」の有無についても、あやふやなところが出てきた。

寺田学WT座長

〈しかも報告書では私の「発言」について、音声データが存在しないことを認めた上で、次のように変遷していた。

「50代の私と14歳の子とが恋愛したうえでの同意があった場合に罰せられるのはおかしい」

 よく読んで頂きたい。「性交」の文言が消え、「恋愛」が加わっている。念のため申し上げるが、このおかしな日本語も私の発言ではない。〉

立憲民主党の病理を浮き彫りに

 その後、本多氏は、枝野代表に呼びだされ、離党を勧告される。

 さらに本多氏が党に決定的な不信感を抱いたのは、本多氏が寺田座長と個人的に話をした会話が隠し録りされ、ネットに流出したことだった。

 その詳しいいきさつを読むと、立憲民主党を蝕んでいた「自由な議論を認めない、仲間を守らない、一部の世論に迎合するといった、今回の件で残念ながら私が痛感することになった党の体質」(本多氏)と病理が浮き彫りになってくる。

 はたして立憲民主党は本多氏の告発にどう答えるのか?――「文藝春秋」6月号(5月10日発売)では11ページにわたり本多氏の手記を掲載している。

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