競輪Q&A 違反・レーサー・ギヤ倍数・30mラインについての説明をします
競輪用語 基本的な競輪用語を解説します
 
いよいよ最後のレッスンになりました。
このレッスンでは、皆さんから受けた競輪に関する
質問について解説を加えてお答えします。
その他、競輪用語についても説明します。
競輪Q&A
質問 内線の内側を走行した選手が赤旗も上がらずに走行した選手を何度となく見たが、内線の内側を走行した選手は失格ではないか?
違反点数の設定
条項 失格 重注 走注
第11条(敢闘の義務) 25 10 2
第11の2(過失走行の禁止) 10 2
第12条(競走の方向)
第13条(内側差込み等の禁止) 10 2
第13条の2(外帯線内進入の禁止) 10 2
第14条第1項(押圧、押上、押合いの禁止) 10 2
第14条第2項(斜行、蛇行の禁止) 10 2
第14条第3項(中割の禁止) 10
第15条(内圏線踏切の禁止) 10 2
第16条(イエロー・ライン踏切の禁止) 10
第58条(先頭員早期追抜きの禁止) 10
第59条(誘導行為に対する妨害等の禁止) 10
第70条第1項第4号(周回数誤認の禁止)
※第12条、第70条第1項第4号は「重注」「走注」の判定区別なし。
※第14条第3項、第16条、第58条は「走注」の判定区分なし。
違反には1.不適正走行 2.反安全走行 3.秩序違反走行 の3つがあり、それぞれ違反の度合いにより、失格、重大走行注意、走行注意の措置がとられ、違反点数が与えられます。(右表参照)
また、選手は内圏線の内側に入って走行してはならない。という規定がありますが、落車などの事故を避けるためにはその走行をする以外に方法がなかったと認められる場合には免責となります。

違反点数について・・・級別審査期間(1期6ヶ月)の間に累積点数
60点以上90点未満の選手は、京都府にある黄檗山で4泊5日の選手訓練を受講しなければなりません。
90点以上120点未満の選手は5泊6日の選手訓練を受講しなければなりません。
120点以上の選手には「選手出場あっせん規制委員会」にかけられ、相当と判断された場合は、1年以内のあっせん停止処分がくだされます。
※下図は、違反の代表例です。
 
質問 競輪の自転車、ギヤ倍数について教えて下さい。
自転車

選手はレースで使用する自転車をレーサーと呼びます。それぞれ自分用にチューニングされたレーサーは全てオリジナルのオーダーメイドです。重量は約7kg。これはスピードを追求する為に開発研究された結果です。
またブレーキが付いていないのも特徴のひとつで、普通の人はまず乗れないでしょう。
そして後輪ギアが固定されているので、ペダルが空回りしない「踏み切り」になっているというところも普通の自転車とは違う部分です。
タイヤの空気圧は10kgで乗用車の2kgと比べてもかなり高いことが分ります。これは走路との接地面を小さくして摩擦を少なくして速く走る為なのです。

ギア倍数 レーサーのペダルの根本に付いている大ギヤと後輪に付いている小ギヤを変えることができます。
例えば、ギヤ倍数を上げると踏み込むのにより大きな力が必要になり、瞬発的な加速力が落ちますが、ペダル1回転で進む距離は長くなります。選手は自分の脚力をはじめ、走路の状態や天候などを考慮して自分でギヤ倍数を決めます。
S級の選手は平均して3.57というギヤ倍数です。
軽い回転力と同時にダッシュもきくといった設定です。
過去より現代の選手の方がギヤ倍数が下がっているのも興味深い事です。これは現代の競輪が早くトップスピードに持っていかなければならない展開ということを表しているのです。
ギヤ倍数・・・大ギヤと小ギヤとの比率
ギヤ倍数(横列は大ギヤの歯数、縦列は小ギヤの歯数)
  44 45 46 47 48 49 50 51 52 53
12 3.67 3.75 3.83 3.92 4.00 4.08 4.17 4.25 4.33 4.42
13 3.38 3.46 3.54 3.62 3.69 3.77 3.85 3.92 4.00 4.08
14 3.14 3.31 3.29 3.36 3.43 3.50 3.57 3.64 3.71 3.79
15 2.93 3.00 3.07 3.13 3.20 3.27 3.33 3.40 3.47 3.53
16 2.75 2.81 2.88 2.94 3.00 3.06 3.13 3.19 3.25 3.31
 
質問 4コーナーを過ぎて直線で落車、自転車を携行してゴールするのを度々見るがどのようなルールになっているのか?
最終周回のゴール手前30mライン到達後は、落車しても自転車に乗らず押して行ってもゴールに到達すれば、完走と認められます。
参考 ホーム・ストレッチ・ライン
スタートとゴールの位置を示します。但し、現在はここより25m下げられたところからスタートすることが多くなっています。
バック・ストレッチ・ライン
ホーム・ストレッチ・ラインの反対側、はす向かいにあります。上がりタイム(ゴールまでの残り半周のタイム)はここから計測を開始します。
 
競輪用語

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補充選手
ほじゅうせんしゅ
落車などで欠場選手が出た場合、途中から急遽参加する選手。すべての競争において、競走得点としてカウントされる。
赤板
あかばん
残り2周を示す周回板。一般的にあと2周のことをいう。残り3周のことを青板という。
打鐘
だしょう
残り1周半から、残り1周までの間に打ち鳴らされる鐘のこと。「ジャン」ともいう。
赤旗
あかはた
競輪の審判は、各コーナーに配置された走路審判員とゴールラインの上方に位置しる決勝審判員などから構成されるが、レース中に違反行為の疑いがあった場合、選手のゴール通過後、審判員は赤旗を上げ審議する。赤旗審議ともいう。違反行為が認められなかった場合は白い旗が揚げられる。
写真判定
しゃしんはんてい
車券の対象となる1~3着が接戦となり、肉眼・ビデオでは判定がつかない場合、スリット写真を参考にして判定される。そのため、決定までに多少の時間を要する。


Sを取る
えすをとる
号砲が鳴った後、一番先に前に出て先頭誘導員の後につけること。
インを斬る
いんをきる
後方から追い上げて先頭誘導員を交わし、前方にいた選手を下げさせ、自分が先頭に立った上で自分が目標にしたい選手の上昇を待つ。
自力
じりき
先行・捲りなど自分で仕掛けること。
中割り
なかわり
ゴール前で、前を走る選手と選手の間に突っ込んで抜くこと。





ズブズブ
ずぶずぶ
1着に先行選手をマークした選手が入り、2着には1着選手をマークした選手が入ること。先行選手が1・2着に残れなかった時に使う。さらに先行選手をマークした選手をその後ろの選手が抜いて1着になることを「交わしの交わし」という。
筋違い
すじちがい
ラインの違う選手が1・2着に入ること。
ヨーロッパ
よーろっぱ
4番・6番・8番の選手を指す。一般的に1レース9人の選手の中でも、実力的にやや劣る選手が4番・6番・8番に入るケースが多いため、こう言われる。しかし最近では実力が拮抗しており、一概には言えない。


ボックス
ぼっくす
複数の選手を対象に、対象選手の車券をすべて買うこと。利点としては、抜け目がなくなる。
流し
ながし
1着流し、2着流しがある。一人の軸になる選手を決めて、その選手からのこりの選手へすべての車券を買うこと。
打鐘。
通称
「ジャン」

鐘の形は
競輪場に
よって違う
選んだ複数の選手すべての組み合わせで、車券を買うボックス。2車単を購入する場合、4人のボックスなら12通り、3人のボックスなら6通り。
まず軸になる選手を1名決める。その選手から1着または2着になる選手を選んで購入するのが流し。
軸以外の選手全員を相手に車券を買うことを総流しという。
 
これで、すべての
レッスンが終わったー
これで競輪について随分
詳しくなったかな?
 
 
お疲れ様!
これでレッスンはすべて
終了です。
あとは実践のみ!!